かねうりきちじの横浜・喫茶店めぐり

珈琲歴四十年の中の人が、珈琲豆荷揚げ量日本一を誇る横浜港のある町の喫茶店でタンザニア産コーヒーを飲み歩きます

1600年の時を越えて・・・

2012年03月26日 | 旧ブログ記事(文化財関係)
『瀬戸物』という言葉があるように、愛知県はやきもの産地。

 名古屋市立博物館には「窯業(ようぎょう)」というコーナーがあり、県内各地の窯で焼かれた品々が展示されています。

 そんな中、目を引かれたのはこの作品。

60歳代の男性の骨が納められていたようです。

「お~、すごいなぁ」と思いながら近づくと、衣川にほど近い一関から出土した、14世紀に瀬戸の窯で作られたものでした。

 よく見ると、「重要文化財」と。

 重要文化財に指定される瀬戸産の甕(解説プレートでは瓶子<瓶子>)が一関から出土していたんだと思いながら、じっくり観察すると・・・。

扇形の模様は「青海波(せいがいは)」といって波を表しています。

 波の中を魚が泳いでいます。

「ん?どこかで見たことがある魚だなぁ」と記憶をたどると・・・。

名古屋市の桜田貝塚から出土したもので、名古屋市指定文化財。

 何のことはない、数十分前、弥生時代のコーナーで見た「魚形土器でした」。

 1600年の時が経っても魚の表現は変わらなかったようです。


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命を救った鐘

2012年03月25日 | 旧ブログ記事(文化財関係)
kaneurikichiji が博物館を見学するにあたっては、マイルールがあります。

それは『常設展示は最初から最後まで見学する』です。

熱心に見る場合もあれば、駆け足で見る場合もあります。

でも、駆け足で見ていても引っかかる展示というのは、どこの博物館にもひとつはあります。

一昨日訪れた名古屋市立博物館でもありました。

それは梵鐘。



普通、梵鐘は古い時代の仏教に関する展示コーナーにあります。

が、名古屋市立博物館では近代のコーナーにありました。

近づいてみると、【熱田時鐘】とあり、鋳造されたのは延宝4年(1676)。

熱田の住人に時を知らせていたようです。

でも、それを読んでどうして近代のコーナーにあるのか分からなかったのですが、すぐそばにある新聞の切り抜きを見て、合点がいきました。



一昨日紹介した七寺の本尊・阿弥陀如来像を奪った名古屋大空襲の際、この鐘に身を寄せて一命を取り留めた人がいたようです。

なるほど、それならばと納得。

人を救った鐘。

名古屋に行かれる機会がありましたら、ぜひ見てほしいです。

 
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七寺に行って来ました

2012年03月23日 | 旧ブログ記事(文化財関係)
今朝から名古屋に来ています。

20年ぶりです。

当初は、新居関所→三河天平の里資料館→安城市博物館または岡崎市・瀧山寺というコースを考えていましたが、天気予報を見て博物館めぐりに変更。

まずは名古屋市立博物館に。

んー、建物見ても記憶はよみがえらず。

ここには学生時代に来ているはずなのですが、まったく覚えがありません。

いろいろ勉強になりましたが、中でもよかったのは中村区にある七寺(ななつでら)のこと。

ここには12世紀後半の観音菩薩座像と勢至(せいし)菩薩座像が安置されていて、なおかつ同時代に書き写された一切経も伝来しているようです。
 ※一切経の「一切」はお経の名前ではなく、「一切経」ですべてのお経という意味です。


午後いっぱい見学しようと思っていたのですが、思ったより早く見終わってしまったので、近そうだったので行くことに。



観光客が押し寄せて来るような雰囲気ではなさそうなので、拝観するのは無理かなと思ったのですが、念のため呼び鈴を押したところ、出で来られたのが運良くご住職。

経緯を申し上げて拝観したい旨を申し上げたところ、快く受け入れて下さいました。

ご住職の説明を聞き、パンフレットや博物館の展示解説にはないことも教えていただきました。


これは博物館の展示(複製)。向かって左が観音菩薩像・右が勢至菩薩像。
かつては真ん中に丈六の阿弥陀如来像があり、三尊像でしたが名古屋大空襲の延焼によって、持ち出すことがかなわず、惜しくも消失してしまっています。


一切経の一部も展示してあり、それも見せていただきました。


これも博物館の展示(複製)。「承安伍年」は1175年。

今日は天気が悪かったですが、貴重なお仏様を拝むことができて、心は晴れ晴れとしています。
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DCまであとわずか!

2012年03月21日 | 旧ブログ記事(岩手・盛岡関係)
 DCとは、ディスティネーションキャンペーンの略。

 Destination(行き先)とCampaign(組織的活動)の合成語だとか。

 まぁ、平たくいえばJRと自治体・観光業者が一緒になって「皆さんうちに来てね」というものでしょうか。

 1978年の和歌山と旧国鉄が最初だとか。

 以来、毎年どこかしらでDCが展開されてるようです。

 で、来月、4月1日からはkaneurikichiji が住む岩手で6月30日まで実施されます。

 題して、「イーハトーブいわて物語~そういう旅に私はしたい。

 岩手には自然、それにそれらと一体となった文化がたくさんあります。

 どういう旅でもできるところです。

 というわけで皆さん、4~6月でなくてもいいので、「どっか旅行に行こうかなぁ」と思われましたら、ぜひ岩手に「おでってくなんせ~」。

 よかったら、ついでに長者ヶ原廃寺跡にも来て下さいねm(_ _)m


旅のお供は別冊旅の手帖を。12ページに長者ヶ原廃寺跡が紹介されてます。
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やっぱり『彼岸まで』

2012年03月20日 | 旧ブログ記事(その他)
今日は春分の日。

お彼岸の中日。

昔から『暑さ寒さも彼岸まで』と言われています。

が、昨日はもっさりと雪が。


昨日の夜(左)と今朝の様子

でもやはり格言は正しいですね。

気温はあまり上がりませんでしたが、陽が射したせいか積もった雪はほとんど溶けました。


すっかり雪に覆われたクロッカスも昼前には顔を覗かせました。

正しいからこそ、言い伝えられ、格言となるのですね。
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