5月12日(日)、東京芸術劇場に第68回東京六大学合唱連盟演奏会
(「六連」)を聴く。
六連は昭和27年が第1回だ。再来年には第70回を迎える。
私の学生時代は20回頃だった。その時と私の気分はまったく変わらな
いが、「20回」は遠い昔だ。
余談だが、私の学生時代の「50年前」はワシントン軍縮会議の頃だ。
今や歴史の世界かな(笑)。
<プログラム>
エール交歓
1.東大コールアカデミー)ゼンフルのモテット
指揮;有村祐輔
2.慶應ワグネル)Colors~ラトビアの人と風景~
指揮;佐藤正浩
3.法政アリオンコール)『明日へ続く道』
指揮;蓮沼喜文 ピアノ;中川万里花
--休憩--
4.早稲田グリー)ワセグリ日本一周!
指揮;横野奏士郎(学生) ピアノ;増本博子
5.明治グリー)『新しい歌』
指揮;佐藤賢太郎 ピアノ;樟山仁美
6.立教グリー)『そのひとがうたうとき』
指揮;田中豊輝 ピアノ;内木優子
--休憩--
合同 『この星の上で』
指揮;高嶋昌二 ピアノ;水戸見弥子
なかなかひと言では述べられないが、つたないコメントを・・・・・・
前2つがア・カペラのステージ。後4つはピアノ伴奏付きだ。
1.東大)ゼンフルのモテット (17人)
「レコ芸」的にいえば「音楽史」ジャンル。私はこの分野にウトイが、
中世~ルネサンスの1000年間以上、キリスト教の影響下、ポリフォニ
ーの世界だ(cf.ロマン派は100年間)。
L.ゼンフルは、16世紀ルネサンス期の作曲家。H.イザークの高弟だ。
譜面を持つ人は半数か。有村先生は譜面台の大きな楽譜を見ながら、
カクカクと拍を刻む。カウンターテナーがなかなかすばらしい。いつ
もながらポリフォニーのおもしろさを味わえた。
2.ワグネル)Colors~ラトビアの人と風景~ (32人)
いささか余談だが、ラトビアは、バルト三国の一つ。バルト三国は、
北からエストニア、ラトビア、リトアニアと頭文字が五十音順に並ん
でいる。ソ連崩壊後に「ようやく」独立した国々だ。
アルヴィドとマリスのヤンソンス親子はラトビア出身だ(ちなみにヤ
ルヴィ親子はエストニア出身)。
このステージは、佐藤先生の下、「いしかわ・金沢 風と緑の楽都音
楽祭」で歌ってきたという。既に「本番」をこなしているのはそれだ
け強い。
開始前にワイングラスが左右の台に運び込まれる。
フォーメーションは前列、後列16人ずつ。
1、2曲目はラトビアの民謡。歌い方というか曲調というか、hardだっ
たりsoftだったり。文字どおり、「さまざまな色」が腹式呼吸に支え
られた、高度な発声を駆使して表現される。薄いピッチ、クリアーな
響きがすばらしい。
人数はやや少なめだが、20人以上の卒業生が抜けても、ガクッと来な
いのは不思議だ(油断禁物?)。
「組曲」ではないので、佐藤先生は一曲ごとのおじぎ。
3.「御身を崇めん」は「宗教曲」。「耳なじみ」の少ない「音」だ。
音域の幅が広いところも難しそう。メロディー以外の押さえ方という
か聴き合ったバランスが絶妙だ。
終曲「星々」はステージに大きく広がっての演奏。通奏低音ならぬワ
イングラスの響きが独特の世界を作り出す。不思議な世界(歌いなが
らワイングラスをこするのは難しくないのかしらん)。
佐藤先生の手が止まり、下りないうちに、一人の女性客が「フライン
グ」の拍手をしたのはいささか興ざめであった。
3.法政)『明日へ続く道』(12人)
コーラス用譜面台が12台用意される。12人中2人が女性(エール交歓
では男性10人がオンステ)。プログラム掲載メンバーは4人(3年生と
4年生)。法政はこの数年いささか厳しい時代が続いている。
千原さんの男声合唱組曲から2、3、4を演奏。曲目紹介中、「震災当時、
私は中学1年生だった」に一瞬「?」となった。現役の学生さんが書い
ているようだ(「文責」を書いておいた方が分かりやすかったかも)。
けっして頑張らず、デュナーミクは小幅ながら、フィンガースナップ
や手拍子もあり、「一生懸命さ」が伝わってくる演奏だった。--温か
い拍手。
--休憩--
客席でプログラムを読んでいたら、前々日は義父のお通夜のため、私
が欠席した飲み会ついて、Mさんが「報告」しに来てくれた。
「おととい(の飲み会)は失礼しました」
「人数が少なくて(こちらも)お通夜のようだったよ~」
4.早稲田)ワセグリ日本一周! (52人)
歌謡曲、ポップスの合唱メドレーで全国を回る企画だ。編曲は比較的
オーソドックス。ちょっとしたMCもいい声。やや感覚的な指揮なが
ら、さまざまなテンポの曲をオーソドックスに振っていた。聴き慣れ
た曲が多いだけにもう「一工夫」あってもよかったかな。
終わると、私の隣席、3人がいなくなった。
5.明治)『新しい歌』 (42人)
佐藤(賢)先生は赤いネクタイに黒の上下。指揮棒なし、両手を駆使
し、拍を振らない指揮ぶり。
5曲目「鎮魂歌へのリクエスト」では、ピヤニカや口笛も入る。合唱一
人ひとりも右手や左手を前へ出して、訴える演奏。少し大人しかった?
先生の折り目正しいおじぎがまことに好ましかった。
6.立教)『そのひとがうたうとき』 (25人)
第1曲、歌詩の「花の星」等々「h」の発音が美しい。「早口」な部分
も滑舌よく、耳に入ってくる。終曲の、意味ある subito p もよかっ
た。
25人という比較的少人数の合唱だが、オリジナルが女声合唱版であり、
田中先生の「音楽作り」(芸風)ともマッチし、頑張っていた。
余談ながら、田中先生はやや今上陛下似と気づいた。
--休憩--
1階右の喫茶コーナーで赤ワイン。ワグネル関係者は誰にも会わない。
合同演奏のステージは、やや高い指揮台。ピアノのふたは大きく開い
ている。
合同 『この星の上で』
合唱団は続々登場。「野鳥の会」ではないので数えられないが、130
人くらいはいるかしらん。
高嶋先生は中央で深々とおじぎ。
ピアノ前奏が始まるとたちまちに「その世界」に引き込まれる。
後で気づいたが、第6ステージ立教と合同ステージは、どちらも谷川俊
太郎作詩、松下耕作曲だ。
ステージで楽譜を見ているのは2割くらい。そんなことは気にならない
入魂の指揮と演奏。
2曲目「地球の客」は、この詩に、この曲、伴奏(!)と驚きだ。
高嶋先生は、もともと京大文学部卒の国語教師だったという。国語の
先生だけあってか(?)、詩の把握力が強い(気がする)。
4曲目「ほほえみ」は、柔らかい指揮でニュアンスいっぱい。
私自身は、とくに終曲「今年」の詩と曲と、迫ってくる演奏(ピアノ
もすばらしい。)に共感した。
高嶋先生がプログラムに寄稿された「演奏会に寄せて」が大変おもし
ろい。
アンコールは、全員暗譜の合唱、高嶋先生の還暦に贈られたという「こ
のみち」男声版。
最後は、花束がわりに、高嶋先生に清酒「八海山」が贈られた。
プログラム
12:59 三丁目公園
13:08 旧カリタス女子短大
13:36 「知られざる日本の旋律 100年の歴史」
13:37 あざみ野
14:00 自由が丘着
14:03 叔母さんに新聞の差し入れを買う。
14:28 叔母さんのマンションをチェックし、病院へ。
14:33 突き当りが病院だ。
14:33 バラのお家
昼の午後、叔母さんの見舞い。
病院の看護師さんを通じて、主治医に14日(火)か16日(木)の面会
を申し込む。--病状と経過、退院の見透しなどを聴きたく。
15:10 病院前
その後、池袋の東京芸術劇場に向かう。
15:30 池袋へ向かう。東横線~副都心線にて。
15:53 池袋着
15:56 池袋西口の地下 迷路のようだ。
15:58 東京芸術劇場1階
15:59
16:01 軽い夕食 ふんわりと握ってあり、なかなか美味なり。
16:18 大ホール入口
入口の前で、早稲田の先輩Hさんとバッタリ。
「この度はお悔やみ申し上げます」
「早速に有難うございます」
と最敬礼。
(ブログを見ておられた)。
16:22 開演直前に到着
19:16 2回目の休憩 赤ワイン
「赤」はルージュ。クメールルージュのルージュ。
「白」はブラン。モンブランのブラン、と覚えるまでもない?
よけいややこしい?
20:08 お開き
20:15 副都心線池袋
21:09 あざみ野に戻る。
最新の画像[もっと見る]
- 1/28 杉原歯科 散髪 12時間前
- 1/28 杉原歯科 散髪 12時間前
- 1/28 杉原歯科 散髪 12時間前
- 1/28 杉原歯科 散髪 12時間前
- 1/28 杉原歯科 散髪 12時間前
- 1/28 杉原歯科 散髪 12時間前
- 1/28 杉原歯科 散髪 12時間前
- 1/28 杉原歯科 散髪 12時間前
- 1/28 杉原歯科 散髪 12時間前
- 1/28 杉原歯科 散髪 12時間前
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます