朝寝-昼酒-夜遊

日々感じたことを思いのままに書き散らすのみ。
※毎週土曜更新を目標にしています。

動楽亭昼席~6月席10日目~

2013年06月11日 09時53分06秒 | 落語・講談・お笑い
昨日は動楽亭昼席へ。
平日ではあるが、40人程度の入り。


「動物園」(小鯛):△+

最初のアホとおじさんの会話で、
強弱や間をいろいろ付けてウケをとりやすくしている。
この男、いろいろ条件を付けているが
本当にそんな仕事があるとは思っていないんだな。
表情の付け方、話し方にイチビっている様子が見える。

動物園にやって来て園長と話し、
着ぐるみを着て檻の中へ。
着る場面は南天ほどこってりとやっていないが、
それでも丁寧にやっている。
「毛を挟む」はなし。

檻の中で仕草は軽く説明し、
あとは丁寧に「ワン」、パン。
ライオンとの一騎打ちで恐がる場面は相対的に長かった。
その後サゲへの転換は少し流れた印象。


「蛇含草」(佐ん吉):△

軽くマクラを振ってネタへ。
うーん。何となく演り慣れていない不安さが感じられ、
それが客席に伝わってしまったように思う。
全体にさらっと演っているが、それでは面白くはならない。
だいたい大食いの男や家の主を丁寧に描写したとて
爆笑をとれるようなネタではないし。

涼しいものを並べていくところ、配置がイマイチ。
金魚の場所はどこだろう。
それに対して暑いものを挙げていくところも
もう少し暑さの実感が欲しい。

そういう点から見ると、冷房が効いている環境でこのネタをやっても
客としてそこまで実感は持てないのかも知れない。

「蛇含草」の説明、「人間が溶ける」だけ伝わると
「何故男が蛇含草を食べる気になったか」が分からなくなるので、
やはり「うわばみにとっては腹薬」の一言は必須だろう。

主人は本気で怒っていない。
2人の関係からすればこれはこれで良いのかも知れないが、
「意地になって」食べる、食べさせる関係を分かりやすくするためには、
挑発、もう少し怒る、それに対してさらに挑発、という様子を
見せておいた方が良いかも知れない。

最初餅をちぎって食べるのだが、
曲食いの際には1個丸ごと食べるのだから、
最初食べる際もちぎらない方が良いと思う。
口の中一杯に詰め込む動き、表情を見せた方が良いだろう。

曲食いはまあまあ。
曲食いの名称、餅が飛ぶ様子、食べる様子に絞るためには、
投げる際の準備動作はない方が良いと思うけど。

餅がいっぱいに詰まっているところ、
もう少し充溢感、「ちょっと動けば溢れ出そう」な感じが必要だと思う。
あと2,3個ならば頑張れば食べられそうに見えてしまった。

帰ってからはまあまあ。

全体に、あまりウケず。


「桃次郎」(雀喜):△

子どもの話をいろいろ振る。
若干引いた感じがあり、大きくはウケず。
シャレた感じで自然でもあり、面白かったのだけど。

ネタもあまりウケていなかったなあ。
前の「蛇含草」もそうだが、
ダイレクトに面白いボケや
ウケを引きずり出すようなツッコミでウケさせるネタではない。
特に「桃太郎」のパロディで可笑しい設定を単発で繰り出していくという、
徐々に盛り上がるとは言えない
(下手すれば飽きて徐々にウケが小さくなっていく)類のネタ。
実際、大ウケはないまま終わってしまった。


「茶の湯」(南天):○-

前の二つで冷めてしまった空気を暖めるべく、か、
ウケを取るようにややクサ目に、押し気味に作っていた印象。
個人的には「茶の湯」のこの作り方はあまり好きではないのだが、
この日について言えば会場の雰囲気を非常に良くしていたので、
これはこれで良いのかな、と思う。
3回回す際に背中側を通して「裏千家」など、よくウケていた。

その後隣の手習いの先生が前で(縦に)回して「表千家」だけでなく、
独楽のように回す人が出てくるなど、
全体に茶碗の回し方のギャグが多かった印象。

掛け軸の「根性」、
反対側に違う掛け軸が掛かっていたのでは?と思ったが
その演出はなかった。


「一文笛」(宗助):○-

泥棒、スリの話をし始める。
「ヒザで一文笛か」と思ったら、案の定だった。

まあ、丁寧に演っている。
スリの男が煙草入れの持ち主と応対する場面、
個人的にはもう少しスリの「ひねた」「心底スリである」汚れや
臭気があった方が良いのでは、と思う。
普通に愛想の良い商人のように感じられた。

兄貴が入ってくる。
特に含みは感じられなかったが、
ここもある程度
「この男が一文笛を盗んで、結果子どもを意識不明の状態に追いやっている」
という気持ちで入ってきているのでは、と思う。
この2人の会話では、スリの(ある種の)無邪気さが出ていた。
もう少し汚れた部分も必要だと思うが、
このような無邪気さ、
他人に迷惑は掛けていない、と思い込む無垢さがあるのだな、と思った。

子どもの状態の説明に
「どこかで頭でも打ったんやろな」や「目は覚ましても頭はおかしいまま」といった
あまり耳慣れない台詞が入っていた。
単に「身を投げた、意識不明」だけでは説明不足と感じられているのかも知れない。
若干理屈に過ぎるかも、と感じたが、
まあ、元々のままで疑問を持つ人が存在するのであれば
入れても悪くないか、というレベル。

サゲは照れくさそうに。
実際には辞める気がなかったことを恥ずかしそうに告白している印象。
うーん、これはこれで悪くないか。
結局このスリ、「泥水をすすって大きくなっている」し、
辞める気はなかったのかも知れない。
このネタも単純な「いい話」ではなく、
「スリしか出来ない人間は、結局スリとして生きていく」と
(ある種)冷たく突き放しているネタなのかも。


「質屋蔵」(雀松):○-

質屋の話から、
無筆の「借りた羽織を七に置いた」小咄を振ってネタへ。

番頭が
「ほたら何ですかいな、三番蔵に化け物が出るもの無理はないとおっしゃるんですか」
と旦那に返すところから入る、枝雀ラインの形。
若干、突拍子のない印象。
雀松の穏やかな口調と、この入り方は合わないのかも知れない。

旦那の説明は、少し台詞にあやふやな部分も見られたがまあまあ。

番頭や丁稚、
熊さんの口調や表情付けが雀松らしい。
もう少し番頭は番頭、熊さんは熊さんらしさが強い方が好みだが、
雀松のニンや売りではある。
よくウケてはいた。

箸を2人で取りに行く件はなし。

旦那が蔵を覗く。
この場面で行司の声や菅原道真の喋り方に特に変化を持たせず、
2人の腰が抜けたところから旦那が覗く、そしてサゲまで
あまり空気が変わらずにそのまま進んでいった。
道真公の喋り方も柔らか目であり、表情も付けてウケをとっていた。
個人的にはここは少し堅めに演じ、
サゲの台詞でまた崩す方が好みではある。
雀松らしいと言えばらしいかも知れないが、
少し流れてしまった印象。


全体には
「蛇含草」と「桃次郎」で悪くなりかけた雰囲気を
「茶の湯」が直し、
仲入り後の「一文笛」と「質屋蔵」で満足させた、というところかな。
コメント
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6月10日(月)のつぶやき

2013年06月11日 01時07分29秒 | つぶやき

[東スポ][プロレス][イケメン]「妖怪人間ベムと並ぶ“白目界の第一人者”永田裕志」「JJガールズこそが、野上さんと飯塚さんのJJジャックスが元ネタのような気がする」東スポの永田番記者はいい加減に紙面で遊ぶのをやめてほし……くはない。 htn.to/pqyHErT

kkmaruさんがリツイート | 2 RT

これは聞き取りをした職員の言語運用能力が低い、ということ?まあ、市長が市長だから仕方ない。あと根本的には、麻雀して何が悪い、とは思うのだが。>校内マージャンの相手は卒業生…大阪市が訂正 : 社会 : YOMIURI ONLINE yomiuri.co.jp/national/news/…


株は一時やっていた(トントンくらいで手じまいした)が、FXは全くやる気にならない。勝つと思えないし、指値で成約しないのは詐欺としか思えん。あと、投資信託も報酬を考えたらとても割に合うと思えない。結局、自分のスキルを地道に上げるのが、一番の投資だと思うのですけどねえ。


【編集部】日曜午後の昼下がり、手持ち無沙汰にテレビを見るならやっぱり「アタック4」ですね。→kyoko-np.net/2009091001.html pic.twitter.com/RqZOB4KYyj

kkmaruさんがリツイート | 77 RT

けっこう長い!このコメント動画!(10分以上ある)それはそれとして【特撮漫才コンビ けんいち & ひろし】に見えて仕方がないです bit.ly/17sPl6u

kkmaruさんがリツイート | 21 RT

がんたんぱく質「Src」や「Ras」。細胞外から細胞増殖シグナルがやってきた時のみ細胞内にその情報を伝える正常型に対し、シグナルを受けなくとも情報を伝え続けてしまう。


アミノ酸配列の変化によるたんぱく質の構造の変化による例として鎌状赤血球貧血症。ヘモグロビンβ鎖のグルタミン酸がバリンに置き換わってしまう(GAG→GUG)。するとβグロビンたんぱく質表面に新たな疎水性部分が生じ、これが隣接するβグロビンたんぱく質の疎水性部分と結合してしまう。


一塩基多型(SNP)。ある集団の1%以上を占める一塩基置換が存在する場合には「変異」でなく、「多型」とみなす。ヒトの場合、1000~2000塩基に1個の割合でSNPが存在すると考えられている。


「倹約遺伝子」。脂肪細胞を作り、インスリン抵抗性をもたらすなど。現代では生活習慣病にかかりやすい要因。ただ実際には、生活習慣病は1個の遺伝子、1個のたんぱく質の異常だけで発症するようなものではない。生命保険に遺伝子診断を含める場合の危険性。


アミノ酸配列は変わらず立体構造が変わる例として狂牛病プリオン。正常型ではα‐ヘリックスだった部分がβ‐シートに変わる。この異常型は、細胞内部で接触した正常型も変化してしまうことから、「伝播型」とも表現される。たんぱく質分解酵素に対する抵抗性が強くなるためか、食物感染も可能になる。


アセトアルデヒドを分解して酢酸に変えてしまうALDH。正常型ではグルタミン酸(GAA)であるところがリジン(AAA)に変化した変異型ではアセトアルデヒドを効率よく分解できない。


多くの植物性たんぱく質ではリジンが制限アミノ酸になるが、大豆たんぱく質の大きな部分を占めるグリシニンやコングリシニンはリジンの含量が高い。「畑の肉」と呼ばれ、栄養価(アミノ酸価)が高い理由。


髪の毛のたんぱく質であるケラチン。システインを多く含む。システインは硫黄原子を含み、システイン同士がS‐S結合(ジスルフィド結合)という非常に強い共有結合で結びつくため、分解されにくく丈夫になる。また、硫黄原子が多く含まれているため、焼くといやな臭いがする。


カイコの繭、クモの糸の主成分がフィブロイン。アラニン(‐H)とグリシン(‐CH3)が多い。側鎖が小さいアミノ酸が並んでいるため、側鎖同士の相互作用による分子の折れ曲がりや歪みが少なく、それぞれのたんぱく質の並びもきっちりと揃うことが多いため、縦方向の力に対して強い抵抗力を持つ。


「たんぱく質入門」(武村政春)読了。人体に不可欠なたんぱく質について、生化学メインで若干栄養学からの観点も含めた概説書。たんぱく質の性質や作られ方に触れ、様々な生命活動の中でのたんぱく質の役割を説明している。若干総花的な印象もあるが、化学の知識がなくてもイメージできる点は良い。


「表現の自由は大事だよ」「しかし極端なのはちょっとね」「バランスが大事だよ」の3点セットは、私散々耳にしました。「バランス」ってのは、表現規制したい人もしたくない人も、お互いに自分の都合のいい状態を想像しちゃう言葉ので、危険です。「バランスのとれた状態」を具体的に確認しないと。

kkmaruさんがリツイート | 279 RT

【本日発売】『論理的思考のレッスン』(内井 惣七著 ちくま学芸文庫) 【Amazon紹介文】「どうすれば正しく推論し、議論に勝てるのか。なぜ、どこで推理を誤るのか? 推理のプロから15のレッスンを通して学ぶ」【Amazon】→ amazon.co.jp/gp/product/448…

kkmaruさんがリツイート | 4 RT

色川武大氏や矢野誠一氏も昔の寄席は悪所であったと書いていた。色川先生は、寄席は悪所に戻った方がいいとまで書いていた。私もそう思う。その点東洋館は悪所である。

kkmaruさんがリツイート | 4 RT

「内股膏薬」。内股に塗った膏薬が右足にも左足にも付くことから、定見がなく、あてにできない人物であることを皮肉った表現。


動楽亭。既に7,8人並んでいる。おかしいなあ、平日なんだけどなあ(笑)


動楽亭昼席終演。客約40人。動物園(小鯛)蛇含草(佐ん吉)桃次郎(雀喜)茶の湯(南天)一文笛(宗助)質屋蔵(雀松)。


日本の「子供の貧困」がシャレにならなくなっている - NAVER まとめ matome.naver.jp/odai/213561351…

やはり、この中で一番衝撃的なのは、OECD諸国の中で唯一日本だけ、政府の再分配政策により子どもの貧困が拡大しているということですよね。

kkmaruさんがリツイート | 568 RT

アベノミクスで大企業からトリクルダウンしようにも、受け皿が耐え切れずに潰れていくという。「潰れるべき企業が潰れている」と言えるかどうか。>時事ドットコム:倒産、1年ぶり高水準=中小企業の「息切れ」表面化-5月 jiji.com/jc/zc?k=201306…


作成容疑での立件を断念したということは、どこかから入手したウイルスを感染させ、襲撃予告を書き込んだ、ということ?冤罪臭さは拭えんなあ。>時事ドットコム:ウイルス供用容疑で追送検=片山被告は一貫否認-PC遠隔操作立件終結・警視庁など jiji.com/jc/zc?k=201306…


ある政治家が「表現規制されるのはゴミクズのような作品ばかり。なぜ規制に反対するのか」と言っていた。小説家の高橋源一郎氏は「表現の自由とは、クズである自由」なのだと。そのことを噛みしめたい。クズでいる自由を。クズの中でもがく自由を。
weemo.jp/v/978e0218

kkmaruさんがリツイート | 2436 RT

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