はがき随筆・鹿児島

はがき随筆ブログにようこそ!毎日新聞西部本社の各地方版に毎朝掲載される
「はがき随筆」は252文字のミニエッセイです。

故郷の河川と魚

2018-09-27 06:12:49 | はがき随筆
 橋から少し濁った川面に目をやると、50~60㌢くらいのコイが2匹戯れる。正方形に似たエイが広がり、粋なしま模様の魚も泳ぐ。ボラが群がり、まさに魚王国。水族館の水槽のようだ。
 昔はおじさんたちも投網をした。小魚やザリガニ、軽石もひっかかった。メダカは清い流れに遊び、おたまじゃくしは泥臭い水辺に尾っぽを振っていた。
 魚たちは餌をはむため、ノリの付いた石にいそいそと集まる。この2級河川の名前は網掛川。酷暑の中、肉眼で魚王国を観察できて感激と敬服。川のそばにたたずんで四季を感じる。
 鹿児島県姶良市 堀美代子(73) 2018/9/26 毎日新聞鹿児島版掲載


最新の画像もっと見る

コメントを投稿