喜久家プロジェクト

日本一細長い半島、四国最西端「佐田岬半島」。 国内外からのボランティアとともに郷づくり「喜久家(きくや)プロジェクト」。

佐田岬に吹く風 風凜 (サダワン2019:グランプリ受賞作品)

2020-01-12 | 佐田岬の風景
 年が明け、佐田岬は晩柑の収穫の季節。
昨日は、収穫の手伝いをした。
風も強くなく、暖かい日和。

 冬の季節は、寒い北西の風が多い。
1年を通して様々な風が吹く佐田岬。
そんな風に呼び名を付けるとしたら‥

 佐田岬に吹く風の呼び名の一つ、「風凜」。
風鈴ではなく、風凜。


 下の動画は、2019年佐田岬ワンダービューコンペティションにおいて、グランプリを受賞した作品。
すばらしい。

[サダワン2019:グランプリ受賞作品]『風凜』


佐田岬半島のお盆行事   精霊舟(おしょろいぶね)

2019-08-23 | 佐田岬の風景
 佐田岬半島には、貴重な風習がたくさん残っている。
その一つが、お盆行事の「精霊舟(おしょろいぶね)」

 死を迎えるとはどういうことか。
また、生きるとはどういうことか。

 そんなことを、古くからこの「精霊舟(おしょろいぶね)」を通して感じてきた。
古くて新しい営みだ。

 ※画像をクリック


未来に残したい風景 ~佐田岬のアマルフィー、名取~

2019-04-27 | 佐田岬の風景
 10連休初日の佐田岬は、快晴です。

 山桜が散った後の萌えるような緑。
そして群青の海。

 釜木口から名取の梶谷鼻を撮りました。
名取には、元気な男子中学生が一人います。
彼はまだふるさと名取のすばらしさに気がついていないかもしれません。


 名取は、地質的にも歴史的にもおもしろい集落です。
名取の石垣といえば、まるでパッチワークのような美しさ。
また最近は、江戸時代において歴史的につながりがある、宮城県名取市の人たちとの交流を深めています。



 この景色の美しさは絶景です。

 これを見るたびに、イタリアのアマルフィ―海岸を想像します。
アマルフィ―は、イタリア南部のソレント半島南岸のサレルノ湾に面した海岸。
「世界一美しい海岸」といわれる景勝地・避寒地で、1997年にユネスコの世界遺産(文化遺産)に登録されました。






 人家は、少し少ないですが、よく似ています。

 佐田岬のアマルフィ―、名取。
未来に残したい風景です。
 将来、アマルフィ―では、「イタリアの佐田岬」と呼ばれるといいな。



佐田岬の桜シリーズ1 ~三崎高校下に続く桜並木~

2019-04-04 | 佐田岬の風景
 佐田岬の桜が見ごろをむかえている。
ハンパない美しさ。

 まずは、三崎高等学校前の桜並木。
オレンジ色した岬めぐりの伊予鉄バスとのコントラストがまたいい。


 振り向くと、県内でも誇れる桜並木。
今日も多くの人が、散歩やランニングをしていた。
 こんな場所に愛媛県立三崎高等学校はある。




 そんな桜並木の中途に、新しい名所ができていた。
奥山の山桜が、見事。





「桜」は、春に薄いピンク色の綺麗な花を咲かせる樹木の「サクラ」を意味する。
日本では主にバラ科サクラ属の植物全般を指して「サクラ」という。
一方漢字ができた中国では「ユスラウメ」という特定の品種を表している。

 漢字の成り立ちには、このユスラウメの特徴が深く関係しているといわれている。
「桜」の由来を探るには、旧字体である元々の形に注目。
 「桜」は「櫻」と書き、これを分解するとその意味が見えてくる。
ツクリにある「賏」は貝を2つ並べたネックレスを表し、「女」を組み合わせた「嬰」で「(女性の)首飾り」を意味している。
これに「木」を合わせて、「首飾りのような樹木」を表すようになった。


 首飾りといえば丸い玉がいくつも連なっている様子を想像する。
ここから、サクランボのように連なる丸い実をつける「ユスラウメ」を意味するようになったといわれている。
 日本では、その後に似たような特徴をもつバラ科サクラ属の植物全般を指すように意味が変化した。
 また、漢字を簡略化するようになって「桜」が使われるようになった。

 佐田岬の桜。
未来に残したいふるさとの風景だ。


                         岬人(はなんちゅう)

 

黄色に色づくふるさと佐田岬

2018-11-23 | 佐田岬の風景
 秋が深まるこの季節、木々は紅葉してふるさと佐田岬を彩る。
黄色というよりも日本人であれば、山吹色と言った方がいいかもしれない。

 段々畑では、温州ミカンが色づき、収穫の時期を迎えている。
佐田岬で暮らす人にとって、黄色とは実りの色。









 幸せを感じる色だ。

 足元を見ても、黄色が目立つ。
伊方町の花、つわぶきだ。


 伊方中学校の中庭にある「佐々木公園」には、つわぶきがたくさん植えられていて、
今まさに花開かせ、目を楽しませてくれている。




 黄色は、明るい希望の色、喜びと幸せにあふれる色だとされている。
映画『幸福の黄色いハンカチ』では困難を乗り越える愛情を、
ビートルズの名曲『イエロー・サブマリン』では理想的な世界を暗示している。
新幹線電気軌道総合試験車「ドクターイエロー」が、見ると幸せになれるという都市伝説を生んだ。

 太陽の輝きや野に咲く花々、秋に実る穀物、地下に眠る資源など…
大地の恵みを束ねた豊かな黄色のイメージは広く愛されてきた。

 インドではウコンの黄色は、幸せな結婚生活を象徴し、病に打ち勝つ力があるとされている。
東洋では仏教を表す色、中国では大地の中心であり皇帝の色、ポリネシアでは神聖な本質を持つ色。



 ふるさと佐田岬の晩秋は、体も心もあたたかい。

 未来に残したいふるさとの風景だ。


            岬人(はなんちゅう)




「恋する灯台へ行こう」 恋する灯台プロジェクト

2018-10-17 | 佐田岬の風景
 2018年10月20日(土)~11月4日(日)は、
恋する灯台キャンペーン。


 今から150年ほど前より、 全国にたくさんの灯台が設置されました。

その灯は道標となり、長い年月の中で、 多くの命を人知れず守ってきました。


 灯台は誰かの人生の 道標になるかもしれない。

海に想いを馳せ、海風に吹かれながら、 これほど圧倒的なスケールで、

海と世界の広がりを 感じることができる場所など他にはなく、 "最果ての地に立つ"という

感動体験を味わって欲しいと思うのです。


 この絶景の地で、人生に想いを馳せ、 ふたりの未来に願いを託してみませんか。

恋する灯台は、ふたりの人生の道標であり、 ロマンスの聖地です。

さあ、恋する灯台へ行こう。





 ふるさとの愛媛県最西端、日本一細長い佐田岬半島の先端に立つ「佐田岬灯台」も聖地として認定されています。
プロモーションビデオでも登場します。


                岬人(はなんちゅう)

佐田岬の産業遺跡 ~高浦鉱山跡と三崎精錬所跡~

2018-08-05 | 佐田岬の風景
 7月24日(火)、午後1時。
佐田岬の産業遺跡巡りをした。

 まずは、高浦鉱山跡。
鉱山への入り口はふさがれている。


 高浦集落のおもしろいもの。







 続いて井野浦にある三崎精錬所跡。
今は、木々が茂っている。








 海岸へ出てみた。
青がきれい。




 からみレンガ
「BIZEN」 備前焼だろう


 汗がしたたるような暑さだったが、
ふるさと佐田岬の歴史を感じるような時間だった。

           岬人(はなんちゅう)

伊方にかかる虹の架け橋

2018-07-21 | 佐田岬の風景
 7月20日(金)。
猛暑が続く佐田岬半島、伊方。

 昼過ぎから、にわか雨が降った。
降っては、晴れ。
降っては、晴れ。

 仕事を終え、夕方6時過ぎに職場を出た。
すると目の前に大きな虹がかかっていた。



 久しぶりに見る虹だ。
しかも二重の虹。

 見とれていると、こちらにも小雨が降ってきた。
でも気にならない。
小雨に打たれながら、自然が作り出す感動にひたっていた。



 夏、真っ盛り。
いいことが起こりそうだ。


             岬人(はなんちゅう)

佐田岬に咲く山桜は、渡り鳥からの贈り物

2018-04-14 | 佐田岬の風景
 春の嵐が吹き荒れる佐田岬半島。
1週間前はまだ桜が何とか咲き残っていました。

 日本一細長い佐田岬半島には、とても貴重な自然や歴史、文化がたくさんあります。
したがって、ここで暮らしているだけで、他にはない経験や思いが積み上げられていきます。


 通勤途中にある亀ケ池や女子(めつこ)岬を見下ろすこの景色がお気に入りです。





 緑の中に点々と霞(かす)む山桜の花の群れ。
微妙に異なるさまざまな緑と薄紅色が、モザイク模様になって山をひときわ輝かせています。
こんなに美しい配色がどうしてできるのでしょうか。


 佐田岬半島は、知る人ぞ知る渡り鳥のルートとして、全国的に有名なポイント。
美しく咲いている山桜や緑の木々は、半島に渡って来た鳥たちが落とした種から育ってきたのではないでしょうか。



                「二名津の大谷」

 ハヤブサの鋭い爪から逃れ、生き続けた鳥たちが落とした無数の種から…。
その小さな種が土にもぐり、雨をうけて伸びたもの。
 
 そして、いつの間にか葉を茂らせ、花を咲かせて実を結んだのです。
鳥たちはその実を食べて命をつなぎ、その鳥たちをハヤブサがねらう。



          「山桜が咲くフクロイセと釜木の山々」

 山桜が咲いて、ハヤブサにひな鳥が生まれ、花が散って緑が萌える頃には、ひな鳥は力強く巣立っていきます。
 
 何千年、何万年をかけて自然は黙々とその営みをくり返しています。
生命が生命に受けつがれていきます。

 すごいですね、佐田岬半島。


           岬人(はなんちゅう)

伊方中学校の「お辞儀する雪だるま」

2018-02-08 | 佐田岬の風景
 今回の雪で、伊方中学校では大きな雪だるまが、何者かによって作られた。
愛嬌のある顔。


 けっこう身長も高い。


 温度が上がるにつれ、どんどん溶けていった。
そして、お辞儀し始めた。


 何ともかわいい。

 お辞儀する雪だるま。

 夕焼けに照らされて。


  
    岬人(はなんちゅう)

雪化粧した佐田岬

2018-02-08 | 佐田岬の風景
 こちら佐田岬でも氷点下になった今回の雪。
昨夜は、放射冷却で特に冷えこんだ。
 
 妹が嫁いでいる西予市宇和町では、
何と-13℃。
 もう南国とは言えない寒さ。

 出勤途中、雪化粧した佐田岬に見とれていた。
まず、釜木の船瀬の川にできた氷柱。


 大久の上の国道197号線「メロディーライン」。


 川之浜の上では、しだいに雪深くなる。




 静かな佐田岬が、雪のせいでさらに静まりかえった。
雪に音が吸い込まれていく。

 冬でも彩りある佐田岬が、白一色の雪化粧。

 これもまたいいものだ。
佐田岬は、いろいろな顔を見せる。

 今週末、もうひと降り来そうだ。


              岬人(はなんちゅう)

 

佐田岬の豊かさがギッシリとつまった「えびすや旅館」

2018-01-10 | 佐田岬の風景
 昨夜、母校愛媛県立三崎高等学校の未来について、極秘のミーティングが開かれた。
場所は、三崎の「えびすや旅館」

 久しぶりに昭和の雰囲気がぷんぷん漂う路地を歩き、
ガラガラとガラス戸を開ける。
「こんばんは~」
中から
「はーい」
という大女将さんの元気な声が響いた。

 息子と大女将さんの孫娘は同級生で、先日成人式を迎えたばかり。
そんな話でも盛り上がり、中へ通された。

 大三島に住む有名な画家が、えびすやに泊まり、とても気に入り描いたもの。
 





 古くて新しい雰囲気だ。

 すでに一人は来られており、間もなく二人も到着。
初対面の人もいて、簡単にあいさつし、早速乾杯。
そして美味しい料理。
 ご覧いただきたい。













 途中、差し入れしていただいたアワビの刺身。
これには、4人とも大喜び。
そしてこのおもてなしに感激。



締めは、これまためずらしい、美味しい料理。



 佐田岬で捕れた新鮮な海の幸。
その素材を引き立たせる創作料理とその腕前。
 そして何よりもえびすやのみなさんのおもてなしの心。

 みんなお腹も心もいっぱいにふくらんだ。

 田舎のあたたかさとぜいたくさがつまっている。


             岬人(はなんちゅう)


さざんか山茶花 咲いた岬

2017-12-06 | 佐田岬の風景
 今日の佐田岬は太陽は出ていたもののかなり冷え込んだ。

 そんな夕暮れ、大久展望台できれいな風景を見つけた。


 名取の梶谷鼻が向こうに見える。

 手前に咲いている花は何だろう?
椿か?
いや椿が咲くのはこの時期ではないはず。

 そうだ、さざんか(山茶花)だ。


 さざんかと言えば、「たき火」の歌を思いうかべる。

「さざんかさざんか 咲いた道
 たき火だたき火だ 落葉たき
 あたろうか あたろうよ
 しもやけ おててが もうかゆい」




「山茶花は、日本原産の常緑性の低木で、温暖な本州の以南の地域に自生しています。
江戸時代から庭木として広く利用され、生垣などで見かけることがあります。
 古くから日本人に親しまれていることから、園芸品種がとても多いことが特徴です。
 また、長崎の出島の医師ツンベルグ氏が江戸時代にヨーロッパへ持ち帰ったことから、西欧に広まったとされています。

 中国でツバキ科の植物を指す「山茶(さんさ)」が名前の語源で、
この漢字の読み方が「サンサカ」となまって、しだいにサザンカという読み方が定着していったとされています。
 


 山茶花は、香りのよい大きな花を10~2月に咲かせ、11~1月に見頃を迎えます。
花が少なくなる時期に開花期を迎えるため、寂しくなった庭に彩りを添えてくれますよ。
花が基部に合着していないので、バラバラと散ってしまう様子は、儚さを感じますよ。」




 見事なさざんかの生け垣だ。

 佐田岬には、日本の花であるさざんかがよく似合う。

                岬人(はなんちゅう)

 

松江の満月と佐田岬の満月

2017-12-03 | 佐田岬の風景
 1日(金)から島根県松江市に出張。
全国人権・同和教育研究大会に参加。

 昨日、会が終わり、宍道湖の夕日を見に行った。
夕日が宍道湖の西に沈もうとしていた時、東の空には満月が昇っていた。


 風もなく、しばらく夕日と満月に見とれていた。

 夕日を見送り、松江城に向かった。
 国宝の天守閣に上れなかったのが残念だったが、先ほどよりも高く昇った満月が
松江のまちを照らしていた。
 松江城からまたしばらく満月を眺めた。


 その後ホテルへ戻る途中、橋の上からまた眺めた。


 松江の満月を楽しみ、今日帰って来た。
バスを降り、三崎から車を運転し、わが家へ。

 途中、釜木湾を照らす満月が見えた。
実は、今日が満月、しかもスーパームーンらしい。
月が地球に最も近かったようだ。
だから、見かけ上で今年最小だった6月9日の満月と比べて1割以上大きく、約3割明るかったという。


 やはりふるさとの月が一番いい。
他に明かりがなく、月の輝きがよくわかる。
自然に対する畏敬の念がわき起こる。


 次の満月は1月2日で、来年中で地球に最も近く、「最大」の満月になる。
その次の1月31日の満月では、月が地球の影に隠れる皆既月食が全国で観察できるらしい。

 田舎の夜の楽しみだ。

          岬人(はなんちゅう)