45年ぶりにサッチャンの声。柔らかな日差しの校庭で、バイオリンを手にしたおかっぱ頭のサッチャンが友達とはしゃぐ姿が一瞬にしてよみがえる。クリクリした瞳のサッチャンには花壇のチューリップがよく似合う。「住まい、移ったんだね」「そうだね、いろいろあってね」。電話の声だけなのだが、サッチャンは私の思い出の中の中学生のままだった。その後、送られてきたメールに「全介助の娘と二人三脚で日々楽しんでいます」とあった。妻に相談し、私は青空を背景に桃の花を撮って絵はがきにした。サッチャンへの小さなエールとして。
霧島市 久野茂樹 2011/5/1 毎日新聞鹿児島版掲載
霧島市 久野茂樹 2011/5/1 毎日新聞鹿児島版掲載
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