暑さ寒さも彼岸まで。私の住んでいる横浜も、「読書の秋」となった。読んでも読ん
でも読みつくせない(笑)。
石井宏『反音楽史--さらば、ベートーヴェン』(新潮文庫)★★★★★
平成16(2004)年、第13回山本七平賞を受賞。
バッハ、モーツァルト、ベートーヴェン・・・・・・ばかりが西洋音楽史ではないという
話がおもしろい。音楽史の話でありながら誰が読んでもひきつけられるだろう。
「あとがき」にある、音大のピアノ科の学生は自分の習った曲しか知らないなど
は確かにそうかもしれない。
青柳いづみこ『ピアニストは指先で考える』(中公文庫)★★★★★
ピアニスト&大阪音大教授である青柳さんのエッセー集。最近は「文筆家」という
肩書も持つ。(青柳さんは私と同い年である。)プロの世界を垣間見ることができ
る。おもしろかった。
R.シューマン『音楽と音楽家』(岩波文庫)★★★★
シューマンの評論集 翻訳者は吉田秀和さんである。
ブラームスを発見した論文も収録されている。
高文謙『周恩来秘録』(文春文庫)★★★★
8月にNHK TVで「家族と側近が語る周恩来」というドキュメントを観た。
おもしろかった。①試練~新国家を背負って~、②苦渋~文革の嵐の中で~、
③決意~窮地の外交~、④犠牲~命尽きるまで~。(9/24に一挙再放送され
た。)それに興味を持った方にはおすすめである。
北岡伸一『独立自尊--福沢諭吉の挑戦』(中公文庫)★★★★★
やさしい、読みやすい筆致で描かれた、福沢諭吉の一生--福沢諭吉論である。
「脱亜論」の説明も穏当なものに思われる。おすすめ!
桶谷秀昭『昭和精神史』(文春文庫)★★★★★
『オンリー・イエスタデイ--1920年代アメリカ』(アレン)をちょっと思い出した。
戦後(現在)になって「戦前」(過去)を断罪するような歴史本とは一線を画して
いる。
<以下3冊は前回に続き昭和天皇関連>
『昭和天皇独白録』(文春文庫)★★★★★
「『文藝春秋』平成2年12月号が発掘・掲載してこの国の内外に一大反響をまき
おこした」記録の文庫版である。元々はあくまで「内輪話」である。
山本七平『裕仁天皇の昭和史』(祥伝社)★★★★★
平成6(2004)年7月刊。「平成への遺訓 そのとき、なぜそう動いたのか」と副
題が付いている。
岩見隆夫『陛下の御質問--昭和天皇と戦後政治』(徳間文庫・文春文庫)
★★★★★ 日本記者クラブ賞受賞。なるほど、これはおもしろい!昭和天皇
の「質問する力」である。現在は文春文庫から出ている。
開高健『衣食足りて文学は忘れられた!?』(中公文庫)★★★★★
昨年、著者の没後20年にあたって『開高健の文学論』と改題された評論集。文学
好きな方にはおもしろいだろう。
鎌田實『がんばらない』(集英社文庫)★★★★
鎌田さんは、昭和23年生まれ。東京医科歯科大学医学部卒業。団塊の世代
にして全共闘運動に参加。地域医療を通じて生まれたエッセー集である。テレビ
化もされた。
* * * *
9月25日(日) 墓参。父の三十三回忌。三連休の最終日なので交通渋滞が心
配だったが、往きも帰りも車で1時間半かからなかった。こんなことは珍しい。
彼岸の中日も過ぎ、お墓は花がいっぱいだった。
9月26日(水) 出勤時、大手町駅で乗り換えようとしたら、そのプラットホーム
をアングロサクソンとおぼしき40代の男性(以下ア)が地図を片手にキョロキョ
ロ。
(私)Where are you going?
(ア)Tokyo.
(私)Oh, Yes. Red Mark. Marunouchi Line.
(ア)Oh, Thank You!
日本人は親切ですね~。
9月27日(木) テノール歌手五十嵐喜芳さん(83)が23日急性心筋梗塞が亡
くなられた。 「3時にあいましょう」では野村泰治さんの前の司会者だった。
BSフジ「SMAP & AKB48に学ぶ“文化外交”戦略 カワイイが日本を救う」
を観た。たまたまである。日本のポップカルチャーは想像以上に海外で人気の
ようだ。2009年外務省カワイイ大使青木美沙子氏もロリータファッションで出
演していたが、この方、本職は看護師さんと聞いて驚いた。
9月30日(金) テレビ東京で「美空ひばり23回忌SP」を放送していた。「今明
かされる最後のコンサート 壮絶舞台裏」には、今更ながら美空ひばりの「舞台
魂」に感動した。聴いたこともない歌もあったが、どの曲も本当にうまかった。
美空ひばりはどんな曲も自分のものにしてしまう。
10月1日(土) 私が現在の勤務先・職場となって、今日で「10周年」となった。
ペトルッチでブラームス交響曲第1番の楽譜を閲覧する。ブラ1は今月聴く予定
の曲。クラシック曲の多くが閲覧できるペトルッチは本当に便利だ。
「ペトルッチ」→「検索」を。
10月2日(日) 関東合唱コンクール(大学・職場・一般部門)の一部を聴いた。
会場であるよこすか芸術劇場に行くのは初めて。すばらしいホールだった。
この模様は来週の「人生ブンダバー」にて。
2011/9/25 霊園は花だらけ
今年も彼岸花が咲いた
終戦の年もそうだった!?(まだ生まれていなかった)
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