松本清張原作の映画、「砂の器」のクライマックスを よりドラマティックにした菅野光亮氏作曲の交響曲「宿命」
宝塚を彷彿とさせる、凛々しい西本智実さんの指揮で、ピアニスト外山啓介さんと日本フィルハーモニーが演奏する。
会場は池袋にある東京芸術劇場。
前半は、外山氏の独演。
ラフマニノフを3曲。
ヴォカリーズ
前奏曲作品23-4
前奏曲作品3-2「鐘」
「鐘」は浅田真央ちゃんがバンクーバーでの冬季五輪で採用したとのことだけれど、ちょっと覚えてません・・・
続いて
芥川也寸志氏作曲の弦楽のための三楽章
ここで休憩が20分
そして
ピアノと管弦楽のための組曲「宿命」
加藤剛さんが主演の映画は残念ながら観ていないが、
SMAPの中居クンが主演したドラマの方は、再放送で観た。
私は松本清張モノが大好きなのだけれど、全体的に暗いので家族がいやがり、オンタイムでは観られないのだ
社会的差別を受けながら、父子で過酷な旅を続け、父の死後、死んでしまった別人になりかわり、
栄光の階段を上りつめる天才音楽家が犯してしまった過ちがじわじわと暴かれていく悲劇。
松本清張の作品に出てくる犯罪者たちは、
ものすごく短絡的な場合とものすごく同情的な場合が極端なように思う。
ものすごく同情的なパターンの場合、これでもかってくらい気の毒なことが多いけれど、
どんなにひどい目に遭っていたとしても、断じて人を殺めてはいけない、という姿勢は冷酷なくらい一貫している。
で、この「宿命」は時代錯誤的にも思える差別を経ての成功が一気に崩れさる直前の回想シーンで流れるわけだが、
映画を観ていない私には
どんなに成功し、人々の賞賛を受けてもてもなお、
満たされない「天才 和賀英良」を演じる中居クンの苦悩の表情が浮かんでくる。
バラエティでの明るい笑顔を封印し、終始暗く重い雰囲気を漂わせる仲居君はホントに素敵だった。
などと思っているうちに、演奏終了。
20分の休憩を含めても2時間に満たない演奏会はちょっと物足りない気もしたけれど、
クラシックに詳しくない私には程よい長さなのかもしれない。
さて、この日は、小・中・高の同級生である後藤悠仁氏が舞台上でヴィオラを演奏していた。
事前に行く旨を伝えてあったので、終演後ちょっとお茶でも、
ということになり一緒に行った妹と3人で日曜で混み合うカフェへ
今回、ピアノを半円状に取り囲むような配置で演奏されていたことの理由を話してくれる。
通常、映像に使う音楽は、オーケストラとピアノを別々に録音してちょうどいい音量に調整するらしいのだが、
それ用の曲を今回のように生で演奏する場合、完全に囲むとピアノがオケの音に負けてしまうし、
かといってピアノ完全に前に出ると、ピアノばかりが響いてしまい調和がとれないらしい。
今日の配置は本番直前に変わったとのこと。
ただ、あたりまえにいつも同じように並んでるわけじゃないのね、なんて、素人は感心してしまう。
演奏の後のお疲れのところ、終始笑顔で話しつづける彼は、ホントに昔と変わらない。
地位が高くなっても、誰に対しても変わらないスタンスを保ちつづける彼は、ホントにすごいといつも思う。
ステキな音楽と、楽しいお話しの後、穏やかな気持ちで家に帰ると、
ここ何年も風邪もひかなかった長男が熱がある、などと言う。
ここで私は、一気に「母」という現実に戻るのでした・・・
宝塚を彷彿とさせる、凛々しい西本智実さんの指揮で、ピアニスト外山啓介さんと日本フィルハーモニーが演奏する。
会場は池袋にある東京芸術劇場。
前半は、外山氏の独演。
ラフマニノフを3曲。
ヴォカリーズ
前奏曲作品23-4
前奏曲作品3-2「鐘」
「鐘」は浅田真央ちゃんがバンクーバーでの冬季五輪で採用したとのことだけれど、ちょっと覚えてません・・・

続いて
芥川也寸志氏作曲の弦楽のための三楽章
ここで休憩が20分
そして
ピアノと管弦楽のための組曲「宿命」
加藤剛さんが主演の映画は残念ながら観ていないが、
SMAPの中居クンが主演したドラマの方は、再放送で観た。
私は松本清張モノが大好きなのだけれど、全体的に暗いので家族がいやがり、オンタイムでは観られないのだ

社会的差別を受けながら、父子で過酷な旅を続け、父の死後、死んでしまった別人になりかわり、
栄光の階段を上りつめる天才音楽家が犯してしまった過ちがじわじわと暴かれていく悲劇。
松本清張の作品に出てくる犯罪者たちは、
ものすごく短絡的な場合とものすごく同情的な場合が極端なように思う。
ものすごく同情的なパターンの場合、これでもかってくらい気の毒なことが多いけれど、
どんなにひどい目に遭っていたとしても、断じて人を殺めてはいけない、という姿勢は冷酷なくらい一貫している。
で、この「宿命」は時代錯誤的にも思える差別を経ての成功が一気に崩れさる直前の回想シーンで流れるわけだが、
映画を観ていない私には
どんなに成功し、人々の賞賛を受けてもてもなお、
満たされない「天才 和賀英良」を演じる中居クンの苦悩の表情が浮かんでくる。
バラエティでの明るい笑顔を封印し、終始暗く重い雰囲気を漂わせる仲居君はホントに素敵だった。
などと思っているうちに、演奏終了。
20分の休憩を含めても2時間に満たない演奏会はちょっと物足りない気もしたけれど、
クラシックに詳しくない私には程よい長さなのかもしれない。
さて、この日は、小・中・高の同級生である後藤悠仁氏が舞台上でヴィオラを演奏していた。
事前に行く旨を伝えてあったので、終演後ちょっとお茶でも、
ということになり一緒に行った妹と3人で日曜で混み合うカフェへ

今回、ピアノを半円状に取り囲むような配置で演奏されていたことの理由を話してくれる。
通常、映像に使う音楽は、オーケストラとピアノを別々に録音してちょうどいい音量に調整するらしいのだが、
それ用の曲を今回のように生で演奏する場合、完全に囲むとピアノがオケの音に負けてしまうし、
かといってピアノ完全に前に出ると、ピアノばかりが響いてしまい調和がとれないらしい。
今日の配置は本番直前に変わったとのこと。
ただ、あたりまえにいつも同じように並んでるわけじゃないのね、なんて、素人は感心してしまう。
演奏の後のお疲れのところ、終始笑顔で話しつづける彼は、ホントに昔と変わらない。
地位が高くなっても、誰に対しても変わらないスタンスを保ちつづける彼は、ホントにすごいといつも思う。
ステキな音楽と、楽しいお話しの後、穏やかな気持ちで家に帰ると、
ここ何年も風邪もひかなかった長男が熱がある、などと言う。
ここで私は、一気に「母」という現実に戻るのでした・・・
