昨秋のこと、時々コメントを頂戴するkenさんへジンマンのマーラーを
プレゼントした。
そのkenさんから丁寧な「御礼」として(お年玉?)、トスカニーニの
『ロシア管弦楽曲集』を頂戴した。
トスカニーニについては、今から20年ほど前に、RCAから「トスカニ
ーニ・ベスト・セレクション」として、1枚千円の廉価盤が30タイトル
発売され、何枚かを購入して、楽しんだが、このCDは「ベスト・セレ
クション」には含まれていなかったのでうれしい。
1.プロコフィエフ 交響曲第1番「古典」
2.ショスタコーヴィチ 交響曲第1番
3.グリンカ 幻想曲「カマリンスカヤ」
4.リャードフ キキモラ
5.ストラヴィンスキー バレエ音楽「ペトルーシュカ」より
第1場「謝肉祭の市場」
第4場「謝肉祭の市場」(夕方)
アルトーロ・トスカニーニ NBC交響楽団
1.プロコフィエフ 交響曲第1番「古典」(13:47)
いかにもトスカニーニ!アインザッツのハッキリした、明晰で力強い
演奏だ。しかし、一方でゆるやかな部分の歌わせ方もうまい。起承転
結の見事さを味わうことができる。とくに第4楽章Molto vivaceはワ
クワク。
2.ショスタコーヴィチ 交響曲第1番(26:58)
曲はいかにも(「いかにも」が多くて恐縮だが)ショスタコーヴィチ。
(1)一見(一聴?)とらえどころのない、ひとひねりしてあるかのよう
な短調である。演奏は完ぺきと言ってよく、ヒトヒネリが楽しめる。
(2)アレグロ--ヴァイオリンとピアノは、これこれっと言えるほど見
事だ。ゆったりした中間部の味わいもよく、その後のコーダに向けて
の疾走感はたまらない。
(3)マーラーの影響を受けたかのような、複雑な気分にさせる音楽で、
ネクラになりそう。ソロもうまい。
(4)前へ向かって突き進む部分と、一転ゆっくり伸び縮みする部分の対
比がうまい。フィニッシュもバッチリ!だ。
プロコフィエフにしてもショスタコーヴィチにしても、それらのSym.
1番はライブラリーにはなかったので有難く拝聴した。
ストラヴィンスキーのバレエ音楽「ペトルーシュカ」よりも、目の覚め
るような演奏ですばらしい。
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早々と感想まで頂いて、嬉しい限りです。量質ともに、お送りいただいたCDには及びませんが、楽しんでいただいたようで光栄でございます。
トスカニーニ氏の魅力が存分に表れている、本作の真骨頂ともいえるのが、ショスタコ1番の3楽章だと思います。まさに〝ネクラになりそう〟な曲調を、ここまではっきり浮き彫りにできた録音は他に(1番のCDは10枚以上持っていますが、少なくともその中には)ありません。これぞ名演。
なお、低俗な記事ですが、以前このCDの感想を書いたことがありますので、興味ありましたらコピペして閲覧してくださいm(_ _)m
http://blog.livedoor.jp/zako2714/archives/7287495.html
ショスタコSym.1番3楽章--なるほどですね~。
力の入った感想もすばらしく、大変参考になりました。