いつものひじき煮を作るため水煮大豆を買いに行ったら、水に浸した生大豆を見つけた。遠い昔、母がよく作ってくれたご汁を思い出し買ってきた。台所の奥から大きいすり鉢とすりこぎを引っ張り出し、よく洗って新聞紙を広げて載せ準備OK。床に座り大豆を丁寧にすりつぶす。時々ピッと飛び出すのがいて、つまみ入れてまたすりつぶす。息子が帰ってきて「少し丸いのがあった方が楽しいよ」と言う。私も、ご汁を飲みながら丸いのがあると何かしらうれしかったものである。リウマチの不自由な手で母がすりつぶしている姿をふと思い出すひとときだった。
出水市 川頭和子(55) 2007/9/14 毎日新聞鹿児島版掲載
出水市 川頭和子(55) 2007/9/14 毎日新聞鹿児島版掲載
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