く~にゃん雑記帳

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<高鴨神社> 「献花祭」開催 自慢の古典園芸植物「日本桜草」も展示

2017年05月06日 | 花の四季

【整然と150種、明治末期以来宮司の父子三代にわたって収集・栽培】

 日本伝統の古典園芸植物サクラソウの収集・栽培で知られる奈良御所市鴨神の高鴨神社(鈴鹿義胤宮司)で、いまサクラソウが見ごろを迎えている。境内の一角に5段の長い花壇が設けられ、150種の愛らしいサクラソウが整然と展示されている。5日には献花祭が行われ、手塩にかけて育てたサクラソウを神前に供え雅楽などを奉納した。

 サクラソウはその名の通り花びらがサクラに似ていることから名付けられた。「我が国は草も桜を咲きにけり」と詠んだのは小林一茶。江戸時代に武士の間で栽培が流行し品種改良が進んだ。かつては全国各地に群生地もあったが、乱獲や環境の変化などで自生地は急減。埼玉県さいたま市の「田島ケ原自生地」は貴重な群落として国の特別天然記念物に指定されている。サクラソウは「プリムラ」の名前で販売されることが多い西洋サクラソウと区別するため「日本サクラソウ」とも呼ばれる。

  

    

 高鴨神社では現存するほとんどの品種約500種が保存されているという。鉢数は二千数百鉢に上る。明治末期以来、父子三代にわたって収集し大切に栽培されてきたもので、同神社での栽培は先代宮司が約50年前の1970年に京都の自邸から運び込んだのが始まりという。見学に訪れた女性たちは花壇のサクラソウに顔を近づけながら「みんな可愛いね」「ナデシコにそっくり」「こっちはスズランみたい」などと話していた。花壇に並ぶサクラソウは随時入れ替えており、見ごろは週明けごろまで続くという。

  

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 5日の献花祭では午前11時からと午後2時からの2回にわたって宮池の浮舞台で、巫女による「浦安の舞」や高鴨雅楽会による雅楽の演奏などが奉納された。雅楽に続き梶原徹也さん(元ザ・ブルーハーツのドラマー、写真㊧)や岡野弘幹さん(音楽家・演出家、写真㊨)による演奏などもあった。岡野さんが演奏したのはリコーダーのようなインディアン・フルート。アメリカ先住民に伝わる楽器で、その優しい音色が境内を温かく包み込んだ。梶原さんとのコラボ演奏後、岡野さんは「世界中の民族楽器にいえることだが、全ての音楽は祈りと直結している。祈りが音になり、音が祈りになる」と話していた。

 

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