お疲れ様です。
皆さまお元気ですか?
こちらは、あいかわらず、入院中、少し良くなっきたので、1日が長く感じます。
なにはともあれ、健康第一、お身体は大切にしてください。
ということですが、マンネリですいません。今日も差し入れの本です。
遠藤周作さんの
老いてこそ遊べ
です。
2013年の本です。短い話が沢山載っててなかなか面白いです。遠藤周作さんが50代の頃からの話しで、老いてこそ・・・というタイトル。現在、わたくし53歳気づかないうちに老いたんだなあと実感しています。
ですが、本を見ると老いとは反対?
遠藤周作さん好奇心がメッチャ強く、50にしてピアノを習い、ダンスも習う、劇団も立ち上げ、碁を習い、コーラスグループを作り・・・そして、本業の小説でも素晴らしい作品を残します。そして、老いてこそ遊べとメッセージです。立場や環境、持っている運も違うような気がしますが、凄いエネルギーです。
そんな遠藤さんの本ですが、ほとんどはユーモアいっぱいの話し、たとえば自分のお葬式を自分であげる。自分のお葬式の司会進行を、あらかじめ自分で録音しておいて、そのテープを自分のお葬式にながしてもらう。その声には、◯◯くんの香典が少ないので、も2枚追加しなさい。とか、お礼の意味で今晩◯◯さんの枕元に立ちます。だとか、とんでもないことを語ったりなどなど、楽しい話しが盛りだくさんです。
ですが、後半は実際に老いと向き合い、遠藤さんとして大切に思ったことが書かれます。
今入院していることもあり、こんな言葉も自然に納得できました。
おれはこのままでええんやろかと、ふと思われることがあれば・・・
ワシは諸君に一つの場所へ行ってみることをお奨めする。それは病院だ。できたら古びた大学病院などかええ。
夕暮れの大きな病院には、窓窓にともしびがひとつひとつともる。遠くからそれを見ていると、まるでうつくしい夜の客船のように目にうつるかもしれません。だが病院とは、生活のなかで他人にみせる仮面ばかりかむっているワシらが遂に自分の素顔とむきあわねばならん場所だ。わしは長い間、病院生活をやっとったから、これだけは確実に言えるのだが・・・
社会での地位や仕事がなんであれ、自分の人生
をじっとふりかえる人々が住んでいる・・・
ワシらの生活には仮面をねいで、自分の素顔とそうむきあおうとする時はそうざらにはない。いや、ひょっとすると、素顔を見る事が怖ろしいのかもしれんなあ。
ちょっと長くなってすいません。
答えは何もないのですが、わたしも入院して初めて感じたことが多かったことも事実です。
ということですが、遠藤さんも語ります。
話しが湿っぽくなりましたが、
しかし読者よ。ゆるして下され。たまには鼻毛引きぬきつつ、拙者も、人生のことをしんみり、みんなと語りたい。
今日は老いてこそ遊べの
ご紹介でした。