安倍川の源流域での問題点は、「高冷山間地」という理由により、新茶の出荷が遅くなり、高額では取引されず、「生産すればするほど赤字になる農業経営」です。後継者は否が応でも町に仕事を求め、村を離れるしか方法はありません。残された親世代の高齢化は進み、山間地での茶畑管理に支障をきたすようになってきています。
これらの問題は、茶農家が自立できる金額で茶葉を売り、経済的な裏付けがあれば解決する問題です。現在は中間業者に引き取られる茶葉を農家が自ら売り物に加工し、販売する。そうすれば農家が潤うだけでなく消費者も安く商品を買う事ができます。
梅ケ島は、標高750mを越える山間地にあります。美味しいお茶を生み出す3条件
<寒暖の差><日照時間が少ない><霧が多発する>
総てが整っています。これだけの環境が揃う場所は日本の中でも数少なく、世界で見ますと、ダージリン・キリマンジャロ・ブルーマウンテンなどがあげられます。
つまり、香の良い茶・コーヒーは梅ケ島のような環境で栽培されるという共通点があります。さらに、土壌はチャノキが好む酸性かつ水はけがよい土地柄です。
ですから品質も申し分ないお茶が出来上がるわけです。霧に隠れ、人里奥に隠れ栽培されるお茶を‘隠れ茶’と名づけました。この貴重な‘隠れ茶’が存続の危機を迎えております。高齢化、後継者不足です。斜面のきつい山間地での農作業は若者にも辛いですが、高齢者にはより堪えます。村の住人だけのチカラでは立ち行かないステージに来てしまいました。
私たちは、この‘隠れ茶’の茶畑を、栽培の環境を、景観を、お茶文化をそして村を守り、子孫に残したいと強く思い「‘隠れ茶’を守る会」を結成し、農家支援に当たります。‘隠れ茶’を守る会にご入会頂き、生産者の畑での茶摘みや管理をお手伝いいただくことは、直接的に畑を守ることにつながります。
‘隠れ茶’を飲んでいただくことは、農家を経済的に支援し、間接的に畑を守ることにつながります。
隠れ茶を守る会 齋藤雅子
kakurecha@aol.jp
06-6325-6100