こういう仕事をしておりますと、大阪という街へは実に数多く訪れるチャンスを貰えます。おそらく、一番多く行っている街です。
しかし仕事で行っていると、行く場所も限られてしまいますし、そもそもそれほど時間に余裕もとれないのが実際で、しかも大きな大阪、結局良く知らないままなんですよね。ツアーの行程的にも、広島でOFF!とか、札幌でOFF!は結構あっても、「大阪で丸一日OFFだよーん」なんてことは、不思議となかなか無いのですよ。
なので、今回のようなイベントで行く事ができて、結構にフリーの時間が取れるなんてのは実に貴重です。僕にとっては、キャビアよりも貴重です。しかも、絶好の散歩日和でしたしね。
「新世界」。
「動物園前」という駅からが町探索の出発点になるのですが、今回の仕事の現場だった「なんば」から、なんとたったの二駅。六分ほど。
トップ写真、通天閣を正面に望む商店街。GW最終日ということもあって、賑わいもすごかったです。しかし、この独特のコッテリとした雰囲気、ワクワクさせてくれるものがありますね-。
(ここからの写真は、携帯からだと「フルブラウザ・モード」みたいのがあれば、見れるかもです。すみませぬー。)
近づいてみましょう。高さ100メートル。展望台もありますが、昨日は「待ち時間1時間30分」とのことで、断念。でも、数々の映画などで観てきた大阪のシンボルに近付く事ができただけでも、満足でした。
通天閣の周りは、とって活気のある商店街です。家族連れや、若い人達の姿も沢山見かけました。そして、懐かしきチンドン屋さんを発見。江戸中期に端を発する、「請負広告業」ですね。もっとも、写真の方達はそのノスタルジーを再現していらっしゃる方たちのようでしたが。でも、嬉しかったな。
僕が育った東京の下町でも、子供の頃はよく見かけたものです。で、面白がってずーっと後ろをくっ付いて歩くんですよね。独特のひょうきんなお囃子、そして和服を着てお化粧をした大人達。なかなかに風情のあるものでしたよ。
スマートボール屋さん。もう日本に何軒も無いでしょうね。パチンコの原型と言われていますね。もともとはビリヤードから発生して、それがアメリカであのピンボールゲームになり、そこから日本に渡ってきたものが、スマートボールになったんだそうです。
って書いても「何?それ?」って、見た事ない方も多いんじゃないかなー。
ちょっとね、写真とれるような感じじゃなかったんで、いつか機会がありましたら、どこかで見つけてみて下さいね。あー、縁日なんかで、すももやあんず飴を買うと、やらせてくれるあのゲームですよ。こちらでも、景品はポテトチップスとか、ぬいぐるみでした。でも、これももはや風情を楽しむものでしょうね。
謎の串焼、「ひかるホルモン」。
「お持ちがいりできます」。
お持ちがいり、・・・なんだか映画の「黄泉がえり」を思い出しましたので、買うのは止めときました(笑)。
串カツ、どて焼き、キンチョールにフジシバ醤油にハイアースの、ジュエリーヨネダさん。
「酒ただ」の看板。
「えー、まじー?」
なんでも、「お一人で酒二合お飲みのお客様に酒一合 無料サービス」とな。確かにビックリ。
・・・でも、「味見てコックリ」は、まずいので、写真だけにしてスルーであります。まだまだ未熟者の僕達には、日本酒は危ないのです(笑)。
先ほどから写真のあちこちに「串カツ」の文字を発見できることと思います。ほんと、串カツが美味しい街なのですよ。
そろそろ我慢の限界がやってまいりました。
はい、玉子丸ごと串カツー!自慢してみる。
牛肉、豚肉、タコにイカ、アスパラ、ししとう、しいたけ、玉ねぎ、じゃがいも、かぼちゃetc.圭ちゃんも、絶賛モグモグ中であります。このお店は串カツだけじゃなくて、一品料理も半端じゃなくメニューが豊富でした。お寿司も鍋もあって、なんならスッポンも食べられるという。うーむ、食文化の街であることを実感するわけです。しかもとってもお安いのですよ。
しかも、なんとこちらのお店も・・・
生ビールの二杯目を頼んだら、小ビールがタダで付いてきました(笑)。
なんてこったい。
もー、止まりません。いい感じで酔ってまーす(笑)。これ、赤いのは日焼けも結構あるんですけどね。天気、めちゃめちゃ良かったんで。
串カツ盛り合わせを三人で、このトレー三つめの追加注文であります。ホクホクと美味しくて、いくらでも入るんですよ。そのあと、どて煮に豚平焼きにニラ玉に、あとなんか色々頼んで、最後にお寿司も頂きました(笑)。
ん、何被ってるんだ?って?
僕達を見ていたお店のおっちゃんが、「あんたら、写真撮るなら、これでも被りーや」って、ポンッて自分の被ってたのを貸してくれたんです。ちょっと白飛びしちゃって解りづらいんですがー。楽しかったー(笑)。
日も暮れはじめ、新幹線の時間が迫ってまいりましたので、新世界を後にすることに。
実は、この辺りは、実にディープです。たまたまGWということで観光客で賑わっていましたが、普段はもっともっと人も少なくて、またぐっと違った顔を見せる町だと思います。正直、女性の一人歩きはオススメできませんし、新世界の一部以外は、苦手な方にはとことん苦手な町かもしれません。ほんの少し歩くだけで、・・・誤解を恐れずに言えば、ちょっと「アンタッチャブル」な地域をも内包しています。
でも僕は、これも日本の一つの正直な顔だとも思うんです。「あの時代」の日本の香りが、今でもそこかしこから立ちのぼってくる町です。そう、あの漫画「じゃりン子チエ」の世界ですねー。
三人ともちょっと食べ過ぎた感はありますが、ま、いいでしょ(笑)。
さよなら、新世界。
古くて、新しい発見に満ちた、世界。
さよなら、動物園前駅。
でも、また来ます。串カツ屋のおっちゃんに「あんんたたち、東京かい。そうかい。なんか、感じがちゃうもんなー。ほなまた来てやー」って言ってもらったし。
どんな風に感じが違うのか、興味がありましたが、・・・でもやっぱり土地土地の匂いってのがあって、長くいる人にはそういうのって、わかるし、感じるんでしょうね。
あと最後に「ここらに来たら、朝7時半から飲めるさかいにな。ここらなら、大手振って朝から酔っ払えるで。それでも、誰にもなーんも言われへんからな(笑)」って。
いや、それはいくらなんでも、早すぎる。
・・・んー、でも、そのくらい迄飲んでることはありますから、一緒かな(笑)。
ほなー。