6月15日、白映え。開花の予感。16日、雨。芭蕉の「象潟や雨に西施がねぶの花」の風情そのままに花が咲く。ため息が出るほど美しい。
17日、曇り。合歓の花力に圧倒される。中国の四大美女、あでやか豊満な楊貴妃とほっそりはかなげな西施。その西施に重なる合歓の花がこんなパワーを秘めていたのかと息をのむ気配に満ちたピンク色である。
18日、白映え。合歓の花の命は短い。
けれど大丈夫。1週間もすれば復活するだろう。合歓の花は咲いてしおれるを何度も繰り返し続けるはずだから。
鹿児島県鹿屋市 伊地知咲子(84) 2021/7/7 毎日新聞鹿児島版掲載
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