息子の友達が、「赤福」を持ってやってきた。
夫と私が買い物に出かけて家に戻った夜8時過ぎのこと。
彼は長男の保育園のころからの友達で、今は名古屋で働いている。
年末年始やG.W、夏休みなどに帰省すると、必ずお土産を持って我が家を訪ねてくれる。
「伊勢に行ったの?」と聞くと「名古屋駅で売ってた」とのこと。
この日、長男は同じように帰省した高校時代の友人と飲みに行っていて不在。
そのことは、家にいた次男に電話して確認済みの彼。
けれどいつものように、おじゃましま~す、とリビングに入って自分の家のようにテーブルの前に座る。
麦茶を飲み、お菓子を食べながら、自分の近況を話し出す。
かわいい
そういえば、台風は大丈夫でしたか?
な~んて、気遣いを見せられる大人になったなんて
おばさんは嬉しい
保育園の仲間は、友達というより、一日のほとんどの時間を共に過ごした同志だ。
兄弟とか親戚に近いかもしれない。
親たちも、それぞれが都合が悪い時は、お互いに送ったり迎えに行ったりと助け合ってきた。
思い出すのは彼のお母さんに代わって迎えに行ったときのこと。
私の車の窓から、道端の雀たちを見て、「スズメはいいなあ~」とつぶやく彼。
「どうして?」と聞くと「おかあさんに怒られないから・・・」
どうやら、前日、何かやらかしたらしい。
「スズメだって悪いことしたらスズメのお母さんに叱られるんだよ」って言ったら、
「え」と心底驚いていた。
そのときのかわいい顔が忘れられない
G.Wに来てくれた時は、夕食時だったので、食べていく?と聞いたら「じゃあ食べる」とすぐに自宅にその旨電話する。
電話の向こうでお母さんは、うちが大丈夫なのか、っていうようなことを聞いているようだ。
「うん、大丈夫」と彼が答えると、すかさず長男が「それはお前が言うことじゃない」とツッコミを入れる。
そのやりとりがほほえましい。
保育園のスズメの話が、小学校の話になり、中学の部活や高校受験の話、やがて大学生になり、今では仕事の話になっている。
大人になったなあ~としみじみと思う。
彼以外の保育園仲間も、親の宴会に参加してくれたり、一緒に飲めなくても顔だけ出してくれたり、と昔と変わらず接してくれる。
自分の子供の成長だけでなく、同じ時間を共にしたほかの子供の成長もずっと見守って行けるなんて幸せなことだ。
自分が年を重ねて、なんとなく先が見えてきた今日この頃、どんどん大人になっていく彼らを見て、しみじみと幸せを感じる。
この先も、しみじみ思うことが増えるんだろうなあ、などと思いつつ・・・。
そして彼は、長男不在のまま、次男と3時間くらいゲームをして帰っていった。
また来てね~
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