川越だより

妻と二人あちこちに出かけであった自然や人々のこと。日々の生活の中で嬉しかったこと・感じたこと。

由(よ)らしむべし 知らしむべからず

2012-03-10 10:16:34 | 自然と人間(震災・津波・原発事故)

3月10日(土)☁

昨日は冷たい雨の中を歯医者に行ったほかは閉じこもり。今日も寒い曇り空。気が滅入りそうです。

震災から一年、放射能汚染は私たちの住む武蔵野にも忍び寄っているようです。下水汚泥焼却灰、浄水発生土‥。予想されたところに予想された汚染がじわじわと拡大してきています。

浄水場における保管状況 浄水発生土写真

(左・三郷の浄水場に保管されている浄水発生土・ブルーシートで覆われている)(右・浄水発生土)

福島などでは膨大な予算を使って「除染」すると言います。なんだか変です。仮に「除染」がうまくいったとして放射性物質はなくなってしまうの?下水や川や海をますます汚染してしまうのではないの?被害範囲は限りなく広がっていくのでは?

3月はじめの「東京新聞」に気になるニュースが出ていたことを知りました。放射能汚染された下水汚泥焼却灰の埋め立て処分に関わる埼玉県の官僚たちの「立派な」行政姿勢には呆れるばかりです。

お前ら馬鹿な県民は何も知らない方が良い。大事なことはお上に任せておくことだ。オレらはちゃんと勉強している。うまくやってやるからな。

埼玉県は北朝鮮や中国のような独裁国家になってしまったのか。

こんな奴らの言うがままになっていたらどういうことになるのか?それをこの一年私たちは存分に学ばされてきたのではなかったか。

まあ、読んでみてください。 

【埼玉】

下水汚泥焼却灰 県外の民間処分場へ

下水処理の過程で生じた汚泥の焼却灰から放射性物質が検出され、下水処理場の敷地に大量に仮置きされている問題で、県下水道局が、五カ所の県営下水処理場にある焼却灰について、二月下旬から県外の民間処分場で埋め立て処分を進めていることが一日、同局への取材で分かった。同局は「風評被害を招くおそれがある」として、埋め立て場所を公表していない。 (杉本慶一)

 国の基準では、放射性セシウムが一キログラム当たり八〇〇〇ベクレル以下の焼却灰は、管理型の産業廃棄物処分場に埋め立てできる。県営の五下水処理場には二月二十八日現在で約九千四百五十トンの焼却灰が仮置きされ、うち八〇〇〇ベクレル超は五百トンと推定されている。

 同局は、寄居町にある県営最終処分場での埋め立ては困難と判断。県外の複数の民間産廃処分場と契約し、地元自治体の了解も得たという。処分対象は五〇〇〇~六〇〇〇ベクレル以下に限り、同二十一日に搬出を開始。同二十八日までに計約五百四十トンを埋め立てた。

 下水汚泥の焼却灰はセメントの原料などに利用されてきたが、福島第一原発事故の影響で昨年五月に放射性物質が検出され、搬出を中止。放射性セシウムは最高で一五二〇〇ベクレルを検出したが、現在は二一一〇~四五〇ベクレルに下がっている。

 同局は、県外で埋め立てる焼却灰について「きちんと安全性を確認している」と強調するが、「場所を公表すると、いたずらに住民の不安を招いてしまう」としている。(東京新聞・3月2日)

 

浄水発生土 セメント工場に搬出 先月から熊谷

 水道水をつくる過程で生じる浄水発生土の放射能汚染問題で、県企業局が、県営浄水場二カ所の敷地内に仮置きしている浄水発生土の一部について、セメント原料として太平洋セメント熊谷工場(熊谷市)に搬出を始めたことが二日、同局への取材で分かった。同局は「現状の搬出対象は、放射性セシウム濃度が一キログラム当たり三〇〇ベクレル程度が上限」と説明している。 (杉本慶一)

 県営浄水場は五カ所あり、このうち吉見(吉見町)が二月二十日に、大久保(さいたま市桜区)が同二十三日に搬出を始めた。搬出量は同二十八日現在で計約七百二十トン。

 直近の同十日に採取した浄水発生土のセシウム濃度は、吉見が二七〇ベクレル、大久保が三三〇ベクレル。ほかの三浄水場は行田(行田市)一八九〇ベクレル、新三郷(三郷市)八一〇ベクレル、庄和(春日部市)五三〇ベクレルだった。

 セメント製品のセシウム濃度の基準は一〇〇ベクレル以下だが、原料には基準がない。県企業局は「現状では浄水発生土が三〇〇ベクレル程度であれば、製品の基準をクリアできると推定している」と話す。

 五浄水場に仮置き中の浄水発生土は、二月二十八日現在で計約四万五千トン。搬出を中止した昨年五月のセシウム濃度は七四〇〇~四〇〇〇ベクレルだったが、低下傾向にある。

 ただ行田浄水場では同月に五五〇〇ベクレルを検出した後、同十月に一〇五〇ベクレルに下がったが、同十二月以降は二〇〇〇ベクレル前後で推移。同局は「原因は分からない」としている。

 福島第一原発事故の影響では浄水発生土とともに、五カ所の県営下水処理場でも汚泥焼却灰から放射性物質が検出され、昨年五月に搬出を中止。県下水道局は国の基準より厳しい六〇〇〇~五〇〇〇ベクレル以下の焼却灰に限り、今年二月から県外の複数の民間処分場で埋め立てている。

<浄水発生土> 浄水場で水道水をつくるため、河川の水に含まれる土砂を集めて脱水処理したもの。5カ所の県営浄水場では1日平均で計約110トン発生する。セメント原料や園芸用土に利用してきたが、福島原発事故後は各浄水場が遮水性の袋に入れるなどして保管してきた。県企業局は2週間ごとに、その時点で生じた浄水発生土の放射性物質濃度を測定している。(東京新聞・3月3日)

参考資料・埼玉県HP●http://www.pref.saitama.lg.jp/page/90j00-01hasseido.html