フェィジョアが咲いた。
4枚の白い花びら、赤い針を束ねだ花芯。こんなに個性的な花だったとは。
十数年前の秋のこと、先輩のNさん宅で卵形のみどり色の果実をごちそうになった。
なんともまろやかな甘ずっぱさと、舌ざわりの繊細な感触が心地良い。フェィジョアのとりこになった。
けれど、花にお目にかかることはなかったのである。父なる神が、体調をくずしてミサに行くのも難儀しているわたしを励ましてくださっている、そう思えてくる。心の奥で喜びがはじけた。
鹿屋市 伊地知咲子 2017/6/21 毎日新聞鹿児島版掲載
去年は、四十個を超える実を付け、二人の知人に食してもらいましたが、評価はいまいち。妻に頼んでジャムにし、毎朝の食卓で消費しました。
今年も多くの花を咲かせています。天からの恵みだからと、今からどのように処分しようか考え中です。