人生ブンダバー

読書と音楽を中心に綴っていきます。
現在は、暇に飽かして、日々更新。

山内図書館 朝日新聞世論調査(昭和25年)

2016-05-12 05:00:00 | Weblog

東急田園都市線あざみ野駅近くにある山内図書館は、昭和52(1977)
年4月に市内3番目の図書館として開館した。あざみ野駅の開業は
昭和52年5月だから、それより早い。蔵書数は約20万冊である。

「山内」というのは、古い地名に由来する。このあたりは、戦前、昭和
14(1939)年まで、神奈川県都築郡山内村だった。田園都市線でい
えば、たまプラーザ駅、あざみ野駅、江田駅がある地区だ(山内村は、
元々は荏田村、石川村、黒須田村だった)。現在でも、「山内」は、図
書館の他、小学校、中学校の名前として残っている。

山内小学校の設立は明治6(1873)年だ。
明治新政府は、明治4(1871)年に文部省を新設、明治5年に学制
を公布し、人口約600人に1つを目標に小学校を作った。
山内小学校はその一つというわけだ。このあたりでは、鉄(くろがね)
小学校、田奈小学校が同時期に開校している。

「郷土史」もおもしろそうだ。

過日、ゴールデンウイークの一日、久しぶりに山内図書館に立ち寄
った。


館内をウロウロし、私が生まれた時期の「朝日新聞」縮刷版をコピー
する。

私が生まれた昭和25(1950)年は、朝鮮戦争(6/25開始。かつて
は「朝鮮動乱」と呼ばれていた。)が勃発した年だ。--これについ
て書き出すと長くなるので、今は省略。


コピーした「朝日新聞」

一面のトップは、
「国会乗切りに布石
  超党派外交 幣原議長動く」
とある。
幣原議長=幣原喜重郎である。

一面の(朝日新聞)本社世論調査が興味深い。

Q.朝鮮動乱は日本にとってあなたの結んでほしいと思う講和条約
 の締結を早めると思いますか。それとも影響しないと思いますか。
 早める45.9%、遅くする15.0%、影響しない4.8%、わからない
 34.3%

Q.あなたは日本の講和条約は次の二つのうちどちらがよいと思い
 ますか。--米ソ間の不一致が解決するまで講和条約の締結を
 のばしますか(全面講和)。それとも米国および親米的諸国間と
 の単独講和に賛成しますか。
 全面講和21.4%、単独講和45.6%、わからない33.0%

Q.講和条約の締結後にアメリカが日本に軍事基地をもつことをあ
 なたはどう思いますか。--賛成ですか、反対ですか。
 賛成29.9%、反対37.5%、わからない32.6%

Q.ある人たちはわが国は軍隊をつくるべきだといっていますが、
 あなたはこの意見に賛成ですか、反対ですか。--「軍隊」とい
 うのは日本を侵略から守る軍隊のことで、警察予備隊や海上保
 安隊とはちがいます。
 賛成53.8%、反対27.6%、わからない18.6%

Q.あなたはこの軍隊は国外のどこへでも派遣されるべきものと思
 いますか。それとも国内にいて本土を防衛するだけに止めるべき
 だと思いますか。(軍隊創設に賛成と答えた人だけにきいた)
 日本防衛のみ73.9%、国外に派遣18.5%、わからない7.6%

昭和25年当時、岩波書店の『世界』昭和25年3月号は、「全面講
和」論の論陣を組んだ。5月3日、吉田首相は「全面講和」を主張
した南原繁を「曲学阿世の徒」と呼び、大きな問題となった。


しかし、この世論調査(11月)において、「単独講和」論が半数近
くを占めていることに注目したい。
「全面講和」論は、昭和24年から盛り上がりつつあったようだ(こ
の日の「朝日新聞」によれば、「昨年11月の「有識者調査」では」
全面講和59%、単独講和21%という結果だったという。)が、こ
の時の「世論」の方が現実的であり、「全面講和」という「理想論」
は、6月25日の「朝鮮動乱」によって吹っ飛んだ--と言えるの
かもしれない。


「図書館でいろいろ調べる」ことも、定年退職後にやりたいことの
いくつかの一つである。



14:03 高圧線の鉄塔が並んでいる。


14:07 ボチボチ終わり?


14:09 紫陽花のつぼみ


14:18 時々お世話になるハナハナフラワーショップ


バラが隠れちゃったかな?


14:37 山内図書館裏の入口


14:41 図書館にはこんな席が新設されていた。


15:03 PAULでケーキを購入。


15:14 半分は散っている。


15:16 先日まで花が赤かったが・・・・・・。

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« キュッヒル真知子『青い目の... | トップ | 『定年するあなたへ』★★★★ »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

Weblog」カテゴリの最新記事