最近、「猿まわし」もふくめ、
日本の伝統芸能にとても興味がある。
「安芸高田神楽」を見てそんな気持ちをさらに強く持った。
衣装も舞台も音楽もシンプルななかに、
その繊細な動きにより想像力をかき立てられる。
神楽について少し。
神楽の起源は、平安時代にまで行き着く。
いや一説によると、神話の中の「天の岩戸伝説」にまでさかのぼるとも言われている。
太陽の女神、天照大神は天の岩戸に引きこもってしまった。
なんとか出てもらいたいと、岩戸の前で「天のうずめのみこと」が舞を演じた。
この乱舞こそ神楽の起源と言われている。
1年のうちで一番太陽の力が弱まる時期に、
その太陽の再来と生命の再生を願って神様を招き迎え、
生命力の強化を祈願した鎮魂の儀式が、神楽の始まりと言えよう。
それが今なお引き継がれているのだから、
日本という国はすごい。
日本人はすごい。
ちなみに天のうずめのみことは、天孫降臨の後に
その先導役をした猿田彦神と結婚する。
「猿田彦神」に由来しているという、我がふるさと「佐田岬」にとっても
「天のうずめのみこと」はとても親近感が持てる。
歴史をひもとき、ふるさとに秘められた縁をさぐっていきたい。