2月14日(日)、バレンタインデーの日。夜半から午前中にかけては大
嵐だったが、午後はそれも落ち着いた。
関西学院グリークラブのリサイタル(すみだトリフォニー)に出かける。
関西学院グリーの東京公演は6年ぶりだという。前回の東京公演も聴
いている。
関学のMさんにご手配いただいた席は、無理を言って1階の通路側
(11-38)を。
<プログラム>
A Song for Kwansei
1.マジャールの大地から(コダーイ男声合唱曲集)
指揮;本山秀毅
(1)聖イシュトヴァンへの賛歌(1938)
(2)イエス、自らを示したもう(1927)
(3)フスト(1936)
(4)夕べの歌(1938)
(5)カラード地方の歌(1934)
2.『月光とピエロ』
指揮;横山大二
(1)月夜
(2)秋のピエロ
(3)ピエロ
(4)ピエロの嘆き
(5)月光とピエロとピエレットの唐草模様
3."GO DOWN, MOSES"
指揮;広瀬康夫
(1)Great Day
(2)Didn't My Lord Deliver Daniel?
(3)Beautiful Savior
(4)Go Down, Moses
4.『雪明りの路』(新月会合同ステージ)
指揮;広瀬康夫
(1)春を待つ
(2)梅ちゃん
(3)月夜を歩く
(4)白い障子
(5)夜まはり
(6)雪夜
以下、まことにつたないコメントを。
A Song for Kwansei
現役の皆さんによるA Song for Kwansei。
客席はほぼ満員。下手からの入場に、大きな、温かい拍手で迎えられる。
人数は100人以上?--プログラム登録メンバーは103人だった。
100人以上ともなると、一般には音が濁りがちだが、けっしてそうでは
なく、柔らかく、見事なハーモニーを聴かせてくれた。録音だけ聴いたら、
100人の合唱とは思えない、かも。
1.マジャールの大地から(コダーイ男声合唱曲集)
指揮;本山秀毅
関西学院(以下、関学)の祖と言えばいいのかしらん、初代院長はW.R.
ランバスである。ランバスは米国メソジスト(「メソジスト」というのは、元
々18世紀イギリスで起こった、英国国教会の信仰覚醒運動のひとつ、
らしい。)の牧師さんだった。関学は、キリスト教主義による教育を理念
としている。
一方、本山さんと言えば、ヘルムート・リリンク--J.S.バッハである。
「バッハアカデミー関西」を設立し、バッハの声楽作品の全曲演奏に取
り組んでおられる。関学グリーが、本山さんを客演指揮者として迎える
理由も、関学グリーの歴史からしてうなずける、と言えるのではないか
しらん。
(1)聖イシュトヴァンへの賛歌(1938)
(2)イエス、自らを示したもう(1927)
(3)フスト(1936)
(4)夕べの歌(1938)
(5)カラード地方の歌(1934)
本山さんは、すらっとした長身、短めの指揮棒でほとんど膝を使わな
い指揮ぶり。まことに関学グリーらしい、ノン・ヴィブラートによるハー
モニーを基調とした演奏だった。人数は80人弱?
(1)などはBassの低音に、ファルセットのTopが乗った、柔らかい音が
見事だった。(2)では、リリンクのバッハを彷彿とさせたと言えるかしら
ん。(3)の最後は力強く張ってくれた。(5)は緩急が交互に配置された、
長い曲。早口言葉も一体となった暗譜で、ほとんどスキのない演奏。
全体的に、バッハに近づいたコダーイだった、かしらん。「バッハに還
れ」は少し意味が違うけれど。
コダーイの男声合唱曲は、ワグネル2年時に木下先生の指揮で、今
回のプログラムで言えば、(1)、(2)、(5)を歌ったことがあるので懐か
しく、歌詩が口をついて出た。
ちなみに、関学グリーとワグネルの違いは、ノン・ヴィブラートとオペラ
発声の違い??
プログラムには、ハンガリー語と和訳が載っており、親切だった。(5)
はまことに世俗的な歌詩だったんですね~。
2.『月光とピエロ』
指揮;横山大二
(1)月夜
(2)秋のピエロ
(3)ピエロ
(4)ピエロの嘆き
(5)月光とピエロとピエレットの唐草模様
関学グリーらしい、明るめの母音で歌いあげた。(1)、(2)、(3)と音取
りをしたが、3曲目以降はアタッカで続けていたかしらん。ユニークな
「間」があったり、ノンブレスの箇所があったりして、なかなかおもしろ
かった。5曲目の最後を突っ込まずに切っていたのは、必然だったの
かもしれない。
私の後ろから、ゆるやかな「ブラ~~ボ~~」という、はんなりとした声
が聞こえた。
3."GO DOWN, MOSES"
指揮;広瀬康夫
(1)Great Day
(2)Didn't My Lord Deliver Daniel?
(3)Beautiful Savior
(4)Go Down, Moses
英語によるGospel & Spiritual。まさしく関学グリーの伝統のひとつ
だ。人数は90人強?服装は、黒のスーツに黒ネクタイ。広瀬さんも黒
の上下。動き(振付)と照明のあるステージ--CDよりDVDで楽しめ
る世界だ。動きもやらされている感がない。最近の若い人はこういうも
のがうまい。無論、猛練習があるのみだろうけれど。
(1)はハーモニーが実にきれい。(2)はソロが左右のスタンディング・
マイクを使用していたが、マイクを使用するかどうかは難しいところで
はないかしらん。歌とマッチした動きが楽しい世界を繰り広げる。(3)
はステージに広がったが、開いたノドで見事なハーモニーだった。(4)
は雷鳴の効果音付きの「出エジプト記」。最後は見事に決めてくれた。
4.『雪明りの路』(新月会合同ステージ)
指揮;広瀬康夫
新月会との合同ステージ。無論、全員暗譜である。人数的には160~
170人ではなかったかしらん。最初に新月会の皆さんが上手からゆっ
くり登場。その間を利用して着替えた現役さんが下手から登場となり、
ステージはぎっしり。
広瀬さんの『雪明りの路』は以前にも聴いた記憶があるが、得意とされ
ているのではないかしらん。
(1)春を待つ
(2)梅ちゃん
(3)月夜を歩く
(4)白い障子
(5)夜まはり
(6)雪夜
(1)はまことにアゴーギクのある演奏。よほど練習で歌い込んで自分
(たち)のものにしないと指揮に付いていけないだろう。(2)はリズム
とパトスにあふれた合唱。最後は全員がお腹で切ってくれた。(3)も
ゆっくりな部分はゆっくり、速い部分は速い、アゴーギクあるもので、
パートのピッチもそろって見事だ。(4)はインテンポに、さっと通り過
ぎる。(5)も言葉とアゴーギクが一体。Bass系のパートソロにテナー
系が乗っかっている。(6)は、私には意外とザッハリッヒに響いた。
最後の、ppへのデクレッシェンドは本当にうまい。
ただちのアンコールは、多田さんの「雨」。1節は速めに、2節の現役
のソロは、明るい美声(美音?)、3節はゆっくりと歌いあげた。
最後は、客席にクロアチア大使ご家族を招いて、横山さん指揮によ
る、伝統の「ウ・ボイ」の大合唱で締めくくった。私はブラボーを叫ん
だ。
21日(日)には兵庫公演が開催される。風邪を召されませんように。
<この日のフォトブック>
11:46 真冬のドウダンツツジ つぼみ?
11:52 やがて閉校になるカリタス女子短期大学
11:56 あざみ野1丁目の梅が開花。
12:56 半蔵門線錦糸町に到着。
13:00 錦糸町駅南口
終演後の「反省会」の場所を下見。居酒屋「柊亭」はどこじゃいな?
13:01 伊藤左千夫牧舎兼住居跡
「よき日には 庭にゆさぶり
雨の日は 家とよもして 児等が遊ぶも」
の歌碑
『野菊の墓』の伊藤左千夫は1864~1913年。江戸時代の生まれ
で48歳で亡くなっている。
13:13 東京楽天地
13:13 京葉道路
13:18
13:21 東京スカイツリー
午前中と一転して、快晴なのがよく分かる。
13:23 すみだトリフォニーホール前 「当日券はこちらですよ~」。
14:32 休憩中 一人モルトを、モルツ・クレッシェンド?
14:37 同上
14:41 同上
14:43 ピリス・プロジェクト
15:41 終演後のマイ・シート、1階11-38
15:44 終演後のロビー
15:45
石阪春生氏の表紙のプログラム
終演後の「反省会」は、錦糸町駅南口の居酒屋に行こうと考えていた
が、急遽方針変更、つばめグリルに6人席を確保できた。
皆さん、昔に若返って、関学グリーやワグネルの話。お世話になった
先生方の思い出などに談論風発。
世界的な日本人演奏家は、小澤と内田、とかとか。先輩の「一家言」
を楽しむ。
その他は、ブログには「off the record」としておこう。
あっという間の2時間であった。
16:10
16:17 豚肉盛り合わせから始まって
16:18 ソーセージ盛り合わせ
16:51 カキフライ等々食欲旺盛
「飲み食い」も「話」も止まらない?
16:57 ペッパーステーキは素敵?
17:34 ハンバーグ
会計もリーズナブルで、1人3,500円なり。
[誤字脱字等(if any)おって修正予定]
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