海苔の木箱を開けると和紙が上下に添えてあった。和紙を見て、ふと、子供のころ習った「こより」を思い出した。卓袱台に細く切った和紙を父が親指と人さし指で滑らせると、紙はくるりとなり、両手の指で巻いて滑らせると紙は細い紐になった。それは針金のように細く真っ直ぐだった。
父は七夕の短冊を結ぶ紐だから、自分で作れるようにと、手を添えて何度も教えてくれた。縒りは甘いが何とかできた。笹竹に短冊をこよりで結ぶと風情を感じた。懐かしい思い出だ。
久しぶりにこよりをひねり、七夕に短冊をさげてみようか。‥
出水市 年神貞子(74) 2010/6/25 毎日新聞鹿児島版掲載
父は七夕の短冊を結ぶ紐だから、自分で作れるようにと、手を添えて何度も教えてくれた。縒りは甘いが何とかできた。笹竹に短冊をこよりで結ぶと風情を感じた。懐かしい思い出だ。
久しぶりにこよりをひねり、七夕に短冊をさげてみようか。‥
出水市 年神貞子(74) 2010/6/25 毎日新聞鹿児島版掲載
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます