かねうりきちじの横浜・喫茶店めぐり

珈琲歴四十年の中の人が、珈琲豆荷揚げ量日本一を誇る横浜港のある町の喫茶店でタンザニア産コーヒーを飲み歩きます

タカジアスターゼ

2013年03月25日 | 旧ブログ記事(文化財関係)
タカジアスターゼって、聞いたことありませんか?

夏目漱石『吾輩は猫である』を読んだ方なら、覚えがあるかもしれませんね。

「吾輩」の主人、珍野苦沙弥が愛飲する胃薬です(漱石はタカジヤスターゼと記しています)。

    彼は胃弱で皮膚の色が淡黄色を帯びて弾力のない
   不活発な徴候をあらわしている。その癖に大飯を食う。
   大飯を食った後でタカジヤスターゼを飲む。飲んだ後で
   書物をひろげる。二三ページ読むと眠くなる。涎を本の
   上へ垂らす。これが彼の毎夜繰り返す日課である。


そのタカジヤスターゼの看板が高岡市立博物館の展示室にあったのです。


明治・大正期の「商家の店先」を復元したジオラマ



どうやら、このタカジヤスターゼを発見した高峰譲吉が、ここ高岡の生まれだからなようです。

その街の歴史と聞いたことがある言葉とが突然結びつく面白さ。

別にそれを知ったから、どうだというわけでもないのですが、面白いだけでいいじゃありませんか。

知らない街の博物館はそんな面白さに満ちているのです。

コメント
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