川越だより

妻と二人あちこちに出かけであった自然や人々のこと。日々の生活の中で嬉しかったこと・感じたこと。

友人たち

2012-03-31 09:11:06 | 父・家族・自分

3月30日(金)☼

昼過ぎ、精さんと勝義さんが来てくれた。娘も午後を休暇にして帰宅、1時過ぎから祝宴が始まった。お二人から祝の言葉と共に酒好きの娘たちへ心のこもったプレゼントがあった。こどもの時から見守ってくれたお二人に祝ってもらって娘は嬉しそう。

三河に住むようになっても二人で酒を飲むたびにお二人の眼差しを感じることが出来るだろう。

精さんの奥さんと妻の手料理で8時近くまで話が弾んだ。

勝義さんのインタビューに答える娘の話が強く印象に残った。

昨年の3・11以来の不安やいらだちや怒りは娘の心やからだに深い打撃を与えた。そのことに気づき、一緒に生きようとしてくれる人との出会いが今日につながった。‥そういうふうに聞こえた。

3・11以来、元気を失っていたという。そうだったのか。僕には思い及ばない痛手を抱えた日々だったのか。いい人に出会ってよかったと改めて思った。「おめでとう」。

11年3月11日以来、この列島に生きる人たちは確かに絶望的な災厄のただ中にいる自分に気づくことになった。降り注いだ放射性物質は気の遠くなりそうな量だ。件の原子炉がいつになったら安全になるかもわからない。

人々は不安やいらだちや怒りをうちに秘めたままで、それを共有し、たすけあい、共に闘う道を見出していない。そうさせない社会的圧力がとぐろを巻いている。脱出が必要なのに誰が考えても出来るはずのない「除染」が福島の爆心地でさえ強行されようとしている。東電と政府と御用学者が今なお幅を利かせているのだ。

お二人が来てくれたおかげで私たちは胸襟を開いて本当に思っていることや感じていることを交流することができた。それが何かの力になって行くのかもしれない。最高のプレゼント。

別れの時に娘が言ってくれた。「これからも父をよろしくお願いします。友達がいない人ですから」。

そのとおりである。ありがたい一日だった。