かぜねこ花鳥風月館

出会いの花鳥風月を心の中にとじこめる日記

経埋ムベキ山と銀河の星たち

2020-01-17 10:46:42 | 日記

宮澤賢治が遺した「雨ニモマケズ手帳」に書かれていた32の経埋ムベキ山の位置を20万分の1地図に印をつけ、岩手県の白地図に山々の概ねの位置に32番号を振って眺めてみた。

岩手県の中央を流れる北上川を天の川に模して、「そのあたりの星座」に思いをおこすと、まずイメージできたのはさそり座のカタチである。岩手山、秋田駒、姫神の三座をサソリの頭と擬して、奥羽山地側の山々を線で結ぶと、一番最後の尾っぽが八方山となった。手帳に◎が印された山だ。賢治は、早くなくなった妹のトシをさそりのアンタレスに生まれ変わったとみたり、さそりの尾っぽの連なった星を双子の星のモデルと考えたりした可能性もあり、32座にさそり座をイメージすることは不可欠のようにも思える。

また、星が重なるが、岩手山をはくちょう座の尾っぽデネブとし、早池峰山と鶏頭山を白鳥の頭のアルビレオに見えた。アルビレオは二重星だから二つの山でいいかも。はくちょう座もイメージできる。

あとは、どうも「見えないが」、花巻中心部の集まった山をスバルのプレアデス星団、平泉の束稲山を南十字星とイメージしてみた。束稲山は、束稲山、音羽山、経塚山の三座からなっており、駒形山を入れると十字が切れるから、いいのかもしれない。

東に離れた種山、六角牛、仙人峠だけは、すこし、かなり無理があるが、ケンタウルスの腕当たりと見立てた。あるいは、銀河鉄道に出てくる天の川の外側の南天の星座、インディアンやくじゃくにしてもいいのかも。

あまりにも、正確を欠き、おおざっぱすぎるが、32座全座を、畑山博さんのようにきっちり現実の星座に当てはめるの困難なのだろう。

ただし、賢治はイーハトーブの圏内を中央を流れる北上川を天の川に模して「銀河鉄道の夜」などを創作していたのなら、埋経の32座を選定するにあたって、星座のことにも思いを巡らしていたことは、想像に難くない。すこし調べてみよう、なんて奥深く、霊的好奇心を沸かせるヒトなんだろう。

 

オイラのイメージした32座と銀河のイメージ。さそり座(黄色線)とはくちょう座(赤線)がかさなる。

 

畑山博さんのイメージしたとされる星座に線を引いてみた。はくちょう座、わし座、たて座、いてとなって南に下る。

 

 

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