く~にゃん雑記帳

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<長谷寺ぼたんまつり> 真っ盛り、境内を埋め尽くす豪華な〝百花の王〟

2017年05月04日 | 花の四季

【本堂に至る登廊脇などに約150種7000株】

 真言宗豊山派総本山の長谷寺(奈良県桜井市)。西国三十三所観音霊場第8番札所で〝花の御寺(みてら)〟としても知られる。春はボタン、夏アジサイ、秋もみじ、そして冬は寒ボタン。境内は四季折々の花々で彩られる。その長谷寺でいま春恒例の「ぼたんまつり」が開かれており、連休中の参拝客でにぎわっている。

 全国各地に〝ボタン寺〟と呼ばれる名所は数多い。石光寺(奈良県当麻町)、総持寺(滋賀県長浜市)、薬王院(東京都新宿区)、妙雲寺(栃木県那須塩原市)……。その中で全国随一といわれるのがこの長谷寺だ。ボタンの花、約150種7000株が境内を埋め尽くす。赤、黒紫、ピンク、白と色とりどりなら、大きさも直径が20cmを超える大輪から小さめの中輪、小輪まで様々。国宝の本堂に至る長い登廊(のぼりろう)脇一面を〝百花の王〟ボタンが埋め尽くす様はまさに壮観の一言だ。

 

  長谷寺のボタンの由来についてはこんな伝説がある。9世紀後半の中国・唐の時代、皇帝の后、馬頭夫人(まずぶにん)は顔が長い馬面の容姿に悩んでいた。そんなとき仙人から大和の国にある霊験あらたかな長谷寺に向かって香華(こうげ)を供え祈願せよと助言される。その通りにしたところ紫雲に乗った僧が現れ顔に香りのいい瓶水を注ぐ。すると夫人は端正で美しい顔立ちに。願いがかなった夫人はお礼として長谷寺にボタンの種を添えて宝物を献納した――。

  

  境内では主役のボタンのほかにも、シャクナゲやオオデマリ、ヒメウツギ、ドウダンツツジなどが今が盛りと咲き誇っていた。小初瀬山中腹の断崖絶壁に立つ本堂の舞台から望むモミジの若葉も瑞々しくまぶしい。まさに春爛漫。「ぼたんまつり」は5月7日まで。

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