甥っ子ヒロの5年前の記事。
ふるさとの石垣に対する、そのすばらしい感性に感動。
「平礒の石垣」
故郷、平礒には、僕が生まれる遥か昔から、幾つの石が積まれているのか見当も付かない石垣が何ヶ所もあり、それらすべての石垣に使われている石の数を知る事は極めて不可能だ。
しかし、そのすべての石は、人の足によって運ばれ、人の手によって一つずつ、適石適所、計算されて積み上げられた事に間違いは無い。
その証拠に、石垣の隙間から染み出す雨水を吸って植物が育ち、その後ろでは小さな生き物たちが、石垣を集合住宅の様にして暮らしている。
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そんな見事な石垣に囲まれた平礒で生まれ育った僕は心から思う。
「故郷、平礒は、二度として造る事ができない村である」と。
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きっと、この先の遠い未来、コンクリートが割れても、アスファルトが剥がれても、今の世の人が死んだ後も、平礒の石垣は今の姿のままで残り続けるだろう。
「ひとつ、ひとつが、より永く。一歩、一歩が、より遠く。」
石垣の隙間から、いにしえ人の声が聴こえてくる様な気がする。
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47あなた、阿部 幸徳、田村 義孝、他44人
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