以前にも書いたかもしれないが・・・・・・、学生時代、暇に飽かしてか、
日吉や三田の図書館でいささか小泉信三全集を読んだ。
小泉信三には『海軍主計大尉小泉信吉』(昭和46(1971)年5月25日
32刷版、同年8月9日購入)から入り込んだのではないかしらん。
『平生の心がけ』は、小泉信三が、日常、「心掛けていてよいこと」を
綴ったエッセー集だ。
順には、
「イエス、ノオ」
「決議の尊重」
「人の幸福」
「己の欲せざる所人に施すこと勿れ」
・・・・・・
と並んでいる。
その中で、私のとくに好きなものは、(いろいろあるけれど)
「論争と(行司の)勝名乗り」
・・・・・・力士が、土俵を割っていながら、自ら「勝った、勝った」と
いうのはおかしい。勝ち負けは行司が判定すべき。と同様に。(p22)
「人の噂(かたく無用)」
・・・・・・人の私事を話題にすることがプラーヴァシイを侵すことになる
ことを戒めたのか、・・・・・・(中略)、 いずれにしても人の噂はする
ものじゃない。
人の噂は蔭口となる。「あんな下等な奴はない。僕は大嫌いだ」とい
うのはまだ聴きやすいが、「私はそうは思わないが、人は色々言いま
す」という慎重遠慮の蔭口は最も苦手だ。(p49)
「池田成彬」(p61)
「『信なきものは去る』」(p106)
だ。
『海軍主計大尉小泉信吉』(文藝春秋、昭和46[1971]年5月25日32
刷版、同年8月9日購入)
小泉信三全集 第10巻、第15巻(『平生の心がけ』等)
左より
1.マルクス・エンゲルス『共産党宣言』(岩波文庫)
2.小泉信三『共産主義批判の常識』(講談社学術文庫)
3.小泉信三『平生の心がけ』(講談社学術文庫)
1.はドイツ語の授業で読んだ記憶があるが、今となっては記憶違いかも
知れない。
『共産党宣言』冒頭は、有名であって、
「ヨーロッパに幽霊が出る--共産主義という幽霊である」
本書が発刊されたのは1848年のことである(170年前!)。--日本
では、桂太郎や東郷平八郎が生まれている。
第1章の冒頭は、
「今日までのあらゆる社会の歴史は、階級闘争の歴史である」
とあるが、「私」などは、この「仮説」だけで「ン?」と引っかかって
しまう(笑)。
例えば(反証は一つでいいのだが[笑])、
・「士農工商」は、上下関係(支配階級対被支配階級)の身分制度では
なく、単に「身分」(さらに単純にいえば「役割」)であったのかも
しれない。今は、日本史の教科書に「士農工商」という言葉すらない。
ヨーロッパの「農奴」と日本の「百姓」とは、ちょっと違う?
・170年前の「資本家」は、現在ほとんどいない?--訓詁学をするつも
りはないけれど・・・・・・。
ちなみに、「マルクス・エンゲルス」は、姓と名ではない。
* * * *
11/17(土)現在、風邪はひいていない。
この調子なら、明日の本番(OB定演)はオンステできるかな。「平生の
心がけ」がいいから?
ちなみに明日は満席も予想され、当日券の販売はないという。
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