5月28日(土)、演奏会4連荘初日、錦糸町すみだトリフォニーで新日
本フィル定期演奏会を聴く。
昭和53(1978)年2月4日(土)、外山雄三がN響を指揮して邦人作
品を演奏した。--1.外山雄三作曲、交響曲「帰国」、2.矢代秋雄作
曲、ピアノ協奏曲、3.黛敏郎作曲、涅槃交響曲である。当時、N響の
土曜定期会員だったから、私は聴いているかもしれない。
今回、新日本フィル定期のプログラムを見て、当時、N響が時々邦人
作品を取り上げていたことを思い出した。
今回は、それを思い出させる「管弦楽のための協奏曲」、「ピアノ協奏
曲」、「交響曲」という3つの様式の邦人作品だ。
プログラムがpopularでないせいか(?)、1階はやや空席が目立っ
た。私の横は3つ空いている。しかし、滅多に演奏されないから、逆
におもしろいものだ、と言えるかもしれない。
<プログラム>
1.三善晃作曲 管弦楽のための協奏曲
2.矢代秋雄作曲 ピアノ協奏曲
--休憩--
3.黛敏郎作曲 涅槃交響曲
指揮;下野竜也
ピアノ;トーマス・ヘル
合唱;東京藝術大学合唱団(男声)
コンサートマスター;豊嶋泰嗣
以下、つたないコメントを
1.三善晃作曲 管弦楽のための協奏曲(10分)
この日のコンマスは豊嶋泰嗣さん。久しぶりかな。
弦楽は、14型か16型か--後で確認したら、14型だった。ヴィオラ
10丁、コントラバスは6丁(弦楽器の数え方は、「丁」が基本だという。
知らなかった~)。
作品は、作曲者31歳の時のもの。3楽章構成。出だしは、「急」でい
きなり速い変拍子。下野さんは指揮棒なしで、大きくどんどん振って
いく。
続いて、「緩」のゆっくりとしたメトロノームのような指揮。音楽は幽玄
な世界へ。最後は、また「急」のプレスティッシモで、喧騒が訪れる。
最終楽章は、fの全奏に木琴が目立ったが、ハープは聴こえにくかっ
た。終わると、下野さんはチェリストを経たせ、スコアを紹介し、さっと
引き上げた。
2.矢代秋雄作曲 ピアノ協奏曲(28分)
ヴァイオリンが退場し、ピアノが中央に搬入される。オケとともに、珍
しく譜めくり嬢が入場。
ソロ・ピアニストのトーマス・ヘルは長身、胸を張って、きっちりおじぎ
をした。
(1)ピアノは不思議な旋律。クリーンな音が美しい。途中から出現す
る白尾さんのフルートは、まさしく日本的な横笛だ。音楽は、バッハ、
ベートーヴェン、ブラームスの系譜ではないかしらん。
(2)ピアノが単音を繰り返す。作曲者によれば、「子供の頃高熱にう
なされた時の、恐ろしい夢の思い出」だそうだが、そう言われてみれ
ば・・・・・・。
(3)ここでもピアノはタイプライターのようなザッハリッヒな演奏。独奏
と全奏が繰り返されるうちに、集中力が高まっていく演奏だ。このあ
たり、携帯電話の電源をOFFにしたか心配になり、ビクビク。
演奏が終わり、ヘルは入退場を繰り返す。下野さんはステージに残
って、拍手。
最後にヘルが入場し、アンコールへ。左手の伴奏に、ゆっくりした右
手で、ロマンチックな演奏。何かしらん?と思いながら、4分ほどのす
ばらしい演奏に聴き入った。後で確認したら、ブゾーニ編曲のバッハ
であった(後記参照)。
3.黛敏郎作曲 涅槃交響曲
1958年の初演。曲の構成は、
(1)カンパノロジーⅠ
(2)しゅうれんねんじんしゅう
(3)カンパノロジーⅡ
(4)魔訶梵
(5)カンパノロジーⅢ
(6)フィナーレ
からなる。
休憩中に1階中央通路に10台以上譜面台と楽譜が並んだ。--コ
ントラバスや管楽器など。
男声合唱団は100人前後かしらん。ステージ後方に3列に並んだ。
campanologyとは、英和辞典によれば、「鐘学」、「鳴鐘術」という
意味である。なるほど、ホール全体に大きな鐘が鳴り響く(ような音
楽だ)。(2)、(4)は、要するに経文の合唱だ。Bari.のソロがきっち
りした、いい声。経文の男声合唱は、ひたすら譜面を見続ける。
カンパノロジーⅡでは、ピポパポという電子音楽のような部分があっ
た。
フィナーレの男声合唱は、「オ~オ~オ~~」と均一な音色。オケの
全奏と男声合唱が盛り上がり、NHKのど自慢に出てくる鐘(チャイ
ム)も入るフィナーレとなった。
演奏が終わると大拍手。芸大合唱団にまでブラボーを叫んだのは
私だけだったかしらん。畑中先生風に言えば、まことに、人間の持つ
「根源的な声」が私の胸に訴えた。
下野さんは、手際よい手話通訳のように、オケを次々に立たせる。
最後には、譜面台のスコアを高々と掲げ、会場、ステージ全員で拍手
し、お開きとなった。
実演ではなかなか接することができない「涅槃交響曲」をホールいっ
ぱいに楽しんだ。下野さんはお上手だ。
弦楽5部は14型、コントラバスは6。
オーボエの古部さんは、最近メガネを掛け、ヘアースタイルも変化。
チェロに服部誠さんが入っていた。
プログラム
11:50 いよいよアジサイの季節
11:50
11:53
12:05 あざみ野より急行
12:58 乗り換えなしで錦糸町へ
13:02 錦糸公園
13:02 錦糸公園で台湾フェステバル開催中
13:03 北斎通り
13:04
13:07 東京スカイツリー
13:08 大ホール前、チラシ配りの方(コンサートサービス社?)が待機中。
13:10 当日券に並ぶ人々
13:15 「ただいまより開場でございます。4列でお進みください」。
13:16
13:23 13:30からのロビーコンサートを待つ人々
13:31 いろいろな高さの拍子木の合奏だ。単純なリズムはむしろ
難しそう。
13:33
13:34 階段席
13:37
13:38 「これは、板です」(笑)。
13:40 「誰にでもできます(笑)」。
13:44
13:45
15:02(休憩中) 【題名のない音楽会】に出演します
15:08 ホール深訪
15:10 ステージ画面
16:04 終演後
16:05 本日のアンコール曲
16:22 つばめグリルで、叔母さんと反省会
16:24 豚肉盛り合わせ この日の会計、計2,009円
17:17 書店が閉店していた。
17:31 錦糸町より急行にて
18:26 あざみ野着
18:45
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