人生ブンダバー

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7/19 札幌旅行1日目(3) PMF 準・メルクル

2015-07-31 05:00:00 | 旅行

7月19日(日)、午後はいよいよPMF(Pacific Music Festival 2015
Sapporo)の演奏会へ。

なぜPMFを聴きに行こうということになったのか。--どこか夏の音楽
祭を聴きに行ってみたかったから。

なぜPMFなのか?--3年前、ザルツブルク音楽祭に行った。そこに
は日本から毎年、貯金して聴きに来られている方もおられたが、そうそ
うザルツブルクにはいけない。20年ぶりに札幌にも行ってみたかった
から、ということになる。


<プログラム>
1.メンデルスゾーン 「真夏の夜の夢」組曲 Op.61
2.マーラー さすらう若人の歌*
3.ドヴォルザーク 交響曲第7番 ニ短調 Op.70**
指揮;準・メルクル
テノール;松原 友*
PMFヨーロッパ**
PMFオーケストラ

以下、つたないながら当日評を・・・・・・
13:35 2F-CB-6-8(通路側)に着席。S席だ。お隣は60歳前後(?)
のご夫婦で、盛んにご主人が奥様に解説している。3階席はガラガラ。
「お客さんが少ないね。ややジリ貧ダナ」--ご主人のつぶやきがおも
しろかったので「 」に記す。

1.メンデルスゾーン 「真夏の夜の夢」組曲 Op.61
14時ちょうどにオケが入場、温かい拍手で迎えられる。「最初から拍手
しなくても、ソリストとか指揮者が入ってきた時に拍手するもんだがナ」。
コンミス登場後、しばらくして長身(178cm?)の準・メルクルが登場。
氏は穏やかで優しそうな表情(こういう人ほど怒ると怖い?)。

「真夏の夜の夢」組曲は、劇付随音楽として作曲されたものから抜粋さ
れた組曲版である(合唱は入っていない)。

この日の弦楽5部は14型、コントラバスは6である。準・メルクルはがぎ
股での指揮。弦--特にヴァイオリンがうまかった。盛り上がる曲の後
では、曲間で拍手が起きた。

2.マーラー さすらう若人の歌*
隣のご主人「マーラーはユダヤ人だナ。バーンスタインもユダヤ人なん
だ」。
弦楽5部は小型の12型に。この曲は福永陽一郎先生の男声合唱編曲
版を畑中良輔先生の指揮で歌ったこともあり、フルトヴェングラー指揮
フィルハーモニアOによるフィッシャー=ディースカウの名唱(憎いほど
うまい!)を繰り返し聴いたこともあり、歌詩の理解もむろんのこと、暗
譜で歌える、耳タコの曲だ。

テノールの松原友さんを聴くのは初めてだが、松原さんはキャリア(→
こちら)からするとドイツ物(とくには宗教曲、リート)がお得意のようだ。
30代半ば、躍進中の「若手」と言えるだろう。

松原さんの声は、ヘフリガーというイメージではなく、ハイバリトンであ
る。お顔がややドイツ人の骨格で、ドイツ語向きかしらん。この日の歌
唱は、私には、部分的に、やや模範的だったり、楽天的過ぎるようなと
ころもあったが、さすがにプロの「さすらう若人の歌」だった。アマでは
1曲(全部で4曲)も歌えないだろう。

準・メルクルが第1曲から絶妙に付けていた。出だしの柔らかさがいい。
全体に弦のppがすばらしい。

「さびしい歌だナ。悲しい歌だ」(ご主人独り言)。

まったく余談だが、木下保先生(当時70歳)はあまりこの曲がお好きで
なかった。「部屋に閉じこもって泣くなんて嫌いだね。男はトクレンでなく
っちゃ。トクレン、分かるよネ。得恋だよ」。

休憩中、お隣のご主人から話しかけられる。あまり人懐っこい人は苦手
なのだが、この歳になって雑談力の勉強である。
「改修中だったらしいけど、どこを直したのかな?」
「さあ、私はこのホール初めてなので・・・・・・」
「あ、そう。私はこの近くなんだけど、遠くから?」
「ええ、横浜から来ました。いいホールですね~」
「おや、横浜でもやるんじゃなかったかな(笑)」
「このホールを体験したくて」
「札幌交響楽団からも定期会員になってくれと言われるんだが、いつも
当日券でネ」
「・・・・・・」

3.ドヴォルザーク 交響曲第7番 ニ短調 Op.70**
各パートの首席にキュッヒル(ヴァイオリン)、オクセンホーファー(ヴィオ
ラ)、マイヤー(オーボエ)、ブラウ(フルート)などウィーン・フィル、ベルリ
ン・フィルの先生が入る。
この曲は、第9番「新世界より」、第8番に比べるとステージにかかる回
数は少ない。私はケルテス盤で予習した。

弦は14型。今回はいずれも対向配置ではない。
準・メルクルは、最初からかかとを上げたり、膝を曲げたり、大きな指揮
で、指揮台を所狭しと動き回る。オケもそれに応えて、よく鳴っていた。
特に第3楽章は、モルト・エスプレッシーヴォですばらしかった。
ビールではないが、やはり「生」はいいですね~。

演奏が終わると、首席の先生方が起立、オケからも会場からも盛大な
拍手が送られていた。
世界からインターネット申込みによる若手音楽家からオーディションで
選出された、若々しい人たちによる、気持ちのいい演奏だった。

16:05お開き。

最後に、ご主人に「横浜のゲルギエフは聴きに行かないの?お元気で」
と話しかけられた。



無料プログラム


公式プログラム



地下鉄南北線中島公園駅で下車。


降りたら右の方向へ 出口3


中島公園駅改札口


地上へ出たところ



中島公園は、明治15(1882)年には公園にする意見書が提出されてい
るというから歴史は古い。最初は中島遊園地と言われていたようだ。

「中島」は文字どおり二つの川に挟まれていることから来た地名だという。


「伸びゆく子等」 小野健壽作 昭和51(1976)年


「四翁表功之碑」大正7年8月 開道50周年記念博覧会
「四翁」とは、札幌の開拓に功績のあった水原寅蔵、大岡助右衛門、
石川正叟、対馬嘉三郎。
碑文は漢文で、チンプンカンブン。





菖蒲池








札幌コンサートホール Kitara
大ホールのキャパシティは2008席。サントリーホール(大ホール)と
同様ワインヤード型である。
海外のオーケストラが演奏したがるホールは、サントリーH、ミューザ
川崎、Kitara・・・・・・などかしらん。





開場を待つ。


Kitaraから見た中島公園


着物姿のご婦人がホール前で記念撮影


入場中


中庭


指揮者変更のお知らせ(デイヴィッド・ジンマン→準・メルクル)

D.ジンマンを楽しみにしていたが、氏は5月に股関節置換手術をした
影響でキャンセルとなった。


PMFグッズ販売コーナー





3Fより


休憩中


白ワイン500円


Kitara2階より 中島公園








終演後のアンケート回収箱








まだアジサイが咲いている。


エゾヤマザクラ





ハルニレ





地下鉄「中島公園」より「すすきの」へ向かう。




















この日の宿泊はアパホテル札幌すすきの駅西

1カ月以上前に(具体的には5/23[土])に申し込んだにもかかわらず
連泊できなかった。行ってみたら、フロントは中国人の観光客でにぎ
わっていた。



アパホテル札幌すすきの駅西正面


むろん宿泊は一人だが、この日はツインルームを開放していた。

(続く)

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