素敵な写真がいっぱい満載されている「宮沢賢治 イーハトヴ自然館」(東京美術)という本を借りてきて、そこに抜粋引用されたたくさんの童話や詩を、スマホに登録されている青空文庫からその作品を引っ張り出して、寝っころんだり、ラジオを聴いたり、トイレにうずくまったりしながら走り読みする。
生きもの、大地、気象、宇宙の写真を眺めながら、BGMのように賢治を読むのか、賢治を読みながら車窓からの風景を虚ろに眺めるように写真を眺めるのか、どちらでもいいような気がするが、賢治を一層深みや高みに連れて行ってくれる。
さらに、そんなことをしながら、シューベルト、ドビュッシー、ラヴェルたちのピアノ、バッハやヘンデルたちの(なんでもいい)小品をYoutubeなどから引っ張り出して、Bluetooth専用卓上スピーカーやイヤホンで聴きいていると、賢治は、さらにきらびやかに響いてくる。
欲すれば、詩や童話の朗読やテロップがゆっくり流され、これにマッチした森羅万象の動画や次々現れる静止画などの映像、併せて静かで美しい音楽が流れてくるような作品が欲しいな。賢治を「最高の高み」に誘ってくれそうな気がする。Youtubeには、すてきな作品がいっぱい公開されているが、写真や動画なら拙いなりにオイラでも集められるので、少し、自分で作ってみようか。音楽は、著作権があるので公開がむつかしいだろうが、大方は自分で楽しむとして、すこし自作してみよう。外食はやめて自炊するようなものだ。
作品のみを読みながら、映像や音楽が脳内を勝手にめぐらせる行為が「文学鑑賞」というものだろうが、宮沢賢治の詩や童話は、前述のような「ながら・BGM族」を笑って許してくれそうな、ふところの深さがあるようだ。そんな不思議さがある。
天の川の真っただ中のはくちょう座は、北十字。 銀河鉄道の白鳥停車場の近くの白い十字架と設定されている。(夏油温泉)
東京美術 ネイチャー・プロ編集室「編」 宮沢賢治イーハトヴ自然館 掲載作品
注文の多い料理店序
童話「鹿踊りのはじまり」
童話「若い木霊」
童話「おきなぐさ」
童話「いてふの実」
童話「朝に就ての童話的構図」
童話「やまなし」
童話「雪渡り」
童話「どんぐりと山猫」
童話「セロ弾きのゴーシュ」
童話「よだかの星」
童話「二十六夜」
童話「なめとこ山の熊」
童話「注文の多い料理店」
童話「祭の晩」
童話「狼森と笊森、盗森」
詩集「春と修羅 第二集」155「暖かく含んだ南の風が」
童話「グスコーブドリの伝記」6.サンムトリ火山
童話「グスコーブドリの伝記」9。カルボナード島
詩集「春と修羅」「溶岩流」
詩ノート 1070「科学に関する流言」
随筆風短編「イギリス海岸」
童話「楢ノ木大学士の野宿」
東北砕石工場関係稿「貴工場に対する献策」
異稿 歌稿 548
詩集「春と修羅」「風景とオルゴール」
短歌 歌稿 575
詩集「春と修羅」「オホーツク挽歌」
詩集「春と修羅」「ノクターン」
童話「銀河鉄道の夜」7.北十字とブリシオン海岸
童話「インドラの網」
童話「銀河鉄道の夜」9.ジョバンニの切符
詩集「春と修羅」「小岩井農場」パート7
詩集「春と修羅第二集」343「暁穹への嫉妬」
詩集「春と修羅第二集」358「峠」
童話「ひかりの素足」
詩集「春と修羅第二集」遺稿「種山と種山ヶ原」パート3
童話「風の又三郎」
童話「風野又三郎」
童話「蛙のゴム靴」
詩集「春と修羅第二集」409「冬」
童話「ガドルフの百合」
童話「マグノリアの木」
童話「十力の金剛石」
詩集「春と修羅」「永訣の朝」
童話「水仙月の四月」
童話「氷と後光」(習作)
童話「チュウリップの幻術」
童話「めくらぶどうと虹」「マリヴロンと少女」
詩ノート1003「ソックスレット」
詩集「春と修羅」序
童話「双子の星」
詩集「春と修羅」「東岩手火山」
遺稿 童話「ポランの広場」
童話「烏の北斗七星」
補遺詩篇「月天子」
童話「土神ときつね」
童話「よだかの星」
童話「シグナルとシグナレス」
詩集「春と修羅」「原体剣舞連」
童話「銀河鉄道の夜」1.午后の授業
童話「銀河鉄道の夜」6.銀河ステーション
童話「銀河鉄道の夜」9.ジョバンニの切符
「農民芸術論綱要」
銀河鉄道の終点は南十字。北十字と同じ20mレンズで撮ったので、その小ささ(遠さと考えよう)が分かると思う。(石垣島)