音楽の本は、宇野功芳(1930-2016)、吉田秀和(1913-2012)
などいろいろ読んできた。--知らないうちに本棚に並んでいる。
暇に飽かして、本棚を整理すると、吉田秀和の本の方が多いかもし
れない。
その中から、久しぶりに『音楽 展望と批評』(朝日文庫)を読む。
1969年から1981年まで朝日新聞に書いた「音楽展望」と「音楽会批
評」をまとめたものだ。
「音楽展望」は一種の文明論といっていいのかもしれない。
「音楽会批評」も単なる〇×式でなく、感性と論理、哲学のバラン
スがすばらしい。
以下に一つの例をあげておこう。
フィッシャー=ディースカウ独唱会(1977/4/27)
こんなに完成度の高い音楽会にぶつかった場合、私は何から書けば
よいか迷わずにいられない。・・・・・・この人に欠けているものがある
としたら、それはただ一つ、エロティシズムだろう(1977/4/20・
東京文化会館、ピアノ・サヴァーリッシュ)
私は、同じ時期にフィッシャー=ディースカウのマーラー・プログ
ラムを聴いた(東京文化会館、pf.サヴァーリッシュ)。
「ただただ完璧」だったとしか覚えていない(笑)。
吉田秀和『音楽 展望と批評』全3巻(朝日文庫)
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4/21(火)
NHK「クラシック音楽館」のVTRを視聴。
N響定期
第1925回 ブロムシュテットのブラームスNr.3
第1930回 エッシェンバッハのマーラーNR.2「復活」
(吉田秀和さんの足元にも及ばないが)いずれも変わったことをし
ない、オーソドックスな演奏のよさを味わうことができた。
生で聴いたらいっそう感動だろう。
19:00~ OB幹事会(WEB会議)に参加。
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