はがき随筆・鹿児島

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「はがき随筆」は252文字のミニエッセイです。

五体の崩れ

2012-04-17 20:04:05 | はがき随筆
 「老夫婦病んで(みとやんで)郷中ん(ごじゅん)交際(つっけ)も崩え(くえ)かけっ」(老夫婦入院し、自治会にも委任状を出す始末)。もちろん、諸会合に欠席し、近々の花見の宴も寸志を送る予定。
 五体が弱まり思いも巡らず、川柳や狂句随筆も言葉足らずで愚かになり、自ら落胆する。文字もど忘れして一向に文に程遠い状態である。日めくりも時に忘れて重ねて破ることもある。
 入院して2週間になるが、ナースに世話をかけないで、規則を守り支障のない日を過ごしている。考えることは身辺や家族中心で、なかなか広がらないようである。こんな状態である。
  薩摩川内市 下市良幸 2012/4/17 毎日新聞鹿児島版掲載

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