四年生の樹(いつき)の町には、だんご山がある。
三つの山が連なるだんご山。
一のだんご山は樹が生まれた年に、だんご山団地になった。
三つの山が連なるだんご山。
一のだんご山は樹が生まれた年に、だんご山団地になった。
同級生のトツが大ニュースを持って来た。
二のだんご山にテーマパークができるというのだ。
おじいちゃんは反対だ。
クラスメイトの恭平のおばあちゃん・ユリさんが困るから。
ユリさんが作る人気のクルミパンやクッキー、ヨモギ餅やカシワ餅の材料は、
みんな二のだんご山から採ってきているから……
老人・親・子・新しく生まれる命と、移り変わる世代。
犬や猫は不妊手術で自然のままじゃないのに、「山は自然のままがいい」という矛盾。
クラス全員でだんご山に登り、
頂上で「テーマパークは反対?賛成?」と会議する子どもたち。
川が流れるように、物語が自然に流れている。
学習発表会で昔話「にげだしただんご山」の配役を決めるとき、
恭平がトツをメンバーに指名し、トツが樹を指名し、
樹がアリスを、アリスが千草を指名。
この流れを読みながら、なんだかうるっとしてしまったのはどうしてだろう。
おおぎやなぎさまの創作の中では珍しい、リアリズムのお話。
「自然を残す」という意味、開発の意味を、子どもたち自身に考えさせてくれるすばらしい作品だった。
おおぎやなぎさまのご活躍は、この本だけじゃない。
もうもう、ほんとうにすごいことを、私は身をもって実感している。
おおぎやなぎさま、またすばらしいご本を読ませてください!
なんでこんなやさしい言葉で、こんな難しい内容を問えるのだろう。
私にはできないこと。
でも、私もがんばらなくちゃ。
今日もびよよよ〜〜ん (*^ __ ^*)