〇昭和51(1976)年、渡部昇一『知的生活の方法』を読み、かな
り刺激を受けた。渡部昇一45歳の著作だ。
<読みたいときにとり出せる>
別にこれという動機もないときに、いつか読んだ本がふと読みたくなること
があることを誰でも体験したことがあるだろう。その瞬間が極めて大切であ
る。
ところがそうしてふとある本を読みたくなったときに、それが手許にないこ
とはしばしば致命的である。
渡部先生に言わせれば、「だから本は借りるのではなく、買い
なさい」ということになる。
ただ渡部さんは60歳ごろからか「知の巨人」と尊敬され、ちょ
っと「渡部教」の「教祖」みたいになってしまったけれど・・・・・・。
渡部昇一『知的生活の方法』
○『文藝春秋』2016/1
「昭和のテレビは面白かった 黒柳徹子」
(高倉)健さんは、・・・・・・お金に困って映画の世界に入った。九州で旅芸人
などを見ていたからでしょう。顔におしろいをつけたときに涙が出たと。
「でもね、やっぱりその時は金が必要でしたから。今でも必要ですけど」と
おっしゃったんです。そこで「今も必要というのは、どういうときに?」と
伺ったら、「そうですねぇ・・・・・・」と言ったきり、黙ってしまった。健さん
の目を覗きこむと、何か答えを考えているとわかって、私も黙って待ちまし
た。一分ほどでしょうけど、ずいぶん長く感じました。これがラジオなら放
送事故ですが、健さんがじっと考えている顔は、テレビなら見応えがあると
いうものです。健さんはようやく口を開き、「・・・・・・やっぱり幸せの追求の
ためですかね」とおっしゃったんです。
みんなが「よっ!高倉健!!」とよころぶような、ぴったりのひと言でした。
『文藝春秋』2016/1
○小泉妙『父小泉信三を語る』
<母の忠告>
母が父(注:小泉信三)に忠告すると、父は「僕に過ちなからしめようと言
うわけだ。有難い有難い」と言うのですが、相当悔しそうでした。すると母
が、「皆さんは遠慮してあなたには何にもおっしゃれないから、せめて私が
言わなければ大変なことになる」と言う。その忠告は人に対しての父の態度
についてで、怒りすぎるとか、控える時に出すぎる。母には気になることな
んです。
小泉妙『父小泉信三を語る』
○人権研修テキスト
会社員時代の「人権研修テキスト~予断や偏見をなくし、人権感
覚を磨こう!~」が出てきた。
人権の尊重は、「予断や偏見」をなくすことが第一歩。
「予断や偏見」、「思い込み」は怖~い。
差別とは、「偏見や先入観などをもとに、特定の人々に対して不
利益・不平等な扱いをすること。また、その扱い」。
「男のくせに」とか「女だてらに」などという時代ではない。
具体的な「差別表現」例(テキストより)
×めくら→〇目の不自由な人
×めくら判
×おし→〇言葉の不自由な人、言語障害者
×片手落ち→本来の意味は「配慮が一方に欠けること」だが、言葉自体から腕
のない人が連想されやすく、読む人の立場を考えると使わない方がよい。
×きちがい→精神障碍者
×父兄会→〇保護者会
×看護婦→〇看護師
×後進国→〇開発途上国
×外人→〇外国人
×バカチョンカメラ→〇インスタントカメラ、全自動カメラ
×表日本、裏日本→〇太平洋側、日本海側
×アル中→〇アルコール依存症
等々
「人権研修テキスト」
○「関学グリーと私」を読む。→こちら。
〇6/29(土)、日本陸上 女子5000m決勝。
田中希美 これまた「断トツ」優勝。
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