志ん生(5代目)、文楽(8代目)、圓生(6代目)の三人はそれぞれ明治23年、25
年、33年の生まれである。したがって志ん生が一番年上、圓生が最も年下である。
それぞれの芸風は、志ん生は破天荒、文楽は完璧主義、圓生は幅広い演目が特徴だ
った。
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三人の中で、私は圓生を最も好む。噺のスピードと間(ま)も圓生が私の好みにピ
ッタリである。
上記CDには「火事息子」、「百川(ももかわ)」、「豊竹屋」と三つの演目が入
っているが、いずれもブンダバーである。「豊竹屋」で義太夫を語るところは玄人
(くろうと)はだしである。(子供の頃は義太夫語りだったらしい。)解説によれ
ば、圓生は、唄も踊りも(専門の)師匠に付いて勉強していたという。また記憶力
も抜群、噺をバラバラに分解して、あちこちをつなぎ合わせることができたそうで
ある。
最近の噺家で圓生の域に達している人はいるのだろうか。ウォークマンに入れて、
毎日のように圓生を聴いている。
年、33年の生まれである。したがって志ん生が一番年上、圓生が最も年下である。
それぞれの芸風は、志ん生は破天荒、文楽は完璧主義、圓生は幅広い演目が特徴だ
った。
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三人の中で、私は圓生を最も好む。噺のスピードと間(ま)も圓生が私の好みにピ
ッタリである。
上記CDには「火事息子」、「百川(ももかわ)」、「豊竹屋」と三つの演目が入
っているが、いずれもブンダバーである。「豊竹屋」で義太夫を語るところは玄人
(くろうと)はだしである。(子供の頃は義太夫語りだったらしい。)解説によれ
ば、圓生は、唄も踊りも(専門の)師匠に付いて勉強していたという。また記憶力
も抜群、噺をバラバラに分解して、あちこちをつなぎ合わせることができたそうで
ある。
最近の噺家で圓生の域に達している人はいるのだろうか。ウォークマンに入れて、
毎日のように圓生を聴いている。
社会人になってからですから、文楽も志ん生も
既に亡く、かろうじて圓生の晩年に接すること
ができただけです。
それも寄席ではなくイイノホールや東横劇場の
ホール落語でした。
鰍沢や真景累ヶ淵などの円朝のもの、死神や
妾馬など今でも記憶に残っています。
妾馬で八五郎が妹のおつるに会いに殿様の
屋敷に出向き、見違えるようになった妹に
話しかけ、「お袋が孫のおしめを洗って
やりたいが、それもかなわねぇ。なんだか
不憫になっちまってよう」といいながら
涙声になるところは絶品でした。
今でもこれを書いていて鼻の奥がツンと
してきます。
数年前、井上ひさしの戯曲「円生と志ん生」が
鵜山君の演出で舞台になりましたが、辻萬長
演ずる圓生が手拭いを拡げてカッと痰を吐く
しぐさをするところでは笑ってしまいました。
圓生の晩年を見ておいて本当に良かったと
思います。
生をご存知とはビックリ!「生き証人」--エ
ッセイが書けそうですね~。「真景累ヶ淵」な
どは長編(本になっている)だから少しずつや
るのかしらん。