人生ブンダバー

読書と音楽を中心に綴っていきます。
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コリン・ウィルソン『性のアウトサイダー』

2008-07-23 05:51:58 | 読書
学生時代にコリン・ウィルソン『アウトサイダー』(1956)を読んだ。福田恆存、
中村保男訳で紀伊國屋書店から出版されていた。難しかった。今や『アウトサイダ
ー』という本は古典である。

いつものように行きつけの書店で本を物色していたら、おもしろそうな本(*)を
見つけた。コリン・ウィルソン『性のアウトサイダー』(中公文庫¥1500、平成20
(2008)年5月刊。原書1988)である。

(*)同書の案内には「放蕩(ほうとう)、女装趣味、同性愛など、『性倒錯』の
イメージを大胆かつ強烈に昇華(しょうか)させた文学者・哲学者・思想家たち。
サド侯爵から三島由紀夫まで、・・・・・・」とある。

『アウトサイダー』が50年以上前の作品なので、コリン・ウィルソンはてっきり故
人かと思っていたが、まだまだ元気だというので驚いてしまった。昭和でいえば6
年生まれ。江藤淳とほぼ同い年である。

さっそく「三島由紀夫」の項を読んだ。分かりにくい三島由紀夫についてのなかな
か分かりやすい解説であるが、よくよく読むと常識的である点、やや不満である。
本書の巻頭には「三島由紀夫にたいする私の理解は小幡和枝に負うところが大き
い。記して感謝する次第である」とあった。

なお、鈴木晶氏の訳者あとがきには「オカルティズム、超常現象、(中略)など、
ありとあらゆる『いかがわしい』テーマを扱いながら、彼自身はきわめて『ノーマ
ル』で『健康的』で」あり、「多くの読者にとってウィルソンの作品は『元気の出
る本』であろう」とあった。

購入してまで読む本ではなく、図書館で借りればいいのかもしれない。

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