喜久家プロジェクト

日本一細長い半島、四国最西端「佐田岬半島」。 国内外からのボランティアとともに郷づくり「喜久家(きくや)プロジェクト」。

早川愛ちゃんの備忘録1 (喜久家プロジェクト) 

2013-05-29 | ブログ
 5月21日に、平礒喜久家を旅立った愛ちゃんの備忘録。


『初ノート!備忘録です。
読み手のことはあまり考えてないので悪しからず。笑

平磯にやって来て早くも2週間が経とうとしています。



みかんと山と海に囲まれた毎日。
今までと同じ生活をしていたら出会えなかった人と、同じ場所で一緒に生きていることが不思議。

1日がゆったりと忙しく過ぎていきます。

天気に恵まれて、すっごく気持ちいい。
毎朝、山と海と広い空をみながら深呼吸しては
「あぁー今日もしあわせ!」って。



夜になると真っ暗で、足元が見えないくらい。
そのかわり、満天の星空。
千葉にいると見えないけど本当はこんなにたくさんあるんだなあって、
星がいっぱいの夜空に出くわすたびに思います。
しんと静かな暗闇にひとりで立っているのは怖いけど、星みたさにやっぱり立ち止まっちゃう。

独りが怖いから群れるし、暗闇が怖いから明るくすると思うのだけれど。
東京とかにある大きな街は、人間も明かりもちょっと多すぎる。
それがいいとか悪いとかではなく、個人的な好みの問題として、私にとってはちょっと騒がしいかな。

ここは静か。
でも、暮らしてる人がいて、毎日それぞれの人が生活を積み重ねていて。
そこに、今は少しだけ私の生活も重なっているわけです。

共同生活は難しいなって感じることもあるけど、寂しいなって思うこともあるけど、
みんなに会いたいよー!って思うこともあるけど。



縁があって出会った人たちと過ごす時間、この土地にいられる時間を大事にしたいです。』


 
 愛ちゃんにたずねたことがある。
「愛ちゃんたちボランティアには、本当よく活動してもらってる。
それだけに受け入れとして何かしてあげたい。何がしてあげられただろう。
ってよく思うんよ。」

 すると愛ちゃんから次のような言葉が返ってきた。

「いいえ。そんなことはありません。
私は、1年間ボランティア活動をしたいと思いました。
でもその思いをかなえるために、受け入れてもらえるところがあるかどうかが気がかりでした。
でもそれは全然心配することもなく、受け入れてもらうことができました。
ただ、ただ受け入れてもらえたことだけでうれしいです。
そこから何をつかむかは自分しだいですから。」
 

すばらしいと思った。
こんな考えなら、どこに行っても、何をしてもだいじょうぶ。

 喜久家プロジェクトは、こんなすばらしい若者たちに支えられている。

                       岬人(はなんちゅう)
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早川愛ちゃんの備忘録2 (喜久家プロジェクト)

2013-05-28 | ブログ
 5月21日に、平礒喜久家を旅立った愛ちゃんの備忘録。
若者の足跡をたどる。
 そこには、新たな気づきと未来へ踏み出す一歩への思いが感じられる。





『少し前の話になるけれど、先日、大利さんという素敵なご夫婦に会ってきました。
お仕事を引退されて、都会から移り住んできたのだそうです。



広いお庭にたくさんの花。
誰でも自由に散策できます。
今日咲いた花。
3年目にして初めて咲いた花。
花が咲くにはあと10年かかるかもしれない、なんていうものも。
花や木について話している表情がとっても生き生きしていて、
充実した時間を送っているってことが伝わってきます。
まさに「生きてる」感じ。

いつも気づかないうちにいつの間にか季節が巡っていたのだけれど。
月単位じゃなく、日単位で季節を感じられるって素敵だと思いました。



かく言う私も、平磯に来たばかりの時にたくさん咲いていた花がいなくなっていたり、
見かけなかった花が咲き始めたりしているのに気づいています。
うーん。信じられない。
花が咲いてようが咲いていまいがあんまり興味なかったんだもの。
だって私の生活には特に何も影響がない。



だから、この前までそこになかった花が今日咲いているのを発見して、
ちょっと幸せだと感じる私がいることに、自分で驚いちゃう。
毎日、今日もあの花は元気かな?って気にしてることに驚く。
新しいわたしとの出会いです。笑



大利さんとお別れするとき、花束をもらいました。
花束ってもらっても枯れちゃうし、面倒に感じちゃって苦手なはずだったんだけど。
この時もらった花束はに関してはまったくそんな風には思いませんでした。
たった今まで庭に咲いていた花を切りとってきてくれて。
別にきれいな包装がされているわけではないし、プレゼント用の花でもないけど。
それでいいというか、それがいいというか。
時間と気持ちが詰まっているんだなって思ったら、なんだかとっても嬉しくて。
もらったお花たちは、喜久家で元気に咲いています。



平磯にいるのもあと2日。早い。
明日はテレビ愛媛の方々が取材に来るそうです。ドキドキ。
ここで故郷のために頑張っている人たちがいること、
その想いを受けとりに来てくれるといいなー』





 日々忙しく過ぎていく人がつくり出す時間。
それとは逆に、田舎には自然の時間が流れている。

 気づかなかった小さな変化。
それに気づいたときの感動。
 自分の変化を感じられる。
何かちがった一歩が踏み出せるような気がする。

 愛ちゃんは、そんなことを私に気づかせてくれた。

                      岬人(はなんちゅう)
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早川愛ちゃんの備忘録3 (喜久家プロジェクト)

2013-05-27 | ブログ
 5月21日、平礒喜久家を出発した愛ちゃんが、
1ヶ月をふり返り、日記を残してくれている。

 私は、毎回これを読ませてもらうのが楽しみ。
ずっとここに住んでいる私には気づかない見方や感じ方があるから。
 

『ただ今、夜行バスの車内です。

平磯に来てから約1ヶ月。

もう発つ時が来てしまいました。

毎日バタバタしてたから、あんまり感じる余裕がなかったというか、
考えないようにしていたんだけれども。

今さら寂しい。笑

いっぱい笑うと去りがたくなる。



最近気づいてしまったのだけれど、たくさんの人に出会うってことは、その分お別れがあるってことで。

出会えて一緒に過ごした時間が充実していればしているほどきっと、離れるのが寂しくなるんですね。

楽しければ楽しいほど、とは少し違う。

嬉しいことも、大変だったこともひっくるめて。



とはいえ。

喜久家で過ごす毎日は楽しかった。

期間限定の滞在だからそう思うのかもしれないけど。

すごくすごく楽しかった。

部屋に羽アリが大量発生してめっちゃびびったことも、
冷蔵できない冷蔵庫からヤバい臭いがしてたことも、
使ってない方の炊飯器あけたらカビがもっさもさで得体の知れない物体を発見してしまったことも含め。



セーラと一緒にたーっくさん笑ったし。

おさむさんと素敵なお出かけもしたし。

ひろみさんはいじめられに来てくれるし。

みんな大好き。



私また戻ってくる気がする。絶対。笑

今までにもみんなが帰ってきているように。

居場所がひとつふえました。

ただ今、夜行バスの車内です。』

 
 楽しいことも、うれしいことも、たいへんだったことも
全てがかけがえのない自分の足跡。

 そんな足跡をこんなにも落ちついた気持ちで
ふり返られていることがすごいなーと思う。

 愛ちゃんの第二の故郷。
いつでも帰って来ていい場所。
いつでも居ていい場所。

 そんな場所に思ってもらうことが、
うれしい。
 
 何もない田舎には、何かある。

             岬人(はなんちゅう)



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早川愛ちゃん 「行ってらっしゃい。」

2013-05-26 | ブログ


 5月21日(火)、ついにこの日がやってきた。
千葉出身の女子大生、早川愛ちゃんの出発。

 早川愛ちゃん。
名前も愛媛にピッタリの純粋な女性。

 4月25日に平礒喜久家に来てくれた。
当時は、シカゴ出身のミックもいて、5月10日までともに生活。

 愛ちゃんは、NPOナイスのボライヤーの9期生。
1年間大学を休学し、ボランティア活動をして過ごす。
多くの仲間たちが国外へ出て行ったなか、愛ちゃんは日本に残り、
農山村を舞台に地域づくりに関わっていく。

 いつも思うことを質問してみた。
「どうして、喜久家を選んでくれたの?」

すると次のように話してくれた。

「今年大学4回生の予定でした。
千葉で生まれ、千葉で育ち、高校・大学と順調に進み、仲間に恵まれ
充実した大学生活を送っていました。
 そして将来は教師をめざしています。
 でも自分の大学生活、本当にこれでいいの?
と思いました。
 今だからこそできる、もっといろいろな経験を積みたい、と思いました。
そんなふうに思っていたときにNPOナイスと出会ったんです。
これだ!
と思いました。
 そして両親を説得し、1年間のスタートが喜久家から始まったんです。」


 すばらしい若者。
自分に将来への疑問を投げかけ、自分で判断し、行動にうつしていく。

 前日5月20日(月)。
テレビ収録の大成功もかねて、愛ちゃんの慰労会を三崎のまりーな亭で行った。
愛ちゃん、アメリカワシントンDCのセーラ、弟、そして私の4人。







 話は尽きず、過ぎゆく時間をおしんだ。
 


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テレビ愛媛の番組「ふるさと絶賛バラエティー い~よ」の収録

2013-05-26 | ブログ
 ずいぶんと時間差となってしまった。
5月20日(月)についに、テレビ愛媛の番組「ふるさと絶賛バラエティー い~よ」
の収録があった。

 20戸に満たない小さな平礒の郷にテレビ局が入るのは、
八西CATVをのぞいたら、昨年のNHK番組「のんびりゆったり 路線バスの旅」以来2度目。

 その様子を収録に参加してくれた二名津の田村菓子舗のよっくんが、
次のように知らせてくれている。



『テレビ愛媛「いーよ」の出待ちで喜久家(きくや)前で待機。
柑橘の香りが、がいなですらい。いい香り(*^^*)

 平礒(ひらいそ)地区のばあちゃんらが、
「私ゃ、さっき道路おりたら、テレビに写ったがで。いつ放送やろうか?」
「私も前にNHKでたがで、今日は写らんやろか」
と、嬉しそうに話をしていました。

平礒の空気が華やいじょるけん、ええなあ\(^o^)/』


 田舎にとって、新聞にのる、
ましてやテレビにうつるなんて、とんでもなく大事件。

 小さな小さな郷の大きな事件だった。


 
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柑橘の香りある風景

2013-05-20 | ブログ


 日本一細長い佐田岬半島は、愛媛県の中でも柑橘栽培のさかんな場所。
桜は目で見るものなら、花橘(はなたちばな)は香りでみるものといっていい。
  
 今まさに花橘が咲き誇っている。
白く小さいかわいい花。
そしてその香りが絶品。

 幼い頃からこの香りに親しんできた。
5月の連休が終わるころ、香り始め、郷をつつんでいく。

 目を閉じ、香りをかぐと、山いっぱいに咲く花橘の風景が
まぶたの裏に映し出される。

 花橘の香りある風景。
未来に残したい風景。

 写真は、耕作放棄園の花橘。
写真奥に、誰にも収穫されない清見タンゴールが実っている。
 花が咲き終わり、実がなるのだが、
収穫されない果実とやがて実る青い果実がともにある風景が見られることだろう。

 農家が少なくなり、耕作放棄園になろうとも
柑橘はただ、ただ花を咲かせ、果実を実らせる。
 これが自然の摂理。

 今週いっぱい、まだ香りが楽しめそう。
1年に1度の幸せな時期。

                岬人

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伊方町消防団の巡検

2013-05-19 | ブログ
 ソフトテニスの練習試合の予定が雨のため中止。
久しぶりにゆっくりとできるかと思いきや。

 2年に1回の伊方町消防団本部からの巡検。

 朝7時過ぎに平礒消防団詰め所へ集まり、設備・機器の点検。
それらがしっかりできているか検査される。

 雨が降る中での活動。

 有事の時には、雨が降ろうが、雪が降ろうが、槍が降ろうが、
地域を守るために動く。
 
 こんな組織が、こんな人たちが地域の礎を築いている。

 普段は表には見えない、みかんの木の根っこのような存在。

 五月雨は少し寒かったが、心は熱く燃えていた。

 

                       岬人
 
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テレビ愛媛 「ふるさと絶賛バラエティ いーよ」 の打ち合わせ

2013-05-18 | ブログ
 先日5月15日。
テレビ愛媛の番組「ふるさと絶賛バラエティ いーよ」に
喜久家プロジェクトを収録させてほしいとのことで、打ち合わせをした。

 場所は、二名津の田村菓子舗。



 3代目よっくんのおいしい「あげパン」や「浅野さんちのデコポンろーる」をいただきながら。

 ディレクターの大西さんがいろいろと質問をされます。
「早川さんは、どうしてここに来ようと思われたのですか?」
「セーラさん、こちらの生活はどうですか?」

「どうして喜久家プロジェクトをされようと思われたのですか?」
「喜久家プロジェクトが始まって、地域に変化は見られますか?」



 弟洋海が熱く語りました。
語りすぎるくらい。

「もっと若者が、地域を盛り上げていかなければいけません。
自分たちの子どもたちに残していくためにも。」

「田舎もいいところいっぱいあります。
そして田舎だからできることもいっぱいつまっていると思います。」

僕たちは、田舎の可能性を信じている。

 大西さんに伝わっただろうか。
ともあれ、収録は20日の月曜日ということに。
放送は、6月上旬とか。

 うまくいけばいいのだが。

 日本一細長い佐田岬半島にある小さな小さな郷の物語。
一人でも多くの人の元気につながればうれしい。

                       岬人




 
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テレビ愛媛 「ふるさと絶賛バラエティ いーよ」に喜久家プロジェクトが…

2013-05-16 | ブログ
 5月14日、テレビ愛媛のディレクター大西さんという方から電話があった。

 毎週土曜日ひる12時から1時までの「ふるさと絶賛バラエティ いーよ」という番組に
伊方町から喜久家プロジェクトを取り上げたいとのこと。
 ビックリ。

 この番組は、どんなものかというと、

 『長引く不況に高齢化…。衰退する地方を元気にできるのは、
結局、そこに暮らす人々しかいない!
 私たちは、ふるさとで歩み未来を見つめる全ての県民に熱いエールを送ります。
県内の津々浦々をめぐり、地域の魅力を再発見。
 これを見れば愛媛がもっと好きになる、「いーよ!」探しの旅が始まります。
地元民だからこそ知っている、反対に地元民ゆえに気づいていない、
魅力あふれる「人」「モノ」「場所」…。
そんな地域の“絶賛ポイント”を個性派の出演者たちが楽しく探していきます。』


 とってもすばらしいコンセプトをもった番組。
なぜそんな番組から連絡があったのだろう。

「喜久家プロジェクトのことをどうやって知りましたか?」
とたずねた。

「伊方町で検索していたら、ブログがあって読ませてもらいました。
国内外の若者ボランティアとともに地域づくりをしていることがとてもユニーク。
そして活動を終えて旅だった若者たちが再び会いに戻ってくるということがとってもすごいと思いました。」
とのこと。

 情報は、発信するところに集まる、とはよく言ったもの。
情報発信を続けることの大切さを感じた。

 話は、とんとんびょうしで進み、昨日15日、
打ち合わせをすることになった。

 場所は、隣の地区の二名津にある田村菓子舗で。
夕方6時半から2時間ほど。
おいしいパンやケーキを食べながら、おおいに盛りあがった。

 
 












 かたい話、まじめな話も
おいしいものを飲んだり食べたりしながらすると、
とってもなごやかになり、いいアイデアが生まれる。

 こんなすばらしい場をあたえてくれた
田村菓子舗三代目のよっくんに感謝、感謝。

 話のなかみは、のちほど。

               岬人
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新しい喜久家ボランティア  セーラ(Sarah Burns)

2013-05-16 | ブログ


 5月13日(月)、喜久家に新しいボランティアが来てくれた。
アメリカワシントンD.C.出身のセーラ。

 ただ今、アメリカのフィラデルフィアにある大学に通う1年生。
 5月から8月いっぱいまでの夏休みに入り、
大好きな日本に1ヶ月間来てくれた。

 国際的に強大な政治的影響力のある世界都市、アメリカの首都ワシントンD.C.から
四国最西端の日本一細長い佐田岬半島にある伊方町平礒へ。

 人口はわずか50人足らず。

 ドラマ、ガリレオの福山雅治風に言うならば、
「実におもしろい。」
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「自然の庭」 散歩

2013-05-12 | ブログ
「自然の庭」 散歩


 4月下旬から1ヶ月間の予定で、喜久家で活動してくれている千葉県出身の早川愛さん。
先日までアメリカのミックといっしょでした。

 私の仕事がいそがしく、十分な話もできずにいました。
今日5月11日、母の日。
昼まで母の選果の手伝いをし、昼からおひまをもらい、愛ちゃんを散歩に誘いました。

 行き先は、佐田岬半島の尾根にある見晴山。
瀬戸アグリトピアの前を通りかかったとき、責任者の成本さんの姿が見えたのであいさつを。







 天気がよく、九州や中国地方まで見えました。
わが故郷がどんな位置にあり、どんな歴史があり、人々がどんな営みをしているかをお話ししました。
 私は、「ボランティア活動は地域づくり」だと考えています。
そのためには、地域のことや地域の人のことをよく知ってもらうことがとっても大切なことだと思ったからです。

 その後、いつもおじゃまする佐田岬リゾートに住まれている大利さんの家へ。
大利さんは自分の庭を「自然の庭」と名づけ、さまざまな草花を植えられています。
それはそれは、みごとなもの。
そしていつでも誰でも自由に散歩してくださいと開放。



 今日もちょうど草引きをされていました。
こころよく案内しながらさまざまなお話を聞かせてもらいました。
 途中でご主人も加わり、いつもながらのいごこちのよさ。
庭の芝生の上で、おいしいコーヒーをいただきながら、
ゆったりとした時間が流れていきました。

 

 あっという間に夕方6時も過ぎ、そろそろ帰りの時間。
記念に写真を1枚。

 

 いつものように車をとめている所まで見送りに。
奥さまが「ちょっと待っててください。」
と言い、庭にもどっていきました。
 そして花を切りとり、
「何にもありませんが、これ持って帰って生けてください。」
とプレゼントしてくれたのです。

 

 これには、愛ちゃんも私も感激。
「みなさんがここにわざわざ来てくださることが、私たち夫婦にとって、とてもうれしいことです。」
とのこと。
 最初で最後かもしれない出会い。
それを自然に、そしてとっても大切にしてくださる大利さん夫婦。



 真っ赤な夕日が空を染め、瀬戸内に沈んでいきます。
 私たち2人は、心満たされ、家路につきました。

                    岬人(はなんちゅう)

 
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行ってらっしゃい。 ミック!

2013-05-10 | ブログ


 今日、ミックが平礒を出発しました。
とってもさびしい気持ちになりました。
2月から3ヶ月間、本当によく活動してくれました。

 3ヶ月前、キルギスのベックがひとあし早く平礒に来て、
少し遅れてアメリカシカゴ生まれの19歳のミック。

 日本語の会話がまだ上手ではなく、
さみしい思いをしたり、ストレスもあったことでしょう。
 まわりのことはおかまいなく、マイペースなところもありました。

 ベックとの2人の共同生活がしばらく続き、
しだいにうちとけあい、笑顔も多くなっていきました。

 3月に入り、喜久家国際ワークキャンプ。
 リーダーのユリカちゃん、料理の得意なリョウコちゃん、とても明るい韓国のウンギョン、
明るくて涙もろい中国のリカ、かしこくて落ち着きのある台湾のペイ、そしてムードメーカーのケイゴ。
こんな仲間とのかけがえのない思い出の時間。

 喜久家国際ワークキャンプが終わり、
仲間はそれぞれの場所へ出発。
 少し遅れて、キルギスのベックも出発。
ミックだけが残りました。

 そこへ千葉出身の愛ちゃんがやってきてくれました。
たくさんの出会いと経験で、ミックの会話力もすごくアップ。
リスニングだけなら、パーフェクトに近くまでなりました。

 ミックは特に大佐田の木野本さんの家で活動。
手を骨折して、荷物を持つことができなかったので、
ミックのおかげで本当に助かりました。

 アメリカの巨大都市シカゴから日本の超田舎に来てくれたミック。
「また帰って来たい」
という声に、胸が熱くなりました。

「行ってらっしゃい、ミック。」
再会を楽しみにしています。

             岬人(はなんちゅう)
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神松名地区のこいのぼりまつり

2013-05-08 | ブログ




 母校、二名津中学校が統廃合されなくなって8年が経つ。
二名津地域では、地域が寂しくなっていくのを憂い、
こどもの日近くに「こいのぼり祭り」を始めた。



 各家庭に眠っているこいのぼりや幟(のぼり)を借り受け、
運動場いっぱいになびかせる。
実に爽快。

 体育館でも壁いっぱいに幟が展示されている。
中には、明治頃のものもある。
家紋や名前が入れられていて、知っている人たちは当時をなつかしくふり返っている。

 

 年々、にぎわいを見せ、今年も多くの人の姿があった。
昨年にひき続き、伊方堂々太鼓ジュニアの太鼓演奏もあり、
オープニングから大いに盛りあがった。

 子どもたちは、空にたなびくこいのぼりや幟を見上げ、
喜びをいっぱい。
 子どもの顔は、こうでなくっちゃ。
 子どもの未来は、明るいものでなくっちゃ。

 このすばらしい祭りを中心となって行ってもらっている二名津地区のみなさん。
本当にすばらしい地域のまとまり。
 地域は、人なり。
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法事  亡くなっても生き続ける

2013-05-07 | ブログ
 楽しいゴールデンウィークもあっという間に終わり。
5月3日は、伊藤旗杯というソフトテニス大会。
4日は、終日練習試合。
5日は、法事。
6日は、地域のこいのぼり祭り。



 5日、昨年亡くなった妻の父と一昨年亡くなった祖母の法事が実家の城川で行われた。
この1年、長年連れそった母は寂しそうで、思い出すたびに涙を流していた。
深い絆で結ばれた夫婦の姿を感じる。

 親族が集まり、亡き父や祖母の話に花が咲く。
法事という慣習の良さ。
こうしてつながりが保たれ、深められていくこともある。



 家からお墓までの途中に田んぼがある。
田おこしがすみ、代かき、そして田植えの時期を待っている。



 家には、トラクターが待ちかまえる。

 自然の息吹を感じるいい季節。

 
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人は故郷を抱いて生きている

2013-05-01 | ブログ
 先日3連休の最終日、4月29日、昭和の日。
わが家にお客さまが来られた。
 別府に住む母の兄、義明おっちゃんが、
「ぜひ故郷平礒にお墓参りに帰りたい。」
という思いから。
またこうも言われた。
「これが最後のお墓参りになるかもしれんので。」

 この思いに松山に住む母の姉、トミ子おばちゃんや娘のとよみさん夫婦が
手を貸してくれた。

 私が夕方に帰った頃には、すでに食事が始まっており、
みなさん和やかな雰囲気で昔話に花が咲いていた。
姉や妹夫婦もこれにあわせて帰っていた。

 そんな話の中でグッとくる深い話があった。
別府の義おっちゃんがフェリーに乗り、八幡浜に到着。
両手にお土産などを抱え、タラップを降りてくる。
80歳をこえた義おっちゃんは、腰が痛いというのもありたいへんそうで、危なかしい。
 下でお迎えに来ていたトミ子おばちゃんたちは、ヒヤヒヤしながら見守っていた。

 無事、下り着き兄と妹は久しぶりの再会。
そして義おっちゃんの目からは、涙がこぼれた。

 どんな思いがわき起こったのだろう。
どんな思いで故郷に帰ることを決意し、
どんな思いで親しい人と久しぶりの再会をし。





 改めて思った。
「人はみな、故郷を抱いて生きている。
故郷は生きていく力の源なのだと。」

 

 そしてこうも思う。
「故郷で生きていける自分は幸せなのだと。」



 話は尽きなかったが、
松山に帰らなければならないので、お開きとなった。
 みんなでお見送り。
義おっちゃんは、名残りおしそうに、
そして笑顔で車に乗りこんだ。
 いつまでも手をふる姿が、深く胸にきざまれた。



 外灯の明かりが、やけに心にしみた。
また会いたいものだ。必ず。
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