弥生四月に入る。
いくぶん風は冷たいけれど、ウインドブレーカー姿では山道を歩いていると少し汗ばむようになった。
今週から来週、晴れていれば二日に一度の割合で、太白自然観察の森まで足を延ばし、ヒメギフチョウさんとの出会いを求めることとする。
今日は、その場所に足を進める途中、空を切る二種の「うすむらさきいろ」を目撃した。
そのうちの一種は、笹の葉にとまってくれたのでルリタテハさん(♂♀不明)と分かった。越冬種なので、もう少し早い時期に出会えると思っていたが、四月になった。
いつも感じるのだが、このチョウ、翅裏は枯れ葉色の全くの保護色なので、翅を開いてその美しい瑠璃色の翅表をみせてくれないと誰なのか分からずじまいなのだが、お日様が照ると翅を少し開いてくれるので、そのチャンスを待つしかない。今日のは、ちょっとだけ開いてくれたので助かった。
もう一種は、小さいのでルリシジミさんの仲間だと分かったが、とまった先からすぐに飛んでどこかに行ってしまった。このチヨウも時期になるとどこにでも姿を現すが、宝石のような翅表の瑠璃色にはいつも心をくすぐられる。
自然観察の森の「チョウの原」は、もうカタクリさんたちが咲き誇る時期を迎えていたが、しばらく待ってみたが「カレ/カノジョ」は現れなかった。一瞬とても速い速度で何か飛翔していったが、その物体は「カレ/カノジョ」と見分ける余裕を与えなかった。
「待ち人来たらず」か・・・・1,2週間という短いスパンではあるが、根気よく待つしかあるまい。
昨年目撃したカタクリの草地は、日当たりのせいか、まだ花の色も見いだせなかったが、カタクリの葉と隣り合わせに、「カノジョ」が卵を産みつける「カレ/カノジョ」の食草である「ウスバサイシン」の若い葉が開き始めていた。
おそらく、あと1週間あと以降(昨年は4月5日)に再会が叶うと信じてでかけよう。
生えてきたウスバサイシンの二枚葉