35年くらい前、作家の藤原てい氏の講話を聴いた。旧満州から3人の子……男児6歳、3歳と乳飲み子の女児と引き揚げた語り部。乳のみ子を背負いお乳など出ない。大豆を口で細かく砕いて口移しに与えた。子を厳しく叱咤し、自分の気を高揚させて前進のみ。飢えと寒さ、病気に耐えた。その情景は想像を絶した。
静かな会場に涙が光った。生きるか死ぬかの瀬戸際に危険な橋を渡る。「引き揚げた自分のは責任がかかっている」。現在の難民像が重なり、悲惨、過酷さが身に染みる。藤原てい氏は昨年逝去された。
姶良市 堀美代子 2017/6/30 毎日新聞鹿児島版掲載
静かな会場に涙が光った。生きるか死ぬかの瀬戸際に危険な橋を渡る。「引き揚げた自分のは責任がかかっている」。現在の難民像が重なり、悲惨、過酷さが身に染みる。藤原てい氏は昨年逝去された。
姶良市 堀美代子 2017/6/30 毎日新聞鹿児島版掲載
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