はがき随筆・鹿児島

はがき随筆ブログにようこそ!毎日新聞西部本社の各地方版に毎朝掲載される
「はがき随筆」は252文字のミニエッセイです。

霧の朝

2007-08-01 18:46:28 | はがき随筆
 いつものように4時前に起きて外に出てみる。せっかく梅雨が明けたのに曇って何となく暗い。山並みも家々もかすんでいて灰いろの霧が立ちこめている。あるいは靄なのかもしれない。
 海岸に向かって歩きながら、ふと地震の起きた新潟地方のその後の生活を考えた。大変だろうと思うと同時に、水にも電気にも不自由しない生活をありがたいと思った。協力できることは協力して、避難された方々が一日も早く普通の生活に戻られることを祈りたい。
 海も霧に包まれて島影も見えず、波の音だけが静かに聞こえていた。
  志布志市 小村豊一郎(81) 2007/8/1 毎日新聞鹿児島版掲載

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