はがき随筆・鹿児島

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「はがき随筆」は252文字のミニエッセイです。

書を捨てて…

2016-01-20 21:18:47 | はがき随筆
 記憶力の衰えなのか、頭の回転の退化なのか、人の名前が出てこなかったり、とっさに言葉が出ないことが増えた。年のせいなのだが、進行する不安を思うと恐ろしい。老化だから仕方ないと単純に割り切れるものだろうか。新聞や本を読む努力はしているが、その傾向は止まらない。妻や子供たちに迷惑は掛けたくないが、その意思さえ忘却の線上にあると思うと恐怖だ。思い当たる原因の一つは、人との接点の減少である。外に出れば話題も豊富になり、感動も生まれるだろう。取りあえず刺激を与えてみよう。老人よ書を捨てて街に出よう!だ。
  志布志市 若宮庸成 2016/1/19 毎日新聞鹿児島版掲載

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