まあフェザーはかつぶし削りのつもりで。
というか、鰹節をナイフで削る人はいない
けど、要するにカンナかけのつもりで薄く
長く削ると着火しやすい。
もっと着火しやすくするのは、マッチ棒
程に細いフェザーにするのだが、それだ
と点火して着火して火がついても、すぐに
燃えてしまい、スティック本体には引火
しない。
引火させるには、温度を100℃以上に加熱
させて可燃ガスを出させなければならず、
フェザースティックをティンダー=焚き木
にするにはそのあたりが難しい。
最初から油脂分の多いティンバー木片を
ティンダーとすればかなり楽になる。
油脂が燃料代わりに燃えるからだ。
この刃先の整え研ぎの後、私は特殊な研ぎ
を施して切れ味を増す。
切り味は私の好みの切り味にアジャストさ
せる。
ウルトラマイクロベベルの設置は、野外
刃物では必須だ。
一、二回のみ切れるのでいいならウルトラ
マイクロベベルは要らない。
しかし、アウトドア汎用ナイフや皮剥ぎ
ナイフ、雑用、調理ナイフにおいては、
ウルトラマイクロベベルの付加は絶対条件
だ。
超マイクロベベルを研ぎ落としてベタ刃で
野外活動に臨もうとするのは、それは刃物
の素人。
よく論理的、理論的に解析してみるとい
い。整合性も合理性も一切具備していな
い。刃物を解ったようなつもりになって
いるだけだ。
事の真贋は、野外人ならば自分自身で確
かめよ。
ビシッとした刃付けができたならば、その
刃物の恐ろしい切れ味と刃持ちを知る事だ
ろう。
そして、それが自分好みの切り味となって
いたならば、それは使用者として至福だ。
その時君は、単なるナイフ使用者から物切
人へと変身する。玄人の世界に入るのであ
る。
黙っていても、そんな自分にはなれない。
野外人ならば自分でやるしかない。
君よ!嵐の中に起て。