第12回ポプラズッコケ文学新人賞大賞をご受賞された、ことさわみさまのデビュー作です。
今年の春研でも季節風のお仲間の期待が大きかった、ことさわみさま。
季節風160号の「新しい風」に掲載されています。
読んでみたら、面白い!
ご紹介いたします。
中学2年生のひとみは、他人の目が気になって自分に自信がない。
高架下でクラス一の美少女で人気者のしずかと出会った時、事故に遭う。
クラスの嫌われもの・押川さんが乗る車が突っ込んできたのだ。
ひとみ・しずか・押川さんの3人が、入れ替わってしまう。
お互いに「なりたい人」に入れ替わったのだが、
天使の采配で1週間後に、また入れ替わる……
3人が入れ替わるので、誰が誰やらと最初少し難しかったが、
途中から面白くて読むのをやめられなかった。
未熟な天使のキャラがいい味だしているし、
何より入れ替わることで、自分を客観視できるし互いの気持ちも分かり合えるし。
押川さんが感じていた教室模様の描写が好きだなあ。
教卓をじっと見つめながら、耳だけをたよりに教室模様を探る。
押川さんのいったとおり。
声だけでも、あんがい様子がわかる。
こうして毎日、教室の人間模様を感じとっていたのか。
声だけ、声だけっていうのは、想像力をかきたてられる。
『わたし』は今、どんな表情で話しているのかな?
押川さんが入っているしずかちゃんは、がんばって声をだしているから、
少しはにかみ笑顔みたいになっているかもしれないな。
この押川さん、じつはすごい人だったっていう展開がいい。
ラスト、ハッピーエンドで良かった良かった(悲しい結末も想像していた)。
ことさわみさま、ご活躍をお祈りしております!
昨日は作品を読んだり書いたり。
明日東京へ行くので、忘れ物しないよう準備せねば。
今日もびよよよ〜〜ん (*^ __ ^*)