坂野潤治先生(東大名誉教授、82)の『日本政治史』(日本放送出版
協会)を整理、読みなおしていて、ハッとした。
曰く、
日本資本主義の後進性、脆弱性が日中戦争をもたらしたのではなく、
その急成長が日中戦争をもたらしたのである。
・・・・・・
日中戦争の勃発に際しての軍部や産業界の緊張のなさは、他の国民
諸階層についてもいえること、およびそのために、政治体制の面で
も、五・一五事件で政党内閣制が崩壊したような制度改革なしに、
戦時体制、翼賛体制ができ上がっていったこと、・・・・・・
(p162)
(注)昭和6(1931)年満州事変から昭和12(1937)年日中戦争ま
での経済成長率は平均7%だったという。
(半藤一利編・解説『なぜ必敗の戦争を始めたのか』)
(注2)経済成長率 単位:%
S6(1931) 3.3
S7(1932) 1.0
S8(1933) 4.2
S9(1934)10.8
S10(1935) 2.4
S11(1936) 3.1
S12(1937)23.7
S13(1938) 3.4
S14(1939) 0.8
当時、単純に戦争は景気がよくなり、儲かるものだと思われていた?
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