まったく暑い。残暑になり、よけい暑くなったのではないかしらん。
このところ外出もせず、もっぱら本の整理をしている。
ドナルド・キーン『日本人の質問』は昨年(平成30[2018]年)文
庫化されたものだ。
冒頭の50ページに「日本人の質問」というエッセイが置かれている。
具体的には、
・漢字でも仮名でも読めますか
・俳句を理解できますか
・初めて日本に来たころ、一番驚いたのは何ですか
・お刺身を召し上がりますか
・外国にも義理人情はありますか
・ニューヨークはとても怖いところだそうですね
・いつお国へ帰りますか
等々、日本人から寄せられる質問にユーモアをもって答えている。
「無知が生む反日感情」(p166)もおもしろい。
これを読んで思い出したが、私が高校の時(昭和40年代前半-1960
年代後半)、クラスメイトの女子が米国へ1年間留学して帰ってきた。
現地では、日本から留学生が来たということで大変珍しがられたが、
現地の高校生は日本がどこにあるかまったく知らなかったという。
例えば、現在でも、カンザス州(→こちら)のアメリカ人は、日本の
ことをどれだけ知っているかしらん。一度「取材」に行ってみたいも
のだ。
ドナルド・キーン『日本人の質問』(朝日文庫)
ドナルド・キーンの本は、いつの間にか、何冊も所有している。
D.キーンの「ユーモア」に惹かれるのかもしれない。
D.キーンの本を整理--多くはブログにも取り上げているが、まだだ
ったものもある。
左から
・『思い出の作家たち』(新潮文庫)
・『このひとすじにつながりて』(朝日文庫) いずれも今年購入。
・『二つの祖国に生きて』(朝日文庫)
・『ドナルド・キーン自伝』(中公文庫)
これらは内容的に重複する部分もある。
・『日本人の戦争』(文春文庫)
・・・・・・以前取り上げたが、キーンさんの力作。おもしろい!主とし
て戦時中に書かれた作家等の日記と「時代」を紹介している。取り
上げられている日記のライターは、永井荷風(1879生まれ)、梨
本宮伊都子(1882)、青野季吉(1890)、古川ロッパ(1903)、
伊藤整(1905)、高見順(1907)、吉田健一(1912)、山田風
太郎(1922)等。
・『音楽の出会いとよろこび』(中公文庫)
・・・・・・D.キーンさんは「クラシック音楽愛好家」だった。本書にあ
る17の「エッセイ」はいずれも1970年代後半(昭和50年代前半)
に『レコード芸術』に掲載されたものだ。
本書は中古マーケットでは高値となっているようだ。
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