僕たちは一生子供だ

自分の中の子供は元気に遊んでいるのか知りたくなりました。
タイトルは僕が最も尊敬する友達の言葉です。

動物園の臭い

2015-04-10 | Weblog
最近は「嫌なこと回避」をする商品だとか、コンテンツとかが流行っている。そこではとにかく、快適性とか利便性とか効率であるとかが最優先される。

私の尊敬するアマチュアミュージシャン「天満の哲」さんがこのようなある種のブームに対して痛烈なメッセージソングを唄っている。
それは、汗の臭いやトイレの臭いを消すスプレーにより、今日の日本には臭いが失われつつある。ハムスターを買ったら、懐かしい臭いがした。それは動物園の臭いだ。本当に大切なものは何なのか、それを忘れてはいけない、と。

一昨日の夜、自宅の契約プロバイダーのサーバーがダウンし、パソコンが繋がらなくなった。
私は今すぐパソコンがなくなろうが携帯がなくなろうが、何も困らない。もちろん不便だが、本来直接繋がるべき人と人とが時間をかけて繋がればそれで済むことだから。

二人の娘と三人の孫がいる。予定通りなら、この4月に孫は四人になる。
ミルクの甘い匂いがあれば臭いウンチの臭いがある。可愛い笑顔を見せてくれたら夜中でも大声で鳴く。

全ての喜びは苦しさと表裏一体である。便利さは苦しさを助けてくれるように見えて、実はその喜びも奪っているのだ。

娘たちよ、孫たちよ、便利さを享受するなとは言わない。ただ、とてつもない便利さの裏にはとてつもない落とし穴がある。どうかこれだけは忘れずにいて欲しい。

もちろん、4月に生まれる孫を最初に連れていく場所は動物園である。