昨日、ダムの開放や撤去のニュースを二つ続けて読むことができました。
取水中止の影響?サケ・アユ遡上が3倍に
(2009年10月28日09時41分 読売新聞)
不正取水問題で水利権を取り消されたJR東日本・信濃川発電所の宮中ダム(新潟県十日町市)の上流で、今年は遡上(そじょう)するアユとサケの数が例年の3倍程度に増えたことが、地元漁協などの調査でわかった。
漁協関係者らは「川の水が増えたおかげで、生態系が昔の状態に戻っているのでは」と喜んでいる。
水利権取り消し処分を受け、最大毎秒317トンを取水していた宮中ダムの水門が3月に開かれた。このため、東京電力の西大滝ダム(長野県)から宮中ダム下流までの約60キロ・メートルの減水区間のうち、宮中ダム下流の約35キロ・メートルにわたる信濃川の水が、約70年ぶりにすべて戻った。
この後、宮中ダム上流に遡上するアユ、サケが大幅に増加。中魚沼漁協(十日町市)によると、宮中ダム上流で信濃川に流れ込む清津川では、毎年7月中旬~9月に約5万匹の放流アユの釣りが楽しめるが、今年はこれに加えて、少なくとも10万匹ほどの天然アユが上がってきたという。
また、国交省信濃川河川事務所では今月1日、ダムの魚道にかご型のワナをしかけて、約1か月にわたるサケの捕獲調査を開始。宮中ダムでは2001~06年同期に20~45匹程度の遡上が確認されてきたが、今年は27日までに150匹のサケが入ったという。
同事務所は「宮中ダム取水中止によるものかどうかを調べるには、より詳しい分析が必要」としているが、中魚沼漁協では「今まで捕獲されてきたサケは傷んでいたが、今年はきれいなものが多い。川の増水で、サケが遡上しやすくなったと言えるのでは」としている。
また、NPO法人新潟水辺の会(新潟市西区)によると、西大滝ダム周辺では、27日までに延べ12匹のサケの遡上を目視で確認。ダム上流で見つかった2匹のうち1匹は動きが鈍かったため、捕獲した。体長70センチ、重さ3・2キロのメスで、卵を抱えていた。
高水漁協(長野県飯山市)の伊東芳治組合長(74)によると、1939年の同ダム完成以降、同ダム上流で生きたサケが捕獲された記録はないという。
出典http://www.yomiuri.co.jp/eco/news/20091028-OYT1T00010.htm
友人の生家が近くにあり、宮中ダムを見学したことがあります。
宮中取水ダムhttp://sinn.dip.jp/suiryoku/hatudenn/miyanaka.htm
ダムの取水禁止で70年ぶりに鮭が遡上してきたという。きいちご移動教室で訪ねた飯山の近くの千曲川のことです。日本中のダムを点検し、役割を終えたり、他の手段で代替できるダムはどんどん撤去すべきです。川をよみがえらせ、生態系を回復することはふるさとを回復することにつながります。
自民党のリーダーや首都圏の知事たちが「美しい日本」「ふるさと再生」などとほざきながら、利権まみれのダム建設に今に至ってもこだわり続けるのは笑止千万です。彼らこそふるさとを破壊した張本人です。「保守」の看板も下ろしたらどうか。
こちらは治山ダムの撤去による生態系回復の取り組みです。
ダム撤去、自然回復へ…群馬・みなかみで工事開始
(2009年10月28日10時25分 読売新聞)
群馬県みなかみ町を流れる赤谷川支流の茂倉沢で、治山用の「2号ダム」の撤去工事が始まった。
自然の営みを回復する目的で治山ダムを撤去するのは、全国的にも珍しいとされる。林野庁関東森林管理局と日本自然保護協会、地元住民らでつくる地域協議会が協力し、2004年から進めている「赤谷プロジェクト」の一環で、今後は、ダム周辺での生物の種類や土砂の流量などの変化を調査し、今回の撤去の効果を判断し、計画の参考にする予定だ。
撤去されているのは、茂倉沢に建設されたダム17基のうち、下流側から2か所目にある「2号ダム」(幅約28メートル、高さ約9メートル)。1962年に完成した。7年前に一部が破損して土砂をためる機能が損なわれたため、試験的にダムの中央部をなくして水流を回復させ、魚などの生物が往来できるようにする。撤去部分はV字型で、幅は、上部で8・6メートル、底部で3・2メートル。
現場では、重機が堤体の中央部を切り取るように壊し、できたがれきの山を移動させるなどし、26、27の両日で、取り崩しはほぼ終了。この後、数日かけ、壊れた堤体の表面を滑らかに削る作業などを行う。約200メートル下流では、土砂が流れる量を調整するためのコンクート製の構造物「保全工」を建設しており、今年度中に完成するという。
赤谷プロジェクトでは、赤谷川流域周辺の国有森約1万ヘクタールの生物多様性を復元し、生態系管理を試みる。
出典http://www.yomiuri.co.jp/eco/news/20091028-OYT1T00009.htm
赤谷プロジェクトhttp://www.nacsj.or.jp/akaya/akf_index.html
取水中止の影響?サケ・アユ遡上が3倍に
(2009年10月28日09時41分 読売新聞)
不正取水問題で水利権を取り消されたJR東日本・信濃川発電所の宮中ダム(新潟県十日町市)の上流で、今年は遡上(そじょう)するアユとサケの数が例年の3倍程度に増えたことが、地元漁協などの調査でわかった。
漁協関係者らは「川の水が増えたおかげで、生態系が昔の状態に戻っているのでは」と喜んでいる。
水利権取り消し処分を受け、最大毎秒317トンを取水していた宮中ダムの水門が3月に開かれた。このため、東京電力の西大滝ダム(長野県)から宮中ダム下流までの約60キロ・メートルの減水区間のうち、宮中ダム下流の約35キロ・メートルにわたる信濃川の水が、約70年ぶりにすべて戻った。
この後、宮中ダム上流に遡上するアユ、サケが大幅に増加。中魚沼漁協(十日町市)によると、宮中ダム上流で信濃川に流れ込む清津川では、毎年7月中旬~9月に約5万匹の放流アユの釣りが楽しめるが、今年はこれに加えて、少なくとも10万匹ほどの天然アユが上がってきたという。
また、国交省信濃川河川事務所では今月1日、ダムの魚道にかご型のワナをしかけて、約1か月にわたるサケの捕獲調査を開始。宮中ダムでは2001~06年同期に20~45匹程度の遡上が確認されてきたが、今年は27日までに150匹のサケが入ったという。
同事務所は「宮中ダム取水中止によるものかどうかを調べるには、より詳しい分析が必要」としているが、中魚沼漁協では「今まで捕獲されてきたサケは傷んでいたが、今年はきれいなものが多い。川の増水で、サケが遡上しやすくなったと言えるのでは」としている。
また、NPO法人新潟水辺の会(新潟市西区)によると、西大滝ダム周辺では、27日までに延べ12匹のサケの遡上を目視で確認。ダム上流で見つかった2匹のうち1匹は動きが鈍かったため、捕獲した。体長70センチ、重さ3・2キロのメスで、卵を抱えていた。
高水漁協(長野県飯山市)の伊東芳治組合長(74)によると、1939年の同ダム完成以降、同ダム上流で生きたサケが捕獲された記録はないという。
出典http://www.yomiuri.co.jp/eco/news/20091028-OYT1T00010.htm
友人の生家が近くにあり、宮中ダムを見学したことがあります。
宮中取水ダムhttp://sinn.dip.jp/suiryoku/hatudenn/miyanaka.htm
ダムの取水禁止で70年ぶりに鮭が遡上してきたという。きいちご移動教室で訪ねた飯山の近くの千曲川のことです。日本中のダムを点検し、役割を終えたり、他の手段で代替できるダムはどんどん撤去すべきです。川をよみがえらせ、生態系を回復することはふるさとを回復することにつながります。
自民党のリーダーや首都圏の知事たちが「美しい日本」「ふるさと再生」などとほざきながら、利権まみれのダム建設に今に至ってもこだわり続けるのは笑止千万です。彼らこそふるさとを破壊した張本人です。「保守」の看板も下ろしたらどうか。
こちらは治山ダムの撤去による生態系回復の取り組みです。
ダム撤去、自然回復へ…群馬・みなかみで工事開始
(2009年10月28日10時25分 読売新聞)
群馬県みなかみ町を流れる赤谷川支流の茂倉沢で、治山用の「2号ダム」の撤去工事が始まった。
自然の営みを回復する目的で治山ダムを撤去するのは、全国的にも珍しいとされる。林野庁関東森林管理局と日本自然保護協会、地元住民らでつくる地域協議会が協力し、2004年から進めている「赤谷プロジェクト」の一環で、今後は、ダム周辺での生物の種類や土砂の流量などの変化を調査し、今回の撤去の効果を判断し、計画の参考にする予定だ。
撤去されているのは、茂倉沢に建設されたダム17基のうち、下流側から2か所目にある「2号ダム」(幅約28メートル、高さ約9メートル)。1962年に完成した。7年前に一部が破損して土砂をためる機能が損なわれたため、試験的にダムの中央部をなくして水流を回復させ、魚などの生物が往来できるようにする。撤去部分はV字型で、幅は、上部で8・6メートル、底部で3・2メートル。
現場では、重機が堤体の中央部を切り取るように壊し、できたがれきの山を移動させるなどし、26、27の両日で、取り崩しはほぼ終了。この後、数日かけ、壊れた堤体の表面を滑らかに削る作業などを行う。約200メートル下流では、土砂が流れる量を調整するためのコンクート製の構造物「保全工」を建設しており、今年度中に完成するという。
赤谷プロジェクトでは、赤谷川流域周辺の国有森約1万ヘクタールの生物多様性を復元し、生態系管理を試みる。
出典http://www.yomiuri.co.jp/eco/news/20091028-OYT1T00009.htm
赤谷プロジェクトhttp://www.nacsj.or.jp/akaya/akf_index.html