お陰様をもちまして、2016年度のSONGWRITERSライブ、無事に終了となりました。
オーディション~リハーサル~本番、ここにかける時間は、プロの現場からしますと、3~4倍かかっていると思います。
でも、経験値で出来てしまう、という大人と違うのが、また大きな魅力であり、
気付きがあった時に、僕たちが思いもしなかったような化け方をしてくれたりもします。
この楽しさは、「人に教える」ということをやってみて、初めてわかるものかもしれません。
自分でできることはできる。
自分でできないことはできない。
やれることをやる。
やれないことは、やらない。
勿論、もっとがんばりたいけれど。
がんばるけれど。
”自分”という世界は、ある意味、この要素で完結できるのですが、
人に教えるということは、これだけではない、また違った広がりや可能性を持ったものなのです。
なんといっても、相手は、人間です。
学生といったって、18年~20年以上の時間、僕たちの知らない、自分の目で、自分をとりまく世の中を見て育ってきた、独立した人間です。
音楽家を育てるということは、誰かと同じことがきちんとできる、インプットからアウトプットの経路がしっかり把握できる、
いわば、ロボットのような存在に育てる・・・のでは全然ないいのですから。
僕たちのしらない未知数なものを、もっと僕たちも知らないような未知数なものに育って欲しい。
そういうものです。
その肥やしとして、僕たちの知っていることや、経験から学んだことを、
僕たちが学んだ、何倍、何十倍もの速度で、”教えて”いるわけで、”学んで”もらっているわけです。
かつて、僕たちにも、学校があり、教科書というものがあり、先生という存在がいました。
あれが全部、一切合財なかったとしましょう。
小学校もない。
中学も、高校もなく。
クラスもなく、先生もいない。
それでも、僕たちは、今のようになっていたでしょうか。
音楽にだって、こういうことは、当然のようにあると思うのです。
学校にいかずとも、音楽の理論書や練習に関する本を、一冊も読んだことのない音楽家というのは、きわめて少数派ではないでしょうか。
一部も”天才”は除きますけれどもね(笑)。
学ぶ。
伝える。
これも、社会を形成する文化活動、なのだと思います。
算数、国語、社会、理科・・・
これを、ほぼほぼ全部忘れてしまっている大人はいますが、
「音楽って何?どんなんだっけ?」なんて大人は、おそらく、この世に一人もいないと思うのです。
音楽を学びましょう。
そして、音楽を伝えていきましょう。
ではー。