人生ブンダバー

読書と音楽を中心に綴っていきます。
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5/15 第35回かながわゴールデンコンサート

2016-05-20 05:00:00 | 音楽

5月15日(日)、OB練習を失礼して、第35回かながわゴールデンコ
ンサートを聴く(県民ホール小ホール)。
かながわゴールデンコンサートは、第29回から聴き始めて、今回で
6回目だ(第30回は残念ながら行けなかった)。

今年も栗本尊子さんが出演されることになっているが、はたしてご
出演や如何?

県民ホールの最寄駅は関内(徒歩15分)だが、健康のため、桜木町
から2.5kmを歩く(以下写真)。この日は、10,480歩。

県民ホールへ歩くうち、チケット代4,500円は「当日清算」であるこ
とを思い出した。持ち合わせはあるが、500円玉がない。やむなく
小ホールに入場してから、自販機で飲料を買って、千円札をくずし
た。

受付の女性の方に、中村先生によろしくと差し出すと、「あら、(入場
して)後ろから(精算に)来られましたか(笑)」。


会場は、いつもながら本当の音楽ファン、声楽ファンがが多い。開演
を前にして、ワイワイガヤガヤ。




<プログラム>企画・制作・進行;中村博之
青木エマ
 1.からたちの花  北原白秋詩  山田耕筰曲
 2.オペレッタ「メリー・ウイドゥ」より  レハール曲
  ヴィリアの歌
渡海千津子
 1.野薔薇  三木露風詩  山田耕筰曲
 2.「カンシオン形式による詩」より  ホアキン・トゥリーナ曲
 (1)カンターレス
 (2)恋に夢中    カンポアモール
倉沢一郎
 1.砂山  野口雨情詩 山田耕筰曲
 2.鱒  シューベルト曲
 3.献呈 R.シュトラウス曲  
小林厚子
 1.「ジプシーの歌」より  ドボルジャーク曲
 (1)わたしの歌は響く
 (2)我が母の教え給えし歌
 (3)弦をととのえて
 2.子守歌  山田耕筰編曲
弓田真理子 
 1.波浮の港  野口雨情詩 山田耕筰曲
 2.オペレッタ「こうもり」より  Y.シュトラウスⅡ曲
  チャルダッシュ  
中村博之
 1.かやの木山  北原白秋詩 山田耕筰曲
 2.松島音頭  北原白秋詩 山田耕筰曲
 3.恋のアランフェス  山川啓介詩 ロドリーゴ曲
--休憩--
安念千重子
 1.烏の番 雀の番  野口雨情詩 山田耕筰曲
 2.霧と話した  鎌田忠良詩 中田喜直曲
 3.サルビア 堀内幸枝詩 中田喜直曲
大沼 徹
 1.「六つのロシア人形」より カロゥヴァ  北原白秋詩 山田耕筰曲
 2.木兎  三好達治詩 中田喜直曲
荒井恵美
 1.みぞれに寄する愛の歌  大木惇夫詩 山田耕筰曲
 2.髪  原條あき子詩 中田喜直曲
柳澤涼子
 1.母の声  大木惇夫詩 山田耕筰曲
 2.翼  武満徹詩・曲
 3.島へ  井沢 満詩 山田耕筰曲
宮本益光
 1.からたちの花Ⅱ  北原白秋詩 山田耕筰曲
 2.なにも  R.シュトラウス曲
 3.万霊節  R.シュトラウス曲
岩崎由紀子
 1.中国地方の子守歌  古謡 山田耕筰曲・編
 2.さくら横ちょう  加藤周一詩 中田喜直曲
 3.翡翠の指輪  高崎乃理子詩 加藤由美子曲
栗本尊子
 1.この道  北原白秋詩 山田耕筰曲
 2.バラの花に心をこめて  大木惇夫詩 山田耕筰曲


以下、まことにつたないひと言コメント、ご容赦を。--あらためて、
音楽を言葉で表現するのは難しい。

定員433人。満席だ(というか数人の立ち見がおられたかな?)。女
性ファンにまじって、男性は5%くらいかしらん。

14:05 暗転。下手より、中村さんがいつものように左手に杖で、ゆ
っくりゆっくり登場。白っぽい、薄く黄み帯びたといえばいいのかしら
ん(--色の表現も難しい!)ジャケット(--これも、こういう表現で
いいのかしらん。)姿。

「皆さん、こんにちは。お暑い中をようこそお越しいただきました。今
回は、山田耕筰(S40/12/29没)先生が亡くなられて50年というこ
とで、皆さんに1曲ずつ歌っていただくことにしました。プログラミング
には大変苦労しました。

今から49年前、亡くなられて1年目のコンサートで、私は歌っており
ます。当時、三宅春恵先生(1918-2005)と二人で考えて<二期
会ゴールデンコンサート>を始めました。それが途中から<かなが
わゴールデンコンサート>になりました」

という興味深いお話があって、
「さて、トップバッターの青木さんは、先日ケルビーノをお歌いになり
ました。渡海さんは昨年お父さんが亡くなられましたが、前向きの気
持ちで頑張っています」
(以下、「 」内は中村さんの紹介コメント要約)。

青木エマ(Sop.)
 トップバッター。薄いピンク、薄茶色のドレス。やや細身、細い腕で
 すらっとした長身。
1.からたちの花  北原白秋詩  山田耕筰曲
 やや暗い音色、なんといえばいいのかしらん、声量たっぷり、旋律
 中心にどちらかというザッハリッヒな歌唱。最後の「(咲いた)よ~」
 は長いフェルマータ。
 (注)山田耕筰によれば、「私の曲のうちで最も大衆に親しまれてい
   るものだが、最もむずかしい曲の一つでもある」(昭和25年)。
   どれも難しいかな(笑)。


2.オペレッタ「メリー・ウイドゥ」より  レハール曲
  ヴィリアの歌
 「ヴィリア、ヴィリア、森の精」と、雰囲気ある日本語歌唱。間奏の間
 も、青木さんは曲に没入でウットリ。徐々に動いてオペレッタの世界
 へ引き込まれた。
 ご参考→こちら

渡海千津子(Sop.)
 赤、朱色系統のドレス。
1.野薔薇  三木露風詩  山田耕筰曲
 やや太めの声質で低音もしっかりと。子音は抑え目だったかな。
2.「カンシオン形式による詩」より  ホアキン・トゥリーナ曲
 (1)カンターレス
 (2)恋に夢中    カンポアモール
 ドレスのような情熱的な歌の原語歌唱--スペインやジプシー(ロ
 マ)を感じさせる。お好きな曲なのではないかしらん。
 ご参考→こちら

倉沢一郎(Bari.)
「横浜シティオペラの名バリトンです。大変な勉強家で、先日もウィー
ンに行ってきました」。
1.砂山  野口雨情詩 山田耕筰曲
 白っぽいジャケット。きっちりとしたおじぎ。やや暗めの音色--生
 声ではない、きっちりした「デックン」(と言えばいいのかしらん)。抑
 えた、「硬派」の歌だ。
2.鱒  シューベルト曲
 独語らしい独語。きっちりしたポジションがすばらしい。
3.献呈 R.シュトラウス曲
 やはり硬派の歌唱(フィッシャー=ディースカウは繊細に過ぎる?)。
 あらためて「持っておられる声」自体がいいという印象を持った。歌
 い終わるとわずかにほほ笑んだ。
 ご参考→こちら
 
小林厚子(Sop.)
「まだ内緒ですが(--書いても大丈夫かしらん?)、来年7月、高校
生向けオペラで蝶々夫人を歌います」。
1.「ジプシーの歌」より  ドボルジャーク曲
(1)わたしの歌は響く
(2)我が母の教え給えし歌
(3)弦をととのえて
 朱、赤色系統のドレス。原語(チェコ語かな)歌唱。大きな声量!ブレ
 スもたっぷり、感情豊かにオペラチックに歌いあげた。男性ファンの
 「ブラボー」ににっこり。
2.子守歌  山田耕筰編曲
 どちらかというと母音をつなげたレガート歌唱。日本語にはもう少し
 子音を立てた方がいいかな、と聴きながら。

弓田真理子(Sop.) 
「とても勉強家です。5月1日にヴィオレッタをお歌いになりました。来
年は、ミカエラ(『カルメン』)を歌います」。
1.波浮の港  野口雨情詩 山田耕筰曲
 濃い目のピンクのドレス。お上手!上半身の力を抜いて、両手が動
 く。情緒ある歌を聴かせていただいた。
2.オペレッタ「こうもり」より  Y.シュトラウスⅡ曲
 チャルダッシュ  
 左右に重心を移動させながら、独語歌唱。ハッとさせる表情もあり、
 accel.とともにいつしか引き込まれていった。

下手から女性登場。
「皆さん、こんにちは。岩崎由紀子と申します。今日は、私たちをここ
まで導いていただいた、中村博之先生をご紹介します。家にちょうど
昭和51年4月のスクラップ(--第2回二期会ゴールデンコンサート)
がありました。柴田睦陸先生、畑中良輔先生、立川澄人さん・・・・・・。
私は前の年に賞をいただいて出場しました。
中村先生は、とても日本の詩を大切にお歌いになることがすばらしく。
ジャンルを超えて、歌をご紹介いただいています。短くしてネと言わ
れておりますので・・・・・・、先生、どうぞ」

中村博之(Ten.)
楽譜に音符のジャケットに着替えられて。左手に杖、右手がご不自由
だ。
1.かやの木山  北原白秋詩 山田耕筰曲
 日本語の「てにをは」がとてもお上手。語尾の音符の長さが絶妙だ
 (言い換えれば、音符どおりの長さで歌ってはいけない?)。後奏
 で微動だにせず。
2.松島音頭  北原白秋詩 山田耕筰曲
 何番まで歌われたかしらん。同じような歌詩の繰り返しと細かな音
 符がが難しい曲。最後のブレスが驚異的。
3.恋のアランフェス  山川啓介詩 ロドリーゴ曲
 アランフェス協奏曲第2楽章。ポロロンポロンという前奏。中村さん
 の十八番だ。「モナムール。あの日、逢いたくて」という「心の歌」に
 会場からすすり泣きが・・・・・・。

中村さんが
「私は熊本の出身でして、3人の弟たちも熊本で暮らしております。休
憩中に女性が回りますので、少しでもお気持ちを頂戴できれば」
と故郷熊本への募金を直接訴えられ、休憩中に積極的な募金がなさ
れた。

--休憩--

安念千重子(Alto)
「たくさんの賞を受賞され、今も富山県と神奈川県で活躍されていま
す」。
1.烏の番 雀の番  野口雨情詩 山田耕筰曲
 ユーモラスな曲に、左を向いたり、右を向いたり。話し言葉が明晰
 だ。
2.霧と話した  鎌田忠良詩 中田喜直曲
 ブレスも大きく、たっぷりと気持ちを入れた歌唱。「あなたは、あなた
 じゃなんかじゃない」がすばらしい。
3.サルビア 堀内幸枝詩 中田喜直曲
 真っ赤なサルビアのごとく、外へ向かって放射する歌唱だった。

大沼 徹(Bari.)
「9月に二期会の『トリスタンとイゾルデ』に出演されます」。
1.「六つのロシア人形」より カロゥヴァ  北原白秋詩 山田耕筰曲
 舞台映えのする長身。前奏に入るや、両手で頭を抱え、大きくぐら
 ついた。突然の脳出血?会場が大きくざわついた。酔っ払い姿の
 歌唱だった(笑)。あ~、驚いた。
2.木兎  三好達治詩 中田喜直曲
 ややニヒルで、硬派の歌唱。「十年の月日が経った」にひきつけら
 れる。後奏中はまったく動かない。

荒井恵美(Sop.)
「一番最初にチケットノルマを達成されます」
1.みぞれに寄する愛の歌  大木惇夫詩 山田耕筰曲
 紫などの花柄ドレス。肩までの髪に卵型のお顔。ややMezzoの響
 き。長いブレス、微妙なデュナーミクで求心力ある歌唱がすばらしい。
2.髪  原條あき子詩 中田喜直曲
 初めて聴いた曲だが、女性の心を歌った、難しそうな曲。やや足早
 に退場。

柳澤涼子(Sop.)
「横浜シティオペラ代表など大変お忙しいです」
1.母の声  大木惇夫詩 山田耕筰曲
 濃紺系ドレスで、ゆっくり登場。第一声がお上手だ。オペラチックに
 かつ繊細に歌い上げる。
2.翼  武満徹詩・曲
 シンプルな歌の中にも盛り上げがうまい。後奏の雰囲気はえも言わ
 れず。
3.島へ  井沢 満詩 山田耕筰曲
 両手を広げ、ひたひたと心に染み入る歌唱。発音、発語がお上手。
 奏楽堂のコンクールでも入選されているようだ。

「有難うございました。休憩中にお願いした募金の集計は、なんと14
万7千円(端数は私が切り捨て)でした」(と中村さん)。

宮本益光(Bari.)
「益光くんは、去年、三島由紀夫『金閣寺』で歌うこともさることながら、
演技力で泣かせました」
1.からたちの花Ⅱ  北原白秋詩 山田耕筰曲
 黒のタキシード。よく響き、聴き取りやすい。男声的に朗々と歌う。
 「からたちのそばで」の弱声も堂に入る。
2.なにも  R.シュトラウス曲
 早口の独語。歌に没入した歌唱だった。
3.万霊節  R.シュトラウス曲
 私が歌詩、意味ともによく知った曲。男性っぽく、外に向かう絶唱だ。
 フィッシャー=ディースカウとはまた違う「よさ」が聴けた。

岩崎由紀子(Sop.)
「湘南地方をギュウジッています」
1.中国地方の子守歌  古謡 山田耕筰曲・編
 バラ模様のロングドレス。詩を何回も声に出して読み込んだかの、
 日本語のディクションがの仕方が大変お上手だ。
2.さくら横ちょう  加藤周一詩 中田喜直曲
 歌の起承転結のうまさは素人にはまねができないだろう。
3.翡翠の指輪  高崎乃理子詩 加藤由美子曲
 初めて耳にしたがいい曲だ。母の追憶--女心をせつせつと歌い
 上げた。

「それでは栗本先生のお歌いになる前に、会場の皆様には花束のご
用意を」(中村さん)。

栗本さんが、宮本さんの押す車イスで登場。この日一番の盛大な拍
手。
「つい先日の9日がお誕生日で(栗本さんは1920年のお生まれだ。)」
「また戻ってまいりました(拍手)。もう100(歳)に近くなってしまって。
耳も遠くなり、頭はボケて(笑)」(--お話しの仕方に華がある)

「山田先生を直接ご存じなのは栗本先生だけでは?」
「レッスンは何回か受けました。山田先生には『発想記号がたくさんあ
るのが難しくて』、と『からたちの花』を歌ったら、『今あなたが歌ったの
が山田耕筰の歌なんだよ』と言われた思い出があります。では、どん
な道になるかわかりませんが、『この道』から」(拍手)。

栗本尊子(Mez.)
1.この道  北原白秋詩 山田耕筰曲
 曲に入る場面転換がすばらしい。歌詩を持って、座ったままの歌唱。
 伸びる響きも(!)、日本語の発語も、何回聴いてもすばらしい。「あ
 あ、そうだよ」の場面転換はご自分のものだ。「(山査子の)枝も 垂
 れてる」の間は筆舌に尽くせぬ栗本節だった。
 大拍手に、栗本さんは、いえいえ、そんな、のジェスチャー。
2.バラの花に心をこめて  大木惇夫詩 山田耕筰曲
 栗本さんの十八番のひとつ。ブレスが少しお苦しそうだったが、相変
 わらず「歌い回し」が絶妙だ。伴奏の深井さんもお上手だった。

(ここで恒例の花束贈呈があり)

連弾による、『夏の思い出』の、会場も一緒になった、全員合唱。皆さん、
リズムに遅れない。
続いて、『ブルーライト ヨコハマ』の大合唱に私も声をあげた。

伴奏は、お馴染み、深井利枝さん、鳥井俊之さん。大変お上手だった。


今年は、私も山田耕筰歌曲にチャレンジしようと考えている。大変勉強に
なった演奏会だった。



12:06


12:07 いつの間にか「STATIONERY」が。


12:11


12:12


12:20 あざみ野駅


12:55 桜木町駅


12:58


12:59 横浜市営バスが走る。


13:01 弁天橋


13:01


13:02 ランドマークタワー


13:03


13:03 慶應元年頃と安政6年頃 
写真右;半島のように突き出た砂洲が「横浜」。


13:04


13:06 レンガ色は横浜第2合同庁舎


13:07


13:09 旧生糸検査所だった。


13:09


13:12 横浜郵船ビル


13:12


13:14 神奈川県警本部


13:14


13:16 横浜税関


13:17 県庁


13:19 大桟橋


13:21 明治43(1910)年頃の横浜港


13:21


13:24


13:25 そうだ、世界トライアスロン横浜大会
エイジの部(=一般参加)開催中だった。ワクワク。


13:27


13:28 「頑張れ~」と声をかけたくなる。


13:29 ゴールへ向かって、ラストスパート!お疲れさん!


13:29


13:29 女性が続く。


13:30 みんなで声援を送る。


13:31 参加を終えて。


13:32 この方も参加者 お疲れ様でした!


13:33 山下公園通り


13:34 神奈川県民ホール
昭和50(1975)年開館。サラリーマンになった年だ。


13:35 小ホール入場中


13:46 「5月22日16:30開演 チケット有ります」(5/15現在)


13:47


13:48


13:49


15:10 休憩中 募金活動


15:13


16:45 終演後


16:49


16:50 横浜開港資料館


16:51 日本大通り


16:53


16:53 電信創業の地


16:53


16:56 「横浜公園の歴史」 

江戸末期は「港埼(みよざき)遊郭」だった。

公園は、イギリス人技師ブラントンの原設計により、明治9(1876)年
開園。


16:58 横浜球場と噴水


16:59 DeNA対阪神戦で盛り上がる。結局、引き分けだ。


17:01


17:02 尾上町通り


17:03 よこはまウォーキングポイントの垂れ幕


17:06 今年は優勝!


17:07 地下鉄関内駅


17:13 あざみ野行


17:48 あざみ野着


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